2009年03月06日

まずは知事の政治姿勢についてお尋ねします。
2月21,22日実施の産経・FNNの世論調査によれば、麻生内閣の支持率は11.4%、不支持80.2%という数字であり、一部には1ケタ台にまで落ち込んだとする世論調査もあります。この数字は、「新自由主義」を基調とする「小泉竹中路線」の基本政策であった「市場原理主義」「天下り」「対米隷属姿勢」に対し国民の怒りが沸点に達していることの表れであるとともに、戦後最悪とも言われる深刻な景気後退に見舞われているというのに麻生内閣の政策には一貫性が見えず、加えて閣僚の失態から垣間見る指導力不足。海外誌ニューズウィークからは「ポンコツ日本政治」とまで揶揄される始末。それでも首相の座に居座る麻生の姿に国民が「不信任」を突きつけている証であると私は考えますが、知事は麻生内閣が支持されない理由をどのようにお考えか。また、麻生内閣をどう評価しているのでしょうか。お伺いします。

また、この「小泉竹中路線」は、過度の規制緩和による生活面や安全安心面への不安の増加、正規労働者の減少、生活保護世帯の増加など弱者切り捨ての格差社会をもたらし、「年越し派遣村」が象徴するように今まさに派遣切りが深刻な社会問題化していることは周知の事実。こうした状況を受けてか、先日の衆院予算委員会で麻生首相は「市場経済原理主義との決別」を表明しました。
本県としても今こそ明確に「小泉竹中路線」、いわゆる新自由主義とは一線を画した県政運営を推進すると宣言すべきと考えますが、知事の所見をお伺いします。

これまでの議会質問でも何人もの先生方からお話しがありましたが、県民にとって気になるのが実体の経済状況です。
この点。麻生首相は2月9日の衆院予算委員会において、「我々の経済状況は他国に比べたら傷は浅い」と述べ、その前日8日の講演では「日本はそんなに大変か。他の先進国を比率でよく見てもらったらそんなに大変じゃない」とも語ったとのこと。
この麻生認識に対しては様々な反応もありましたが、知事におかれては、他国との比較も含め我が国の経済状況をどのように分析し、県民はどのような現状認識を持つべきとお考えか、お伺いします。

一方、アメリカの中央銀行にあたるFRBのバーナンキ議長は2月24日、議会証言し、「政府や議会が金融市場の安定を回復することに成功すれば」という条件付きながらも、「今年中に景気後退が終わる」との見方を示し、さらに議長は、「今年前半は経済が著しく収縮するものの、後半には緩やかに成長が回復する」と表明しました。
まだまだ政局がらみの不透明な部分も多々ありますが、今後の我が国及び本県の景気動向をどのように見通しているのか。県民へのメッセージとして、知事のお考えを表明して頂きたく存じます。

次に、予算関連についてお尋ねします。
昨年の私の「埋蔵金」に関する質問に対し知事は「資産のうち流動性が最も高い資産というのは財源対策的基金。残りの資産については、直ちに財源として活用できないものも含まれていますけれども制度改正を含む見直しによって可能な限り流動化に努めていくべき」とお答えになりました。
本県は平成19年度末で約5.5兆円の資産を有していますが、453億円の財源対策的基金以外の5兆円の資産のうち県の裁量で流動化する予定のものはあるのでしょうか。それとも基金以外は全て何らかの制度改正がないと活用できないものなのか。今後の流動化の可否についてお伺いします。
昨年の企業会計決算審査特別委員会においても知事は「既存の制度、枠組みを変えていく必要があるケースも当然ある」と仰っていますが、現時点で腹案にある制度改正等が必要となるケースとはどのようなものを指すのでしょうか。また、その「当然ある必要なケースの制度改正」を積み上げていくと400億という数字が弾き出されるといった理解でよろしいのか。400億円の数字の「具体的」根拠を改めてお伺いします。
仮に、現段階で使える可能性を含めた400億円の具体的根拠を説明できないのであれば県民に説明責任を果たせる数字ではないので今ここで撤回すべきでしょうし、もし説明できるのであれば、現下の経済情勢に対応すべく1日も早い掘り起こしに力を注ぐべきと考えますが、知事の見解をお伺いします。

昨年の企業会計決算審査特別委員会の議事録によれば、「県の埋蔵金400億円」の根拠について、企業局長は個人的に「400億円を調達することは難しいだろう」と述べ、監査委員からは「少なくとも今の制度の下でいわゆる、へそくり、タンス預金というのですか、隠し金に相当するものはないというふうに考えております」との見解が表明されるなど、いわば知事の発言が打ち消され、戸惑う現場が垣間見えます。
企業局長は同日、「知事はあれ以来400億円の根拠をお話しになりませんので、それ以上は推測するしかない」とも述べています。知事に考えがあれば、それを幹部をはじめとする職員と擦り合わせるなど健全な情報共有を行う必要があり、特にその数字によって現場に混乱が見受けられるとなればなおさらのことでしょう。それがなぜ行われないのか。本件について当事者である企業局長と情報のすり合わせをしない理由についてお尋ねします。
いずれにしても、担当者が根拠の曖昧な数字に翻弄されるなど現場に戸惑いを残したまま突き進むのではなく、真に活用可能な資産の姿をより明確にすることで県の財政状況を正しく把握し、そのうえで実行可能な範囲で適切な予算配分をして頂くことをお願い申し上げます。

予算関連でもうひとつお尋ねしたいのが、現下の緊急の経済情勢に追い打ちをかける少雪についてです。一昨日の答弁で知事が「異常ともいえる暖冬」と述べたように、今冬の降雪量が平年の1割?5割程度となっては、雪国として経済が成り立つ本県にとってあまりに大打撃と言え、なかでも切実なのが除雪です。
「建設業者の経営体力が減退する中、業者の除雪離れが懸念されている」との声も聞きますが、今冬の少雪による除雪業者への影響についてお伺いするとともに、実際に除雪離れの実態があればその現状について併せてお伺いします。

除雪に対しては、本県が今年度から県独自に「基本待機料制度」を創設するなど、現場の声を十分理解された上で安定的で持続可能な除雪体制の確立に尽力されていることは素晴らしいことですし、知事は昨年6月、全国積雪寒冷地帯振興協議会の会長として国に対し「平成21年度政府予算に対する要望」を行ったとも伺っています。
この要望を私は大いに注目しているのですが、国の反応は消極的だったと伺っています。実現に向け今後更にどのような行動を起こしていくつもりなのか。また、県独自の最低保証制度を拡充できないのか。知事の見解をお伺いします。

次に、農業についてお尋ねします。
知事のこのところの農業に対する政策は、「やっと本腰を入れてくれるようになったか」と大変嬉しく思いますし、その上でこのたび所得保障モデル事業に踏み切った果敢なる挑戦に敬意を表します。
所得保障モデル事業は全国に先駆けた案として大きく注目を集めていることは間違いありません。これまでの答弁から察するに、知事はその効果を確信しておられるようですので、本事業を更に意義あるものにするためにも、知事には是非、知事会で本制度の必要性を訴えて頂き、知事会の意見として国に意見を上げるよう力を込めて頂きたいと考えますが、いかがでしょう。

農政については今国会でもいくつか動きがあります。そのひとつが、昨年の事故米事件を受け提出に至った、「米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律案」いわゆる「米トレーサビリティ新法」です。
そこでまず1点、本制度が導入された場合、産地偽装等を防止することになり、米のブランドが確立している本県にとってはプラスになると考えますが知事の見解をお伺いします。
この法案自体は食の安全対策を進めるものであり、方向性には異論を挟みません。しかしながら、BSE事件が起これば牛トレサ、事故米事件が起これば米トレサと、トレーサビリティーについては、政府の場当たり的な姿勢が目に付きます。
牛だけ米だけでは不十分な対応であり今後その他の食品までもに対象を広げるべきですし、そうした国内整備があって初めてWTO加盟の貿易相手国に対し、「相互主義」や「内外無差別の原則」に基づき強い姿勢で臨めるというものと考えますが、知事の見解をお伺いします。

今国会でもうひとつの目玉が、「平成の農地改革」とも言われる「農地法等の一部を改正する法律案」です。その中身は、?病院や学校等の公共施設設置を農地転用許可対象とし、?違反転用に対する罰則を強化、?農地の権利を有するものが農地を適正かつ効率的に利用する責務があることの明確化など、農地転用規制などによる農地を確保し、制度の基本を「所有」から「利用」に再構築することとしています。
農地の確保・農地の効率的な利用という大きな流れには賛成しますが、一点気がかりな点があります。それは、「全ての地域」において農業生産法人以外の株式会社などの法人に対して農地の貸借を認めている点です。
優良な農地である農用地区域での農地の貸借について株式会社の参入を認めることは妥当でないと考えますが、知事の見解はいかがでしょうか。
また、参入を認めた場合の、従来の家族経営農業や地域農業への影響をどのように考えるか、知事の見解をお伺いします。

農業についての最後に、少雪の影響で、農家の方々からは水不足を懸念する声や、害虫の早期発生を懸念する声などが後を絶ちません。少雪による農業への影響について伺うとともに、それに対してどのような対策をとるおつもりか。お伺いします。

続きまして、観光等についてお尋ねします。
今年は言わずと知れた「大観光交流年」です。そして、これまで何度も議論されてきたように懸念されるのがやはり一過性でしょう。この勢いをできるだけ保ち続け一過性で終わらせないためにも、ここで一つ提案をさせて頂きたいのが、「新潟県版デスティネーションキャンペーン」。これを毎年県として実施してみたらいかがでしょうか。
JRのデスティネーションキャンペーン(以下、DC)は周知の通り、昭和53年に始まったもので、都道府県単位を主として、概ね3カ月の期間を設定し、JRが宣伝や交通手段の確保を、地元がイベントの準備を行うことで目的地としての注目を集め誘客を図るものです。
新潟県は広いので、まんべんなくというと効果が薄くなるうえ、予算配分の中で均等となると、どうしても「のっぺら」となる。例えば、上越に備わっている性格は下越のそれと異なります。これらをまんべんなくというと正に「のっぺり」。ときには集中投資も必要ではないでしょうか。
新潟版DCは、エリアでやってもいいし市単位で行ってもいい。そして四季折々で表情が変化する本県としては、時期や季節において柔軟に対応できる仕組みにするといいでしょう。
近年、愛媛県が県内の底上げをすべく県南部の南予地域における観光振興に力を注いでいる事例がありますが、本県が本格的に始めれば全国で初となり注目を集めることも期待できます。JRによるDCや大河ドラマが去った後も、年ごとに重点地区対応がなされるとなれば県内地域の活性化にも繋がるでしょうし、長期的なビジョンで新潟県全体のレベルアップにつなげることも大いに期待できましょう。
以上、新潟県版DCの導入に対する知事の所見をお伺いします。

ここでひとつ大変興味深い事業「にいがた狼煙プロジェクト」をご紹介させて下さい。
私の選挙区である上越市では20年ほど前から春日山城跡で狼煙を上げていました。その後、市町村合併を記念し平成17年からは市内約20か所で上げるようになりました。この上越の狼煙上げをモデルとして立ち上がったのが「にいがた狼煙プロジェクト」です。中越地震から3年の節目に合わせ「復興の狼煙をあげよう!」の掛け声のもとで始まった本事業は今年10月17日に3歳を迎えます。
中世の通信手段の一つである「狼煙あげ」を通じて、見る者に元気を発信するとともに、郷土の歴史を知り地域を再発見することで、山城の古道整備や里山の再生、地域活性化、観光振興などに繋げることのできる素晴らしく奥行きのあるイベントです。
私も昨年、春日山城におきまして上杉謙信公に扮し、狼煙用に積み上げた薪の燃え上がる炎を前にして、プロジェクトの成功と地域の元気発展を祈念する口上を述べさせて頂きました。印象的だったのが、見物客が非常に多かったこと。その中には静岡県の沼津市からわざわざ狼煙を見に来たという若者たちも見受けられました。そして狼煙が上がった瞬間、大歓声が上がったことでした。

狼煙の規模を見ても、開始当初は92か所だったのが、翌年126か所と大幅増となり、それは新潟の枠を超えて長野県、石川県、福井県、そして滋賀県にまで波及していきました。今年はその輪が更に広がることが大いに期待できます。
このように今や全国的に広がる勢いのある「狼煙プロジェクト」は新潟から始まったものです。本県の誇る一大イベントの一つとして大きく育てる責務があると思いますし、それだけの価値はある。そして、今年の勢いを一過性に終わらせず、「狼煙リレー」の如く今後の本県観光の更なる盛り上がりに繋ぐことのできる事業だと私は確信しています。
新潟発として全国規模の可能性を秘めたこの素晴らしいイベントに、知事からも今年実際に足を運んで頂くなどして改めて大きくご注目を頂きたく存じますし、復興の狼煙の輪が全国に広がるよう県からの強力なバックアップを求めますが、見解をお伺いします。

さて、先の冬季国体での18年ぶりの総合優勝は本県にとって誠に喜ばしいことでありますし、この勢いを是非次なるときめき新潟国体に繋げて頂くべく、関係者の皆さまにおかれましては引き続きのご尽力を期待してやみません。
国体で気になるのが、訪問客のうちどれだけの方々が新潟の魅力を堪能のもとリピーターになってくださるかということです。
国体局は運営に主眼を置きがちになってしまう。一方で、いらして下さった方々はそれがどんな目的だとしても会場を離れれば観光客となるためそこからは観光局マターとなる。つまり、県庁内の横の繋がり・連携が強烈に試されることは言うまでもありません。
そこでお尋ねしますが、冬季国体では選手・役員・親族など訪れて下さった方々にどこまで新潟の魅力を味わってもらったと認識しているか。彼らを県内の見どころや観光ポイントに案内するなど新潟の魅力伝達に向けて手を尽くしたと言えるのでしょうか。県としての検証結果をお伺いするとともに、経済効果も検証すべきではないかと思いますが、併せてお伺いします。

国は国際会議いわゆるコンベンションを誘致する際、「アフターコンベンション」にも力を注ぎます。そこでは例えば夫人を対象にしたレディースコースをメニューに盛り込むなど我が国の魅力を最大限伝えるよう最善を尽くしている。翻って、国体はいわば国内を対象とした「スポーツコンベンション」。「アフタースポーツコンベンション」の視点に立った部局横断的な取り組みが求められることは間違いありません。
国体に限らず大規模イベント開催時に本県の魅力を発信していくためには、庁内の横の繋がりを一層強化し情報発信していく仕組みを整備することが極めて重要と考えますが、知事の所見をお伺いします。

観光とは少し離れますが、国体後もスポーツの魅力伝達や競技力の向上につなげるためには更なるインフラ整備も視野に入れる必要があると考えます。この点、地元ネタで恐縮ですが、議論が棚上げとなっている県立の「上越多目的スポーツ施設」について、県の取り組み方針を伺うとともに、上越市との間でどのような話し合いがなされているのか、また今後のスケジュール見込みについてお伺いします。

次に、北陸新幹線整備についてお尋ねします。
北陸新幹線建設費の地元負担増を巡る対応では、知事は忌憚なきご意見を発信しておられる。その根底には、国の直轄事業負担金制度に対する強い問題意識があるのでしょう。この廃止も視野に訴えていくという姿勢には私も賛同しますが、国に権限が集中するという厳然たる事実が存在する以上、その強固な岩盤を打ち崩すには、他県とりわけ周辺他県との連携は不可欠でしょう。そうでなければ発言権などなかなか高まらないというもの。ところが一方で、今回の負担増を巡る対応で本県と沿線自治体各県との間に温度差があると報じられています。
その背景には整備方法の違いがあるとも言われています。上越新幹線は国家事業としての位置づけにより旧国鉄などが建設したことで地元負担はゼロ。これに対し、北陸新幹線の場合は赤字膨張による「第二の国鉄化」を防ぐため、建設費はJRではなく国と地方が2対1の割合で負担することとなったのです。この不公平感があることに加え、本県にとって開通すれば2路線目となる北陸新幹線はデメリットも囁かれることから温度差に拍車をかけているとの指摘もある。
こうした温度差を知事はどのように受け止めているのか。また、早期開業に向けては勿論のこと、今後の広域連携の可能性や道州制を見据えた場合においても、沿線各県と歩調を合わせることが大変重要と考えますが、たとえば近々に会談の場を設けるなど、意見調整を図るべく何らかの対応を取るつもりがあるのか、お伺いします。

国の直轄事業負担金制度について知事は本定例会の冒頭、「問題の多い制度」と捉え「廃止も視野に入れて訴えて参る」と表明されました。一方で、県が行う建設事業等において市町村負担を義務付ける制度が存在します。これについてどのように考えるのか、知事の所見をお伺いします。

ところで、知事は2月12日の記者会見で、増額負担の情報における事務方の対応に「感性は少し修正されることを期待してます」と述べておりますが、今後修正に向け何らかの対応をとるおつもりなのでしょうか。確かに、知事の問題意識を把握して先回りするかの如く機敏で柔軟な対応をとれる人間がいればそれだけ県政運営が円滑化することは間違いないでしょう。しかし一方で、事務方としても法令通りに動くという責務がある。この狭間の中で知事は今後、職員の意識や行動をどのように改革していくおつもりか、所見をお伺いします。

ここで、今後の新幹線整備の在り方について幾つかお尋ねしたいのですが、金子国交大臣が、2月24日朝の記者会見で「整備新幹線は前倒しも当然ターゲットに入ってくる」 と発言し、2014年に予定されている北陸新幹線の開業を早める可能性があることを示唆したとされます。 景気対策の一環として、公共事業を前倒しするのが狙いとされますが、一方で、実際に前倒しするとなれば、26年度末までを視野に開業準備を行う本県にとってその影響は決して少なくないと考えます。
開通までにクリアすべき課題が未だ山積する中、大臣発言を受けての並行在来線スケジュールの見直しに対する知事の所見をお伺いします。
また、県は経営計画を策定中とのことですが、進捗状況について併せてお尋ねします。

現時点で優先してなすべきことのひとつが「県内地域別経済波及効果」の試算でしょう。というのも、住民を巻き込んだ運動が成否のカギを握る中で正直まだまだ県民レベルでの認識は深まっているとは言い難く、認識を深める材料として必要不可欠なのが地域別の経済波及効果と考えるからです。
石川県ではすでに試算を行い開業に向けて一丸となって取り組んでおり、本県としても県内地域別の経済波及効果の試算を早急に行うべきと考えますが、知事の見解をお伺いします。

さて、1月20日に上越市で開かれた北陸新幹線開業に向けた知事タウンミーティングにおいて、怒号が飛び交う一幕がありました。「知事は新潟市や県央偏重だ!上越に目を向けていないのか!!知事は上越地方に冷たい!!!」。会場の市民の切実な訴え。背景には、市民の間に「もっと上越地域を向いてほしい」という不満・不安が少なからず存在するからに他なりません。
あの日知事は自治体や市民の動きを引き出すために問題提起をしたのだと推察しますが、北陸新幹線開業を前にして市民にこうした不安が広がっていることは地域にとって決してプラスではありません。「自治体間の利害関係が複雑で議論が進んでいない」という認識とのことですが、利害関係が複雑であればこそ各市や市民に合意形成を委ねるのは酷というもので、山積みとなっている課題の解消や議論の促進には、県が主体性を持って調整に乗り出したり更なる積極的な情報提供を行うことが不可欠なのではないでしょうか。この点、当事者たる知事の所見をお伺いします。

また、タウンミーティングの冒頭、知事は「路線図を見た時、JRは上越にあまり列車を止める気がないなと感じた」と述べました。駅の在り方については、上越は「島式2面4線」で富山や金沢と変わらぬ方式を予定しています。列車が止まるか止まらないかは、昨日の記者発表にあった通り、制度上、停車駅等の運行計画は、営業主体であるJRが決めることになる。つまり具体的な運行計画についてはJRが需要を判断してからの結論となるのでしょうが、私はこの方式からJRが上越に列車を止める可能性は今後の対応の仕方によっては十分にあると捉えておりまして、この点改めて知事のお考えをお伺いしたく存じますし、今だ「止める気がない」感覚を覚えるのであれば、応分負担を考えれば、列車を全て新駅に止めるべく県からも積極的に介入すべきと考えますが、知事の所見と県の取り組み状況についてお伺いします。
いずれにしても、「安心・安全で、一人ひとりが大切にされる社会の実現」といったキャッチフレーズを掲げるからには、北陸新幹線の開業を控える今だからこそ、県からもっと上越地域に目を向けて頂きたい。そして、市民に安心を届けるべく開業に向けて上越地域が一丸となって盛り上がれるよう、知事からの力強いサポートに向けた決意をお伺いします。

言うまでもなく、今の経済状況は大変厳しく明るい材料も見出しづらく、まさに八方塞りの様相を呈している。その中で、県民・市民は本当に厳しい生活を余儀なくされており、私も挨拶まわりをしていると、そうした現実を肌で感じます。
市民から「政治になんとかしてほしい」という切実なお声を頂戴することが多々あります。そのつど「今、政治がなすべきこと、なせることは一体何なのか」ということを、喉元に突きつけられた匕首(あいくち)の如く考えずにはいられません。今こそ、政治主導の改革によってより良い方向性を確立しなければなりません。
問題は、恐れによって後ろ向きになり皆が防御に回ることです。大恐慌下に就任したアメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領は就任演説で「恐れなければならないのは、唯一、恐れそのものだ」と訴え、当時の「底がどこかなのさえわからない」恐怖を払拭するよう努めたとされます。
今必要なことは、知事のおっしゃるセーフティーネットの確立も勿論そうですが、「頑張ろう!」という県民の希望を奮うことのできる知事の強いリーダーシップでしょう。
その意味で、本県のトップたる知事からは、県民に分かりやすい言葉で語りかける姿勢、いわばメッセージとして、市場に対しては「あらゆる武器を使って危機を克服する」という決意を届けて頂く。そして、県民に対しては「恐れ」を「希望」に変えられるような力強い言霊を送って頂くことをお願い申し上げ、私の質問を終了致します。

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2009年02月28日

おはようございます。民主にいがたの梅谷守でございます。
まずもって、24日に佐渡市を中心に発生した暴風・高波による被害に遭われた方々に対し、心からお見舞い申し上げます。
それでは、本日の1番バッターとして通告に従い順次質問をさせて頂きますので、宜しくお願い致します。

まずは知事の政治姿勢についてお伺いします。
中越沖地震及び中越大震災からの復旧・復興、少子化・人口減対策、県内産業の振興、地域医療の確保、財政対策と、新潟県の抱える課題もそうですし、食の安全・安心の確保など、県民生活を大きく揺るがす様々な課題が取り巻く状況において、これら課題に懸命に取り組んでおられる知事の姿は力強いものと評価しております。
しかし、一方でこれらの課題を新潟県にとってよりよい方向で解決していくためには、県として目指すべき将来像を共有していくことが大切であると考えます。そこでお尋ねしますが、
知事は目指す将来の新潟県像を「誰もが安心して暮らせる地域社会づくり」「将来に希望の持てるふるさとづくり」としていますが、県民に分かりやすい言葉でもっと具体的に表現するとどんなイメージなのか。知事の「夢」と、その実現に向けた決意をお伺いします。また、その目指す将来像に向け、今回の予算案はどのような役割を果たすとお考えでしょうか。併せてお伺いします。

従来から知事は地方分権の重要性・必要性について言及されていますので、知事の「夢」にはこの地方分権改革も含まれるのではないかと推察しますが、そうだとすれば年間およそ5兆6000億円の道路特定財源の一般財源化は正に知事の主張に沿うものと考えますが、こうした理解でよろしいのかどうか。道路特定財源の一般財源化に対する知事の所見をお伺いします。

次に、平成20年度予算案関連についてお伺いします。
知事は13日の記者会見の席上で、「バランスシートで言うと、今の新潟県は5兆円強の資産を持っていて、そこから負債のキャッシュである部分を除くと、約3兆円近い資産を持っている。」と述べています。県民に不安を持たれないような財政運営を行っていきたいという想いは私も同感ですが、この3兆や5兆といった数字が県独自の思惑で果たしてどこまで活用できるのだろうか疑問が残ります。
資産の中にはすぐ売れないものも当然あるだろうし、例えば道路など、国の法律改正がなければ売却できないものもある。そう考えると、3兆円や5兆円の中で、現時点で県が独自の判断で活用できる資産の額は一体いくらなのか。3兆円や5兆円は全て正常資産であり、不良資産は含まれていないというご認識か。知事は県予算発表の会見で今後の財政運営について「あと数年間乗り切っていくにはある程度十分対応が可能」とも仰っていましたが、具体的にどのように対応していくのか、併せてお伺いします。
私が懸念するのは、3兆円や5兆円という数字が1人歩きし厳しい財政状況に対する認識が甘くなり、予算に対する判断が鈍ることにあります。まずは真に活用可能な資産の姿をより明確にすることで県の財政状況を正しく把握して頂き、そのうえで実行可能な範囲で適切な予算配分をして頂くことをお願い申し上げます。

昨年末、自民党の中川秀直元幹事長が「財政融資資金」と「外国為替資金」の特別会計にそれぞれ20兆円の計40兆円近い繰越利益があるとして「埋蔵金は実在する」と指摘したことは記憶に新しいでしょう。以来過熱する「霞ヶ関埋蔵金」論争は、国会審議において、特別会計の余剰金(68兆円)と独立行政法人の余剰金(16兆7000億円)、そして独立行政法人の関連会社と公益法人の余剰金(11兆1000億円)を合わせると総額約96兆円に上るとする試算も出されています。
そこで知事にお尋ねしますが、国のこうした余剰の積立金の使われ方はどうあるべきとお考えなのか。
そして、現時点で新潟県の一般会計・特別会計・普通会計・企業会計・関連法人の余剰の積立金はそれぞれいくらあり、使われ方はどうあるべきとお考えなのでしょうか。

同じく県予算発表の会見で知事は「霞ヶ関ではないが、県にも埋蔵金がある。おそらく400億円くらい特別会計に眠っている。」と発言されましたが、その算出根拠をお尋ねします。
実は私、この400億円の算出根拠を19日に財政課の担当者から伺ったところ「分からない」という答えが返ってきました。私が申し上げたいのは、埋蔵金のあるなしではなく、県民から預かった大切な税金を扱う身として、それに関する情報共有体制がとれきれていないのはいかがなものかということです。県民が問い合わせてきた際に「分かりません」と返したら、なかには不信感を抱く方がいてもおかしくないでしょう。このような場合、厳しい財政状況において県民が耐え忍ぶ中、知事の発言そのものの真偽が問われるかと思われます。そこでお尋ねしますが、県民への適切な情報提供という観点から、職員が知事の考えを理解していないことは問題と考えますが、知事の所見と今後の対応についてお伺いします。

次に、中越大震災ならびに中越沖地震の心のケア対応についてお伺いします。
中越大震災発生から3年が経過し、昨年12月末までにはようやく全ての方々が自宅や公営住宅などに移って新しい生活を始めています。その中で私が耳にするのは、これまで隣人との関わりが頻繁に行われていた仮設住宅から自宅に戻られた高齢者の方々が孤独感にさいなまれているという声や、子供が2階に上がるのを怖がったり幼児返りするなどのいわゆる「心の健康問題」です。目に見えない部分ではありますが、だからこそ真の復興にはこうした精神面に対するケアも欠かせません。
心のケアは在宅率の高い65歳以上の方々になりがちと見受けられますが、子どもをはじめ幅広い年齢層の被災者のケアが必要と考えます。中越大震災復興に向けた心のケアの取組みの現状と課題についてお伺いします。
中越大震災の心のケア活動については被災市町村で格差が生じてきているとの声も耳にします。県は格差是正に向け指導力を発揮していくべきと考えますが、知事の所見をお伺いします。
平成15年に提言された「災害時地域精神医療活動ガイドライン」によれば、「過去の災害などでは、外部からの調査チームが住民にアンケート調査などを行い、結果を還元しないままに立ち去るということがあった。不用意な調査活動は質問内容によっては住民の不安をかき立てかねない。また、調査に当たっての説明、同意の手続きにも疑問のあることが多い。調査活動についても災害対策本部としてこれをコントロールするよう務め、どうしても必要と思われるときには、継続的な援助活動に参加することを条件に検討すべきである」としています。
中越大震災では、県内外の関係者から被災者のこころの健康度やその回復に関心を持って頂き、特に県外の「こころのケアチーム」には、うつやPTSDの予防のための積極的な活動をして頂くと共に多くのご支援を頂戴しました。しかし、一方ではその熱心さゆえに、同じ内容の調査を何回も行ったりしたことで被災者に負担をかけた事例もあったようです。今回の中越沖地震ではどのような実態があるのでしょうか。お伺いします。
なぜこのような質問をするのかと申しますと、こうしたアンケート調査などを行うことは、実態の把握や今後の対策に非常に重要である一方で、被災者の方々に必要以上の負担をかけたり不安を招く恐れがあるという、バランスが難しい問題だと私は考えるからです。そこで、被災者に対するアンケート調査などの活動はどうあるべきなのか、知事の所見をお伺いします。
心の健康問題は中越沖地震についてももちろん同じことが言えるでしょう。今現在苦しむ方々に対して、また、入居期限の制限によっておよそ1年半後には仮設住宅を出なければならない方々に対して今からしっかりと対応していく必要があります。中越大震災での教訓を踏まえ、中越沖地震の被災者の心のケア対応にどのように取り組んでいくのか。長期化しがちな心の健康問題の解決に向けた知事の決意をお伺いします。

続きまして、農業について質問致します。
バイオエタノールのブームなどの影響による輸出国の政策転換で穀物価格が急騰するなど、世界の食料事情はここ数年で激変しています。その中で私が特に注目しているのは、各国の食料輸出規制の動きです。人口爆発国である中国やインドはもちろんのこと、ロシアやアルゼンチンなどの食料輸出国でも小麦やとうもろこしなどの輸出に税を課したり枠を設けたりする動きが出ています。このことは、各国ともいざとなれば輸出よりも国内供給を優先する姿勢の表れと言えるでしょう。また、国内に目を向ければ、中国製冷凍ギョーザによる中毒事件から端を発した「食の安全・安心」の課題が突きつけられています。今こそわが国の食料安全保障について真正面から議論しなければなりませんし、その中において農業先進県である本県は食料自給率の向上や食の安全・安心の確保の先導役を担うべきと考えます。

本県の農林水産部の予算の推移を見てみると、前年比ベースで、平成18年度20.9%減、平成19年度4.6%減、そして来年度予算案では7.8%減と、一般会計当初予算の増減幅に比べて減少が目立ちます。額よりも政策の中身だということも分かりますが、先日来の知事答弁によれば、平成20年度の県の農政基本方針は「消費者への信頼向上」といった「ブランド力の強化」を前面に押し出すなど、中身も産業偏重の色合いが濃く、農林漁業の担う多面的機能などの公共性を担保する社会政策の側面が不足しているように感じてなりません。
米価下落と燃料高が本県農業に追い討ちをかける昨今、日本の農林漁業を牽引すべき役割を担う農業先進県として、責務を果たすためには、産業の側面を主とするのではなく、産業政策と社会政策の両面をミックスした基本姿勢を明確にすべきだし、それに沿った予算措置を今後行うべきと考えますが、知事の見解をお伺いします。

ところで、政府与党は昨年末、「戦後農政の大転換」と位置付けた「品目横断的経営安定対策」を、制度の根幹は変えないとしながらも名称を含めて見直しました。過去に県は国に見直しを要望してきた経緯がありますが、今回の見直しはその要望に沿うものでしょうか。見直しに対する知事の評価をお伺いします。

政府は、来年産の米はなんとしても生産調整を達成させ米価を安定させないといけない最後のチャンスと背水の陣で意気込んでいると伺っています。その生産調整の一環として「都道府県間調整システム」が新たに導入されました。これは当初割り振られた生産調整から、都道府県間で数量をやりとりして調整する制度への変更。本県でも既に佐賀県と3510トンの増加調整がなされていますが、県の今後の対応についてお伺いします。

「都道府県間調整システム」の最大の課題は、作った米を余すことなくいかに売るかということでしょう。その意味では、1月31日に発足した「新潟米ブランドの強化に関する検討会」の議論に注目が集まりますが、既に2度開催されている本検討会のこれまでの議論について知事はどのような感想をお持ちかお伺いします。

ここで本検討会の性格・位置づけに絡めていくつかお尋ねします。
県では「新潟県附属機関等設置及び運営基準要綱」、以下「要綱」と呼ばせて頂きますが、この「要綱」において、調停・審査・諮問又は調査を目的とした合議制の機関である「附属機関」と、有識者等の意見を聴取し県の行政に反映させることを主な目的として開催される「協議会や懇談会など」を規定で定めていますが、県によると、本検討会の位置づけは「新潟米に関わる人たちが一同に会し、現状認識を共有するとともに、品揃えや品質管理や販売戦略など大きな方向性について議論する場であり、県の附属機関や協議会とは位置づけていない」とのこと。先日来の答弁によれば、「検討会は、懸念すべき状況からいかに脱却するのかという視点に基づき、BL米も含め、品揃えや販売戦略などについて議論するために立ち上げた」とのことでした。まさに新潟米ブランドの今後を大きく左右するテーマについて議論する極めて重要な会と言えますが、その会がなぜ要綱で定める「附属機関」でもなく「協議会や懇談会など」でもない位置づけにしているのでしょうか。
県いわく、検討会は「新潟米に関わる人たちが立場を抜きにして共通の土台で率直に意見を交換するため、誰が主催ということではなく、関係者の賛同を得て開催したものであり、従って委員への委嘱等の行為も行っていない」とのことですが、要綱に基づいて今現在設置されている機関や会では「立場を抜きにして共通の土台で率直な意見交換がなされない、もしくはなされづらい」というわけではないでしょう。県としてこうした性格のものは他にほとんど例が見当たらないと伺っていますが、県が声がけしながらもこのような異例の形態をとったのはなぜなのか。お尋ねします。
また、検討会の情報公開について県に尋ねたところ、「会議は座長が各委員の了解を得た上で部分公開の方針で行っておりますが、会議資料は公開とし、会議内容についても、差し障りのあるところを除いて基本的に公開していますし、毎回検討会終了後に座長が記者会見を受けている」とのことでした。
検討会の経費を見てみると、第1回では報償費114,100円、旅費36,698円、会場費11,400円、第2回では報償費116,000円、旅費5,540円、会場費20,900円と、これまで合計で304,638円が県費つまり税金から支払われており、ここに県からのオブザーバー出席の人件費も加わる。これは「要綱」の第9条1項2号で規定されている出席者への報償費と旅費支払いに準ずると考えられますが、ここまで県費を投入している以上、要綱の第5条ならびに附属機関等の会議の公開に関する指針の3の規定に準じて、「会議は、原則として公開」し、また「審議経過を明らかにするため、議事録又は議事概要等を作成するものとし、それらは原則公開とし、非公開とするときはその理由を明らかにする」べきと考えますが、知事の見解をお伺いします。
今後、検討会から報告が上がってくるでしょうが、県の「附属機関」でも「協議会、懇談会等」でもない位置づけの検討会の結果を県としてどのように受け止め、今後の新潟米ブランド強化に反映させるつもりなのか。知事の所見をお伺いします。
いずれにしても、「情報隠し」などと言われないよう、検討会の位置づけやあり方を含め、県民に向いた対応をお願いするばかりです。

農業についての項目の最後に、昨日の村松議員の質問とかぶりますが、BL米に絡めて一点質問致します。
コシヒカリBL米の販売表示を巡って知事は「消費者から見てBL米と分かるように表記した方がいいのではないか」と指摘していますが、今後の対応についてはおそらく検討会の議論を踏まえて表明されるでしょうから当面はその結果を待つとして、今回の件で、私は「行政の継続性」という課題が突きつけられたのではないかと考えています。
マニュフェスト時代を迎えこれまでの継続性の概念が変わりつつある一方で、積み上げてきた県政の歴史や県民に対する責任は変えることができません。今回のコシヒカリBLのように選挙の争点になっていない前知事時代に積み上げてきたものを現知事の方針のもとに見直そうとする場合、「行政の継続性」の観点からどのような対応が望ましいとお考えなのか。知事の所見をお伺いします。

次に、昨年の12月定例会において提出・受理された「子どもたちにゆきとどいた教育をすすめることに関する請願」の紹介議員の一人として、私学教育について質問致します。

これまでの答弁によれば、知事は私立学校について「本来、建学の精神、経営上の判断によって、その自主性によって特色ある人材の創出を図っていくということが私学の本来の役割である」とし、更には「各学校法人が、特色ある教育を提供し、必ずしも県民だけではなくて、全国から人を集めるような、そういう教育を模索していくべきであろう」との見解をお持ちと伺っています。私学の本来あるべき姿については私学出の私も考えを同じくしますが、一方で現実はどうでしょうか。
県内の私立学校の現状を見れば、学校の多くは往々にして志望する公立学校に入学できなかった子どもたちの受け皿となっているのが実態ですし、私の選挙区である上越もそうです。こうした中でご承知の通り、県内私立高校では学費は公立高校の4倍にも達し、専任教員数は公立高校の基準の約8割にとどまっているなど、現実的には公立教育との間に厳しい格差が生じていて、そのしわ寄せとして、非常勤を含む教員の負担増や、それに伴う教育水準の低下を招いている現状は大変な問題だと考えます。公私間の学費格差が原因で進学を断念せざるを得なかったり退学を余儀なくされる子どもが多数存在することも見逃せません。
知事の掲げる理想はもっともですが、震災対応の際に知事が常々仰るように「本当に困っている方々を救うことが公の役割」というのであれば、今行うべきは、公立高校のみで対応できない以上、公私間の学費と教員格差の是正に努め、新潟県教育の底上げを図ることではないでしょうか。
公的助成の増大が私学の自主性に多少なりとも制限をかけるとしても、教育の公共性を鑑みれば一定の妥当性が図られると考えますが、公私間格差の是正に対する知事の所見をお伺いします。
「個を伸ばす教育のあり方検討会」の中間報告では「私学振興」について「個々の学校の経営努力や成果が助成に反映される仕組みの導入」が方向性として提示されていますが、先ほど申し上げたような県内私立学校の現状の中でこうした方向性がいきなり導入されてしまえば、教育の2極化、つまり格差が更に拡大することも懸念されます。経営努力や成果だけを前面に押し出すのではなく、私学の公共性にも十分配慮し、将来の個性ある豊かな私学育成に向けた段階的措置も必要ではないかと考えますが、知事の所見をお伺いします。

最後に、佐渡汽船小木直江津航路について質問致します。この問題については既に合意がなされているので、確認させて頂きたい点について簡潔にお伺いします。
平成20年度予算では「小木直江津航路の誘客支援のための予算措置を講じ」ていますが、その効果予測の具体的な数値はいくらか。
合意文にある「社会実験に必要なジェットフォイル施設の整備に要する経費」は一体いくらなのか。又、それを補助する関係自治体の負担割合は国・県・市町村各々どの程度と見込んでいるのか。
合意文では「2隻体制への復帰を目指す」とありそのための検討委員会を設置するとありますが、委員選定をどのような方針のもと行い、いつごろ始動する予定とお考えなのか。
2隻に復帰するための条件および必要となる経費は何と見込んでいるのか。また、2隻体制復帰の実現可能性をどの程度と捉えているのか。
以上の4点についてお伺いします。

本日伺った農業しかり、私学助成もしかり、そして佐渡汽船小木直江津航路についてもしかり、今の県の行政の進め方には共通項があると考えます。つまり、財政不足を旗印に効率化偏重に陥り地方自治体の重要な役割である公共性の側面がおろそかになっているのではないかということ、そして県民生活を揺るがしかねない大きな問題が不十分な情報開示のもとで粛々と推し進められてゆく感が否めないことです。
新潟県全体の発展を見据えたとき、「効率化」と「公共性」の間を走る細い道を「新潟県の将来像」や「知事の夢」といった目的地に向けて上手くハンドルを切って頂くことが肝要ではないでしょうか。ただでさえ国による都市部への一極集中が解消されない中、国と市町村の間に位置する県までもが同じハンドルさばきをしていては、地方が崩壊しかねません。
どうかこの想いを汲んで頂きながら知事のリーダーシップを発揮して頂くことをお願い申し上げると共に、本日2月29日は4年に一度のうるう年。かつてイギリスでは、4年間のうちでこの日だけ女性から男性へのプロポーズが伝統的に公認され、男性はそれを断ることができないとされていたそうです。
昨晩、知事答弁から部局長答弁に変更となった質問がいくつかございます。このうち「産業政策と社会政策の両面をミックスした基本姿勢を明確にすべき」との質問は今後の農政の根幹・哲学に関わる極めて重要な部分と考えておりますので、ここは日本ですし私は女性ではありませんが、このかつてのイギリスのジンクスにあやかって、知事ご本人から前向きなご答弁を頂戴しますことを心からお願い申し上げ、質問を終了致します。 ありがとうございました。

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2008年12月08日

1、知事の政治姿勢について
去る11月4日、アメリカに歴史的瞬間が訪れました。民主党のバラク・オバマ氏が黒人として初めて大統領選挙に当選し、来年1月20日には正式にアメリカ合衆国大統領に就任するのです。「11月4日に有権者が選んだ変化の衝撃度は、どんなに誇張しても足りない。」とニューズウィーク誌は表現。それほどアメリカ国内ではこの「Change」を好意的に受け止めており、その余波はアメリカのみならず我が国を含め世界規模に影響を及ぼすと予測されます。

<オバマ政権の誕生>
オバマ氏に対しては各方面から様々な評価もあるでしょうが、気になるのはやはり彼の考え方とそれが日本に与える影響、そして新潟県に与える影響です。この点、まだまだ不透明な部分もありますが、現時点で漏れ伝え来る情報からで結構ですので、新潟県知事としてオバマ氏にどのようなことを期待するのか、お伺いします。

<拉致問題>
なかでも本県にとって最も気になるのが拉致問題への影響でしょう。オバマ氏は北朝鮮問題については直接外交重視を唱えブッシュ大統領とは路線を転換。一方で、テロ指定国家解除を「適切な処置」と発言。解除を前向きに評価し路線を継承したともとれるスタンスをにじませています。そこでお尋ねしますが、知事は北朝鮮問題に対するオバマ氏の姿勢をどのように評価しているのか。また、拉致問題の一日も早い解決に向け、この「Chenge」をきっかけに今後どのような行動を起こしていくおつもりか。お伺いします。

<政権交代の必要性>
アメリカ大統領選にはいくつかの性格がありますが、最大の特徴は「政権党の失政があれば、野党に政権が代わる」ということ。与党が失政をすれば、いつでも政権を奪いますよ、という心理的圧力を与党に与え続けてこそ国政に緊張感が生まれ、与党の自己規律も高まる。逆に言えば、与党が何をしてもそれがどんな失政であろうとも政権が変わらないとすれば、そこによどみが生じるのは世の常。更に言えば、「なにをしても変わらない」という構図は、ともすれば国民が無力感を覚え、それが政治に対するあきらめに近い感情を生み出しもします。
もはや我が国に政権交代が必要なことは疑う余地がありません。国政の変革は県政にも良質の変革を及ぼすはずですのでお尋ねしますが、政権交代の必要性について知事はどのようにお考えか、見解をお伺いします。

<中央と地方の格差是正>
知事は当選翌日の記者会見や10月29日のメルマガで、二期目の県政の重要課題を「中央と地方の格差の是正」と述べています。いわば国と新潟県の格差を是正すべきとのお考えでしょうが、3日の知事説明要旨で「農山漁村の疲弊を肌身に感じ」と述べられた通り、県の中でもとりわけ過疎地域等の条件不利地域において格差の影響が深刻であり、県は国と市町村の間のクッション役として、この地域の格差是正に優先的に取り組むべきと考えます。
県内過疎地域等が抱える格差について知事の現状認識と今後の対応方針をお伺いします。

2、景気対策について
このたび県は、制度融資の新規融資枠創設やバス業者への軽油高騰費補てんなど12項目、事業規模約200億円の景気対策を打ち出し、今定例会において69億4千万円の補正予算案を提出。「金融危機は実体経済に影響を及ぼしてくるので、早めに対策を講じていきたい」と述べられた通りのまさに迅速な行動でしょう。知事を始めとする関係各位のご尽力に敬意を表します。

<緊急支援策>
一方で、我が国の首相が「100年に一度と言われるほどの金融災害」と発言するほどこのたびの金融危機の嵐はすさまじく、そこに円高が追い打ちをかけるなど、企業業績や景気に対する不透明感はまだまだ根強いのも事実。まさしく災害の様相を呈しており、先の任期において数多くの災害に見舞われた知事にとって再び訪れた試練とも言えるでしょう。
知事の真価が形を変えて改めて問われるこの局面において、本県経済を取り巻く景況の現状と今後の動向をどのように認識しているのかお伺いするとともに、更なる景気対策の必要性について所見をお伺いします。

<制度融資の要件>
こうした金融・経済危機において、金融機関による貸し渋りや貸しはがしに頭を悩ませる中小企業の経営者の方も少なくありません。年末の年越し資金を調達できず倒産の急増も懸念される状況です。政府は信用保証協会を活用した緊急保証制度を大幅に拡充し、中小企業の資金繰り支援を始めました。しかし、こうした緊急保証は一時しのぎに終わる可能性が高く、さらなる支援を盛り込んだ追加経済対策が不可欠であり、本県としても例えば、公共事業を中心とした公的資金の投入など、有効と見込まれるあらゆる対策を取っていく必要があるでしょう。
この点、知事は先月「緊急座談会」を開き、「ばらまき的な支援ではなく、ターゲットを絞って必要な対応を取っていきたい」と述べたと伺っておりますし、3日の知事説明要旨で知事は「適宜、追加的対策を取って参りたい」と仰いました。ターゲットとは具体的になにをイメージしているのか。また追加的対策としてどのような施策を考えているのか。知事の所見をお伺いします。

<景気対策としての雇用環境整備>
雇用環境の悪化も大いに気にかかるところです。経営悪化を防ぐべく次々と非正規社員のクビが切られたり新卒予定者の内定が取り消されるなど、ただでさえ弱い立場にある労働者へのしわ寄せがこれでもかと襲ってくる様相には耐えがたいものがあります。これほど簡単に人員削減で雇用調節をしていいものなのか。雇用を守り、生活を支えるためにギリギリの努力はできないのだろうか。こんな思いが強く頭をよぎります。
先行き景気の下落局面が続くと予想される中で企業が安易な人員削減を行いたくなる気持ちもよく分かります。しかし、このような時だからこそ、コスト削減偏重型に陥るのではなく、雇用安定や勤労者の労働条件の改善にも精一杯力を注ぐ視点も欠かせず、このことが新潟県の長期的な成長に間違いなく必要だと考えますが、知事の見解を伺うとともに、今の経済状況下における県の雇用対策についてお尋ねします。
また、それに先立ち、新卒の内定取り消しの状況、非正規社員の雇い止めや契約の中途解除の状況、更には正社員を含めた解雇の状況など、本県における雇用の現状についてお伺いします。
雇用環境にも目を向けることで、勤労者の「やる気」が醸成されるでしょうし、その「やる気」が地域の「元気」につながり、その「元気」が連なって景気の気の部分を刺激する要素にもなるはず。「雇用にも目を向けるぞ!」といった知事からの前向きかつ力強い御答弁を期待致します。

3、農業について
<所得補償モデル地区制度>
知事のお考えによれば、新潟県内でモデル地区を選定しその効果を確かめ、その後国に制度化を働きかけるとのこと。県財政の苦しい中、まずはモデル的に実施し実際の制度化は国で行ってもらおうというお気持ちも分からないではありません。しかし、所得補償制度をモデル的に行うにはいくつか問題があります。
まず地区選定の問題。「やりたい地区はありますか」と聞けば、当然どの地域も「やりたい」と手を挙げるでしょう。その中からどうやって選定するのでしょうか。通常の補助制度はいいプランや努力に対して補助する。一方で、所得補償制度の基本は、プランや努力に対してお金を出すのではなく、その地域にいて農業を続けてもらうために出すもの。
(もちろん私たち民主党が提案する所得補償案では、努力に対する補助制度をしっかりと絡ませた内容に仕立てております。)
これらの点から考えれば、選定基準を決めるのは困難を極めるでしょう。
次に不公平感の問題です。この制度は農業者に直接お金を交付するもの。そうなると、「隣の村ではお金をもらっているのにうちの村ではもらえない」という不満が生じるのではないでしょうか。
また、効果がわかるまでの時間も課題でしょう。この制度の目的は、そこで農業を続け、住み、後継者にも農業を継いでもらう。そして最終的には農業の多面的機能を維持するというところにあると思いますが、この制度の効果が分かるまでにはかなりの時間を要するはず。効果を確かめてから国に働きかけていたら手遅れになることも懸念されます。
以上のような課題が内在する中で、例えば地区選定の基準など、知事はどのようなモデル事業をお考えでしょうか。これまでの答弁から「検討中」とのことですが、現時点での知事のイメージで結構ですので、お考えをお伺いします。
県のモデル事業として行うのであれば、その効果を県が受け止め、その結果如何によって、県が責任をもって本格的な制度を実施するべきでしょう。その後、必要であれば国にその成果を堂々と示し、制度化を働きかけていくのが筋ではないでしょうか。
所得補償制度はモデル的に行うのではなく、例えば、県内70%に及ぶ中山間地域であるとか、人口の減少や高齢化が著しいあるいはその恐れがあるという地域を対象にすべきであり、とりわけ農業立県たる本県としては、国頼みの行動だけではなく、予算を伴う条例化を視野に入れた本格的な制度を県が責任をもって実施すべきと考えますが、知事の見解をお伺いします。

<WTO農業交渉>
周知の通り、7月の交渉時にはほぼまとまりかけようとしていましたが、日本にとって幸か不幸か、アメリカが中国・インドと折り合わず交渉は決裂した。しかし、先日のペルーでのAPECも受け今や交渉は加速化。12月中旬にもWTOの閣僚会合が開かれ、交渉がまとまる可能性も浮上してくるなど、年内合意に向け最大の山場を迎えています。
日本は、重要品目の数について8%を守ると主張していましたが、6日に公表された改訂議長案は「原則4%、条件付きで最大6%」をたたき台として示すなど、我が国の要求は認められない形となりました。政府は「守るべきは守る」とポーズだけはとっていますが、このたたき台がスタートとなる交渉の中で本当に守れると思っているのでしょうか。8%を死守できなかったときは席を蹴って退席するだけの度胸はあるのでしょうか。
仮に改訂議長案で交渉がまとまれば、我が国農業は大きな影響を受ける可能性も出てきます。また米については、重要品目に指定した場合であってもMA米の増加を受け入れざるを得なくなるでしょう。すでに、毎年76万トン輸入しているMA米が、100万トンとか130万トンまで増えるのではないかとの話もあります。MA米による事故米の問題も起こったばかりの中で、このような事態は、生産者としてはもちろん消費者としても到底受け入れがたいもの。
このように甚大な影響が見込まれるにも関わらず、ガットウルグアイラウンドの時と比べると、現在までのところどうも盛り上がりに欠けるように感じてなりません。
WTO交渉は国レベルでの国際交渉であり、県としては見守ることしかできないのかもしれませんが、例えば国に対して要望書を提出するなど県としての姿勢を明確に示すとともに、講演や集会などの各種の機会やメディアなどを通じて交渉の状況や影響について県民に今のうちから周知し、「WTO農業交渉に立ち向かいなんとしても新潟県の農業を守るんだ!」という気概を盛り上げていくことが今まさに必要なのではないでしょうか。
また、考えたくはありませんが、万一交渉がまとまってしまった場合には、それに対応した国内対策が必要になります。ガットウルグアイラウンドの際には、使い方でいろいろと問題がありましたが6兆100億円が用意されました。まだ交渉中ですので当然かもしれませんが、これまでのところ政府からはまったく国内対策の話は聞こえてきません。これで日本の農業や新潟県の農業は守れるのでしょうか。
県としての明確な意思表明ならびに県民への周知活動に対する考えを含め、WTO農業交渉に対する知事の所見をお伺いします。

4、医療について
医師不足問題を中心にしてまさしく医療が混迷の中にあります。国の財政危機を理由に医療に対する社会的支出が少なすぎることが背景にあるように根幹は国の制度にあり、いち地方自治体が抜本解決できるような仕組みではないことは重々承知しています。しかし、その中で新潟県として何ができるのか、将来を予測して何を準備すべきなのか。こうした観点で議論して参ります。

<総務省有識者検討会報告>
公立病院を抱える自治体への支援策を話し合う総務省の有識者検討会が先日、報告書をまとめました。その中身は、過疎地の病院や医師不足が深刻な産科・小児科・救急医療などに対し地方交付税による財政支援の充実を求めるといったもの。これを受け総務省は、交付税の増額分について来年度予算編成に反映させる方向で財務省などと折衝に入ったと伺っています。
国のこうした動きは現下の医療を巡る諸課題の解決に少なからず寄与すると考えますが、これについて県はどのように受け止めているのか、お伺いします。
また、公立病院への財政支援にとどまらず、過疎地の病院や医師不足が深刻な産科・小児科・救急医療などについては様々な対策が必要でしょうが、今後国にどのようなことを期待し、県としてどのように取り組んでいくのか、知事の所見をお伺いします。

<医療機能の役割分担と連携>
国がこうした財政支援を示し始めたように、産科・小児科・救急医療・麻酔科の医師不足が深刻であり今日ここに目が向いていますが、この他にも外科医などがこれから数年後に間違いなく不足すると言われています。本県としても今から対策をとっておかなければ近い将来大きな問題として立ちはだかりかねないと考えますが、本県の外科医についての現状を伺うと共に、どのような対策をとるつもりか、お尋ねします。
外科医不足対策としては、県内で勤務する外科医を増やす必要があることや外科手術に関する情報ネットワークの構築、手術場所の確保などが考えられますが、医療資源が限られる中、とどのつまりは県内の既存の医療体制のネットワーク作りをどう整えていくのかが問われており、「医療機能の役割分担・連携」、このことが総合的な医師不足対策にとっても重要な課題と考えます。
そこでお尋ねしたいのが、しかるべき範囲の医療圏内に設立母体の異なる病院が複数存在する場合、その調整を県はどこまでしているのかということです。限られた医療資源を有効活用するためには医療機能の役割分担・連携が不可欠にもかかわらず、なかなかそれが進まない状況にあるのではないでしょうか。貴重な医療資源が分散し患者さんも分散してしまう現象が生じ、ひいては全県的な医療の質の低下も懸念されます。
医療の公共性や医療の質の向上の観点から考えれば、県が主体性をもって調整に乗り出すべきと考えてますが、知事の現状に対する認識と見解をお伺いします。
なお、医療機能の役割分担や連携については、現在改訂作業中の「新潟県地域保健医療計画」で改めて示されると思いますが、本計画の改訂状況と内容について、併せてお伺いします。

<メディカルスクール構想>
ところで、メディカルスクールという言葉をご存知でしょうか。これは「4年間の大学課程修了者の中から医師として働きたいという強い意欲と一定レベル以上の学力を有する者を選抜し、4年間の医学教育を行う大学院レベルの医師養成機関」を意味します。法曹界におけるロースクールをイメージして頂くと分かりやすいかもしれません。勤務医不足や地域医療の危機という医師の養成や配置を巡る社会的問題を背景に、模索が議論されている構想ですが、その根底には「医学の道を志す者に求められるものは何か」というテーマが横たわっています。
東大名誉教授であり日本医学会幹事、日本学術会議の会長であられる金澤一郎先生が次のように述べています。
「医師は患者の持つ病気にだけ目を向けているのではいけない。病気を抱えた人間である患者に目を向けなければならないからである。そう考えると、今の医育制度では一般教養を学ぶ期間があまりにも短すぎる。(中略)いずれは医学の道に進むとしても、それまでに法律・経済・倫理・哲学・芸術など文科系の学問を学ぶと共に、文学・美術・芸能などにも興味を持つ。風流で、こころ豊かで、味わい深い人間性を養っておいてほしい。そうすれば、物事を相対的に見ることができ、必然的に他人の痛みが分かる人間になれることが期待される。」
医師にこれだけの人間性や資質を求めるとなると、高校卒業の時点で医師になる決意をさせること自体に無理があるのではないか、という議論がにわかに現実味を帯びてくる。その一つの選択肢としてこのメディカルスクール構想が浮上してきているのです。
また、現実的な医師不足対策としても有効な手段でしょう。新潟県と人口などが同規模の北陸3県とで医学部入学定員数を比較すると、平成20年度は、北陸3県の4大学の定員395名に対し本県は1医学部で110名と極めて少ないうえ、平成21年度には1大学につきプラス10名の方針のもと、4大学ある北陸3県はプラス40名の435名、本県はプラス10名の120名が予定されており、更に水をあけられる状況にあります。また、平成18年度の人口10万人あたりの大学医学部入学定員数を見ると北陸3県の12.8名に対し本県は4.6名と全国平均の5.9名よりも低く、今では更に悪化していることは間違いありません。
このように非常に厳しい状況にある本県医療としては、全国的な医師養成機関のアンバランスさを整えるべく、医学部の定数を人口・面積規模に応じて増やしたり新規の医科大や医学部の増設を国に対し強く要請する必要があります。しかしながら、こうした切実な要望と言えども、文科省をはじめとする政府は態度を硬直化しているのが現実。それもそのはず、1県の要望をかなえてしまうと「おらも、おらも」と全国的に要望を実現しなければならないプレッシャーに晒されることが容易に推測できるからです。この点、メディカルスクールであれば、既存の枠組みとは別の観点からの議論として、国も新たな施策扱いにする可能性があります。
以上のように、医療の更なる活性化に向けてメディカルスクールは現実的な選択肢であり、そう遠くない将来、更に現実性を伴った議論がなされることが期待されます。そして、議論が深まってきたその将来に向けて本県がその先頭に立ち先駆的な立場を担えるよう、今から唱えておく必要があるのではないかと考えています。いうなれば、ここ新潟からメディカルスクール構想の花火をドカンと打ち上げるべき時ではなかろうかということ。知事の所見をお伺いします。

5、県の新たな姿に向けて
<新たな「すがた」創出>
本県の最上位の行政計画である「夢おこし政策プラン」の序章を見ると、「新潟県の新たな『すがた』をより明確にする必要性を高めている」とした上で、「将来に希望の持てる魅力ある新潟県を実現することを基本理念として、『住みたい新潟、行ってみたい新潟』を目指すための政策の方向を示す」とある。そして、最終段落では「新たな『すがた』創出の実現を目指す」と締め括っています。
そこでお尋ねしますが、この「新たなすがた」とは具体的にどのようなものなのか。そしてそれを彩る本県の個性とは一体どのようなものをお考えなのか。お伺いします。

<アグリのくに>
ひととき、「自分自身の望ましいイメージを目標として掲げ、その目標に向かって戦略的または計画的に様々なコミュニケーションを図っていく活動」、いわゆるコーポレートアイデンディディー(CI)を導入したイメージ戦略がもてはやされた時期がありました。今となってはだいぶ下火になりましたが、私は、本県は今こそ個性を彩ったコピーを高々と掲げ、それを目標にCI推進を図るべく県内外のみならず国内外に発信できうる体制を整えるべきではないかと考えています。
言うまでもなく、新潟県は「農業大県」「農業立県」と称されるほど農業の魅力がたっぷり詰まったところ。そして、いみじくも知事は「新潟県は国内有数の食料生産基地。加えて、美しい自然、豊かな食、伝統的に受け継がれているコミュニティでの人と人の絆などに恵まれています。」と仰っており、今議会の知事説明要旨では「農業や環境分野で新潟発の新たな戦略を進めることが必要」とも述べられた。まさしく「農業」を機軸とした県づくりの推進を表明したものと受け止めます。私も同じ考えでして、この「農業・アグリカルチャー」こそを本県の個性として前面に押し出すべきであり、新潟は環境にとことん配慮した「アグリのくに」を軸にCIを推し進めるべきではないかと考えています。
昨今の世界的な食糧・エネルギー事情や食の安全・安心に向けられたニーズ、地球温暖化を防止すべくの環境対策、そしてわが国における食料自給率向上の要請など、時代の流れはまさしくこの「アグリ」にあり、その拠点基地としてこれまでのメイドインジャパンとともにメイドインニイガタとして様々な関連商品・関連サービスを作り出し県内外、国内外に発信・提供する。そのためにも、この個性に沿った港湾の整備や空港の整備などを行っていくと共に、バイオ産業やバイオ工場、安心安全な農作物生産、エコエネルギーの研究開発、著名な大学の理工学部や農学部の誘致など、アグリの個性に準じた企業誘致・産業育成・産業クラスター化を図ることで未来に向けて本県は更に力強い基盤を築くことができるのではないでしょうか。
「アグリ」はなにもインフラ整備や産業に限ったものではありません。観光や教育では知事がよく仰る「農業体験」「田舎体験」「温かいおもてなし」といったサービスを「アグリ」に絡めて提供できますし、医療においても「アグリメディカル」としてこちらも様々な特徴を打ち出していけばいい。
本県にとって必要なのは、CIを推進し、「にいがた」と冠むらなくても「アグリといえばにいがた」となるように戦略的または計画的に様々なコミュニケーションを図っていくことであり、更に言えば、こうした個性や独自性を強く打ち出すことで国に対しても予算要求の説得力が増す効果も期待できると考えます。是非、知事にご一考、ご検討して頂きたく存じますが、知事の見解をお伺いします。

【おわりに】
冒頭申し上げたアメリカのオバマ氏は「グリーン・ニューディール政策」を唱えました。これは国連のパン・キムン事務総長が訴えていた標語であり、フランクリン・ルーズベルト大統領が実施した景気対策になぞらえ、クリーンエネルギーを中心として世界経済を再建しようとする試みだそうです。
金融危機や円高による景気の減退などから課題は山積しています。まさに本県の地力が試される今こそ、「グリーン・ニューディール」のような強烈な個性を伴う「新たな目標」を一日も早く創出し、知事の言うところの「新しいすがた」に向けて一丸となって行動するべき時であることを申し上げ、私の質問を終了致します。

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2008年07月01日

民主にいがたの梅谷守でございます。
質問に先立ちまして、6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震でお亡くなりになられた多くの方々に対し心からお悔やみを申し上げますとともに、今なお不便な生活を強いられている被災者の方々が一日も、一刻も早く元の生活に復帰できますことを心からお祈り申し上げます。
それでは質問に移らせて頂きます。

まずは、道州制についてお尋ねします。
6月12日に行われた自民党本部での意見聴取において知事は、「制度間競争ができる道州制をつくっていくことは基本的に賛成」と述べ、また翌日13日発行の知事メルマガでは、「道州制は分権型社会にふさわしい広域自治体の一つの姿として有力な選択肢であると考えている」とし、改めて道州制に前向きな姿勢を示しています。
知事は、「区割り論の前に、道州制とは何かという議論が必要」と指摘されますが、道州制推進本部が提示する「連邦制」に限りなく近い「道州制」を求めるとする骨格・姿の中で、区割り論の前に具体的にどのような点を議論すべきとお考えでしょうか。お伺いします。
先月末、自民党道州制推進本部が全国を9または11のブロックに分ける4種類の区割り案を公表しました。この案を基に、夏にもまとめる第3次中間報告に盛り込むとも言われています。そして、中間報告以降、更に具体案を絞り込む方針とのこと。このことから、政府与党主導で道州制議論が加速度的に行われつつあることは明白です。
知事は、「区割りについては、経済的社会的な結びつきや地理的、歴史的、文化的条件等様々な観点から決定されるべき」との要件を示していますが、一方で、道州制推進本部が提案する区割り案は、「人口等の均衡、社会経済的観点、歴史的観点、地域課題の共有などを考慮」や「自然、経済、社会、文化等における密接な関係を考慮」とするなど、知事の示す要件とそれほど開きがないようにも思える。この観点からお尋ねしますが、今回、推進本部が提示してきた、本県が「北関東」ないしは「東北」に所属するという区割り案について、知事はどのように評価しているのでしょうか。
今回提示された新たな区割り案では、地方制度調査会の答申にあった「北陸」パターンがなくなりました。また、報道によれば、推進本部専門小委員会の委員長が5月29日の会合で、「新潟は難しい。北陸3県からすると離れているとの意見で、関東も新潟とはこれまで一緒にやってきたことがない。一方、東北からは新潟と一緒でもいいという意見があった」と述べたとされますが、聞こえてくるのは他県からの意見ばかりで区割りに対する新潟県の主張や新潟県として進むべきと考える方向性がみえてこない。こと区割りについてはまるで本県がやっかいもの扱いにされているように感じてならず、このままでは望まぬ姿を強いられるのではという懸念が深まるばかりです。こうした懸念は知事もすでにお感じだと思いますが、新潟県としての立場や方針を発信していく機会を今後どのように求めていくのでしょうか。知事の考えをお伺いします。
昨年の6月議会で知事が表明した「行政のトップが軽々しく区割りについて言及することは問題」との意見はもっともですが、政府与党に対し地方の要求・要望を示すとともに、県民議論を喚起するため、そろそろ「道州制のそもそも論」にこだわる戦略だけでなく、本県の求める区割り案についても議論を尽くし、該当県との連携推進方法を模索するといった「道州制啓蒙活動」と「道州制区割り案の模索」を両にらみした戦略の構築が急がれると考えますが、知事の見解をお伺いします。
山梨県では先日、望ましい姿で道州制に移行できるよう情報共有化を求めるべく庁内に「道州制庁内検討会」を開き、今後、課長補佐級職員でワーキンググループを発足し県内課題などを検討することにしたと聞きます。このように他県が議論を加速させる一方で、本県では昨年11月をもって道州制議論に係る動きは鳴りを潜めているのが現状。本県として更に議論を深める取組みを行うべきと考えますが、いかがでしょうか。また、県民世論の喚起に向け、今後具体的にどのような行動を起こすつもりかお伺いします。
北東北(青森、岩手、秋田)の広域連携や、香川では四国州や中国四国州を想定した人材交流を推進するなど、全国各地で近隣県が一緒になって積極的に道州制に向けた取り組みが模索されています。現段階では区割りを明言できないとしても、関わるであろう近隣県との連携推進は積極的に行う必要があると考えますが、これまでの連携に係る取組み状況と今後の対応についてお伺いします。
ここまで伺っておきながらも敢えて確認させて頂きたいのですが、新潟県にとって望ましい区割り図というものを知事ご自身がまだお持ちになっていないということはありませんよね。もし仮にそうであれば、早急にお考えをまとめ議論を尽くして頂くとともに、隣県と連携し情報を発信していくための体制を整えて頂くことをお願い申し上げます。
また、道州制を検討していく過程において州都の扱いが争点ともなりましょうが、知事の考える州都の要件はどのようなものか。併せて、州都・上越の実現性についてどのようにお考えか、お尋ねします。

次に、拉致問題についてお尋ねします。
先の日朝実務者協議を経て、拉致問題を取り巻く環境は急変。「対話」と「圧力」のバランスの中、日朝間で「再調査」と「制裁緩和」のカードを切り合い、かつそこに追い討ちをかけるかの如く、米国がテロ支援国家指定解除の手続きに入りました。第一に「制裁緩和カードを早く切りすぎたため米国に拉致問題が進展したとの誤解を与えてしまったのではないかということ」、第二に「拉致問題の進展が不透明な中で、なぜ米国による指定解除を容認したのか」。主にこの2点から、私はこのたびの政府対応に対し大きな疑問を感じているのですが、今回の政府対応に対する知事の評価をお伺いします。
そもそも、今回のアメリカの対応は、任期間近のブッシュ政権が自らの手柄を打ち立てたいという背景に基づいていると言われています。確かに、ブッシュ氏の視線は6カ国協議の再開、そしてその先の「核不拡散」を見据えており、その意味では北朝鮮による「すべての核計画の申告」はブッシュ政権にとって大きな成果と言えるでしょう。しかし、これで果たして本当に北朝鮮が核を完全に放棄すると言えるのでしょうか。確かに一時的には緊張も和らぐかもしれませんが、一方で、これまで北朝鮮が核放棄をうそぶきながらも再び核開発を行ってきた経緯があることや、「すべての核計画の申告」が全てを申告しているのかどうか怪しいとも囁かれるような状況では、北朝鮮は食糧やエネルギー援助欲しさに一旦引いただけのように見えてなりません。こうした状況下で、なぜ福田首相はみすみす解除を容認してしまったのか。アメリカ外交に追随する行動を「対話」と言うのであれば、そんな「対話」には私は反対です。求められるのは、我が国独自の行動・戦略であり、そのためにも、ここは日本として制裁を貫いたまま、核に睨みをきかせつつも拉致問題に重心を置く。併せて、北の内部からの体制崩壊を誘発し核を根本から放棄させることが解決につながるひとつの道筋ではないかと私は考えますが、北朝鮮問題の解決に向けた道筋について知事はどのようなお考えをお持ちなのか、お伺いします。
テロ支援国家指定解除にひた走る情勢では、今後の6カ国協議が打ち出す方向性によっては、本県の求める状況に至らぬうちに日本が制裁緩和に走るという由々しき事態が生じる可能性も否定できません。この場合、県の唯一の権限とも言える「万景峰号の岸壁使用許可」について、県独自の判断で岸壁使用を不許可にすることも視野に入れてもいいのではないでしょうか。国に対し県民感情の理解を促し、拉致問題解決に向けた強固な姿勢を貫く手段として、新潟県港湾管理条例を改正し、万景峰号の岸壁使用を不許可とすることも一つの方策と考えますが、知事の所見をお伺いします。
中越沖地震の際に、柏崎市が安全性の確認ができないとして、消防法に基づき柏崎刈羽原発の油タンクに緊急使用停止命令をだした例もありましたが、このように自治体が独自の手段を用意しておくことは、いざという時、国に軌道修正を図らせる上で重要なカードにもなりえましょう。岸壁使用許可の知事権限について、更に研究し準備して頂くことをお願い申し上げます。

次に、農林水産業について幾つかお尋ねします。
まずは漁業経営安定対策について。
1バレル140ドルを超える状況が続くなど原油価格が高騰し、県民の生活に多大な影響を及ぼしていますが、それは漁業者にとっても例外ではなく、燃料代高騰の価格等への転嫁が難しい漁業は大変厳しい状況を強いられています。政府は昨年末に100億円程の燃油高騰緊急対策をはじめとする施策を打ち出していますが、漁業者からみれば規模・内容ともに不十分であり、次々と支援を訴えているのが現状です。漁業者が求めるは、毎日、漁に出られる環境を構築することが第一にもかかわらず、政府対策は、省エネ操業やグループ操業への支援、燃料タンク整備への支援など設備投資的なものであり、漁業者が求める即効的な対策とはなっておりません。
そこで、緊急対策として燃料代の補填や漁業経営安定のための取組みを早急に実施する必要があると考えますが、知事の考えをお伺いします。
次に、本県の大きな売りの一つである米について輸入の観点からお尋ねします。
国内の米余りの中で、米の需要拡大に期待できるのが輸出です。先日、対中国との検疫条件が合意され本格的に米を輸出することが可能になりました。価格面での課題もあると思いますが、新潟コシヒカリのブランド力向上に向けてなど、県としての今後の取組み方針についてお伺いします。
また、中国同様魅力的な市場であるロシアに向けた米輸出について、県の方針をお伺いします。
中央省庁の縦割り組織は政策にも反映され、農業は農業政策、工業は工業政策、商業は商業政策に分かれてきました。一方で都道府県が政策を立案する際は、全ての産業を横断的に捉え、活性化を促す視点が欠かせないはず。にもかかわらず結局、本県でも内部組織は農林部・産業部といったように、中央省庁の縦割りがそのまま持ち込まれた組織となっているのが実情です。各部は、細かく分かれたいわゆる「所管」の中で様々な政策・支援・事業などを提供している。これらを再パッケージ化して、横断的に高い付加価値を生み出すシナジー効果を生み出していくことが、本県の腕の見せ所ではないでしょうか。
こうした観点からお尋ねしますが、これからの時代、知事の得意分野とする商工分野と新潟県の基幹産業である農業分野が連携する取組みを広く県内に波及し、生産から販売まで、一次産業である農業・二次産業の工業・三次産業の商業が協力し合って、1×2×3の「6次産業」として、新たな付加価値を創造することが重要と考えますが、知事の所見をお伺いします。
商工分野と農業分野の連携推進には、部局横断の組織を新たに構築する必要があり、また、中山間地域の維持には、更に「まちづくり」といった「公」の観点も取り入れた部局横断のチームの編成も必要と考えますが、知事の見解をお伺いします。
次に、間伐対策についてお伺いします。
京都議定書の6%削減目標のうち、3.8%は森林吸収源対策として間伐などを行い森林整備を行っていく必要があります。このため、政府は「間伐等促進法」を制定し、国から直接市町村に交付する法定交付金の創設や、追加的に実施する間伐を地方債の起債の対象とすることなどを定めました。本県でも、森林の荒廃や森林労働者の減少、高齢化が問題になっていますが、中国などでの木材需要の増加により木材価格が上昇しつつあり、地球温暖化対策としての森林・林業の重要性も注目度が向上。まさに今が最後のチャンスだと考えます。
地球温暖化対策はもとより、荒廃しつつある森林を整備するため、間伐等促進法なども活用しながら、県として今後どのように間伐を進めていくのでしょうか。
また、木材価格も低迷しており、民有林では間伐を進める上での所有者負担が重いとの意見もよく聞かれますが、これを軽減するため、県独自の支援などを行う考えはないのでしょうか。
次に、食の安全・安心対策についてお伺いします。
民主党は4月17日、食の安全・安心関連3法案を国会に提出しました。この中で、加工食品の原料原産地表示を義務付け、すべての飲食料品に消費期限等の表示を義務付け、食品情報管理伝達システム【トレーサビリティ】の導入促進を提案しています。
加工食品についての原料原産地表示の義務付けについては、食品製造業者などからは実現可能性やコスト面から反対の声もある一方、食の安全・安心に対する国民の関心の高まりに合わせて導入を求める声も大きいのが現状です。これについてどのように考えるでしょうか。
中国産冷凍餃子中毒事件を受け、東京都は消費生活条例に基づき冷凍食品への原料原産地表示の義務付けを検討しているとのこと。このように、自治体レベルでも各種の対策を独自にとることは可能ですが、食の安全安心のために今後どのような取組みを行っていくのかお伺いします。

続きまして、港湾整備等についてお尋ねします。
新潟県にとって対岸の中国やロシアとの交易は非常に重要です。中国の経済成長率は約10%、そしてロシアは約7%。この7%を10年間続けるとGDPは約2倍。この隣国の経済発展を享受しない手はありません。しかしながら、その恩恵に浴そうとする動きを見せるのはなにも新潟県だけではなく、日本海側各都市がしのぎを削るのが現状。その中で地理的に他県に比べ遥かな優位性を誇る本県は、物流拠点化に向けた取組みを加速させなければならないことは言うまでもありません。そのためには、直江津港と新潟港の整備促進が喫緊の課題となります。
こうした観点からお尋ねしますが、直江津港と新潟港それぞれの平成13年から19年の間の輸出入の品目別構成を比較してみると、まず直江津港は、輸出品で増加の傾向を見せているのは「金属くず」で、減少傾向にあるのは「リサイクル品」。一方、輸入品では「化学薬品」が増加傾向にあり、「原木」が減少傾向を見せています。次に、新潟港は、輸出品として「中古車」と「古紙などのリサイクル品」が増加を見せるほかは特段大きな変動がありませんでした。もちろん、両港ともLNGや火力などのエネルギー供給基地としての将来性もあります。そこでお尋ねしますが、
こうした輸出入の状況をどのように評価するか。また、これを受け両港の整備は今後どのように進めるべきとお考えか。両港の県内役割分担・連携も含めて、知事の所見をお伺いします。
そもそも新潟県の「売り」は何なのか。ここをしっかりと狙いを定めることで今後の港湾の整備方針にも一本筋が通り新潟の個性も更に深まるというもの。昨今の食料・エネルギー事情からパラダイムが大きく転換する中で、新潟県の将来を見据えたとき、農業先進県たる本県は産業としての「売り」をどうすべきなのか。知事のお考えをお伺いします。
北東アジア交流圏の表玄関化を目指す本県において、直江津港の物流機能を高め、競争力の向上を図る必要があると考えますが、コンテナ機能の充実など、今後の直江津港の機能強化について知事の所見をお伺いします。
新潟港では、コンテナ貨物の輸入超過も大きな課題です。この点についてどのように取り組んでいくのか。知事のお考えをお聞かせ下さい。
港はその国の経済力を正直に表す顔だと言います。港湾に対してはしっかりとした戦略と軸足をもって整備とマネージメントに取り組む。知事の強力なリーダーシップをもって港湾と産業をつなぐ更なる整備振興が行われることをご期待申し上げます。

続いて、2014年問題についてお尋ねします。
2014年問題の中で、最も大きな課題の一つと言えるのが並行在来線。この問題に対し、本県はここにきて「新潟県並行在来線開業準備協議会」を年内に立ち上げることとするなど大きな動きを見せています。そこでお尋ねします。
これまで頑なにと言ってもいいほど、東北新幹線新青森開業となる2010年度を目指した経営計画案の公表にこだわってきた本県が、なぜここにきて動きを加速させたのか。新組織立ち上げを決定づけたきっかけについてお聞かせ下さい。
昨年10月末に立ち上げた「2014年対策戦略チーム」とカブる部分もあると思いますが、戦略チームと新組織の連携について、どのように進めていくつもりなのでしょうか。
「整備新幹線の取り扱いについて」、いわゆる「政府・与党申し合わせ」の見直しに向けた取組みが本格化する中、これまでの手ごたえと、新組織に基づく今後の対応策についてお尋ねします。
今年3月14日、私の選挙区である上越市内において知事は「2014光と影」と題した講演を行いました。貧乏議員の私も是非聞きたいと、財布の中の僅かなお金を握り締め駆けつけ拝聴させて頂きましたが、その話の中で、「JRに対し無償譲渡を求めるのは愚の骨頂ではないか。JRとは共存共栄を目指すべきだ」と発言をされました。
この発言は、JRにとって過度の要求につながる交渉は持ち掛けないという意味にもとれますが、無償譲渡以外の様々な要求をJRに求めていく考えは無いのか、知事の所見をお伺いします。
全国的にも、ローカル線の多くは経営困難で結局廃線に追い込まれているのが実情です。もし有償の場合、将来運営・採算性を考えると県はどこまで負担する覚悟があるのか。またそれは現実的だと考えるのか。お伺いします。
知事は27日の代表質問で「初期投資に対する起債と交付金の充当など国に対し要請する」と述べ国への負担要請を強調されていましたが、そもそも並行在来線に対する県負担の約束はどこにいったのでしょうか。「県が責任をもって存続を図る」としたことの実現に向けどう取り組んでいくのか、知事の見解をお伺いします。
現時点で、行政の資料においても上越市内に設置される北陸新幹線の新駅が「仮称・上越駅」と称される中、上越では駅名が大変大きな関心事となっています。駅名は地域の総称としてブランド戦略を大きく左右する非常に重要な問題だと考えています。そこで、駅名に関する議論の現状と今後の見込み、また、知事のお考えについてお伺いします。
北陸新幹線開業後を考えたとき、首都圏から来るお客様の視点に立てば、上越新幹線の名称と新駅名が混同したり上越市の位置に戸惑う可能性も大いに考えられます。この点、以前知事は上越市長と議論を交わしたと伺っていますが、開業まで6年を切った今、改めて知事の上越新幹線の名称変更に対する考えをお聞かせ願います。

次に、県立看護大における助産学開講ついてお尋ねします。
県立看護大学では、開校4年目となる平成17年に助産学講座を開講しました。ここで単位を取得すれば助産師の国家試験の受験資格を得ることができるという、助産師を目指す学生からしてみれば大変意義のある講座と言えるでしょうし、産婦人科医不足が叫ばれる昨今、新潟県内で働く助産師を養成する機関として大きな社会的責務を担っていると言えます。
助産学講座は当初、関係教員6名体制で臨んでおりましたが、蓋を開けてみれば、教員数が変動するとともに、平成17年度に1人が履修して以降受講者が出ず、今年度を含めて3年間にわたり助産学が開講できないという事態に陥っています。他大学の助産学講座の開講状況を見てみると、助産関係の教員数は概ね6名であり受講学生数は6名から多い所で18名となっている。
そう考えると、今の県立看護大の状況は異常事態にあると言えましょうが、その理由を県はどのように受け止めているのでしょうか。
大学は、4月10日に助産学の受講者を再募集し記者発表しました。その際、設置者である知事から開講すべき旨の強い要請をされたと側聞しています。知事も4月16日の記者会見で「賢明な判断を教授会に期待したい」と述べており、大学設置者として強く要請されたものと推察しますが、結果的に開講されず、学生の希望が叶えられなかったことは誠に残念なことと思います。
そこでお尋ねしますが、今年度開講できなかったことについてどのようにお考えなのか。また、「大学の自治」に対し、設置者はどう対応していくべきなのか、併せて知事の考えをお伺いします。
これまで大学側は助産学開講の条件を「すべての科目で80点以上であること」と主張されてきたと伺っておりますが、この基準を緩和することを検討しているとの記者発表が6月24日ありました。その具体的な内容についてお尋ねします。
受講を認められる学生がなかなか生まれない背景には、面接の際、受講には過分な負担がのしかかる恐れがあると、希望する学生に対し伝えられていることも一つと伺っています。確かにそれもひとつのやり方なのでしょう。しかし、大学関係者の方々には誠に差し出がましい意見で恐縮ですが、社会的な意義を考えるに、私は学ぶ意欲に水をさすようなやり方ではなく、意欲の芽が大きく花開くような、学生の学ぶ権利や意欲を重視した対応をとるべきだと思います。学内事情に振り回されること無く、来年度以降は助産学開講に向けしっかりとした体制を構築して頂くとともに、学生の学ぶ権利や意欲が最大限尊重される環境を整えて頂きたい。そのために設置者としての知事の指導力発揮をお願い申し上げます。

最後に知事の政策についてお尋ねします。
知事は10月の知事選に臨むにあたり、今掲げている「夢おこしプラン」をそのまま有権者に提示するつもりなのでしょうか。知事メルマガを拝見すると、なかには方針や考え方が変わったところもあるように感じます。マニュフェストに飾る数値目標も大事ですが、今有権者に示すべきは、県民に勇気や目標を与えるべく、任期中に培った知事の描く新潟将来ビジョンを更にイメージしやすく具体的化し、かつ県民にとって共有しやすい形で示すべきではないかと考えますが、知事の所見をお伺いします。

話しは少し反れますが、実は今議会の開会日、私にとって嬉しかったことがあります。それは、これまで議会ごと冒頭に行われる「知事説明要旨」では、震災にかかる農業復旧は除き、予算を審議する2月定例会以外ではほとんど触れられることのなかった「農業」について、この6月議会の冒頭「政策を進めて参りたい」と強い意欲を見せてくれたからです。昨今の世界情勢において農業先進県である新潟が今後更に羽ばたくには「農業」が不可欠でしょう。農業県としての新潟の個性や魅力を様々な側面から深化させ、そこに付加価値を付けて「メイドイン新潟」として海外で稼ぎ県内で使う。そして「農」の個性に基づき、空港・港湾インフラをはじめとする交通インフラを整備していく、など。こんな新潟の姿をイメージしています。是非、知事にもこのイメージを共有して頂くことを、誠に押し付けがましくもお願いをさせて頂き、私の質問を終了致します。

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