2007年06月04日
2007年5月26日 並行在来線の運命

 今、上越市で物議を醸しているのが「信越本線存続問題」。上越市議会最大会派である「毘風」が一昨日、財政的に並行在来線の存続は困難だとして市長に廃止を提言したのです。
 2014年度に北陸新幹線が開業すると、並行在来線はJRから第三セクターに経営分離されます。そして今年1月に行われた「並行在来線のあり方懇談会」の試算によれば、分離後30年間で約386億円の公共負担がかかるとのこと。この膨大なお金をどの自治体が負担するのか。これが大きな争点となっていました。この議論の根底に流れているのは「存続」。ゆえに今回の提言が大きな波紋を呼んだのです。
 私の考えはもちろん「存続」。理由は、廃止すれば交通利便性やサービスの低下は避けられず、地域の活性化から逆行する恐れが大だからです。また、道州制を見据えた時、妙高市や糸魚川市、そして長野県との連携面からも無くてはならないものと考えるからです。
 しかし一方で、少子高齢化、規制緩和、補助金削減、車社会の進行などから鉄道経営は極めて厳しい状況にあるのも事実ですし、その中でコストダウンを中心とした経営改善策は限界に達しています。
 そこで、私は「デュアル・モード・ビーグル(DMB)」による経営を提案します。DMBとは、道路とレールを双方向に走行可能な車両のこと。北海道の釧網本線にて今年4月14日から試験的に営業運転が行われており、新潟県でも新潟空港とJR新潟駅を結ぶ新交通アクセス手段の一つとして採用が検討されています。
 DMBの魅力は、既存のインフラが活用可能であることから、車両購入費と合わせイニシャルコストが安価であり、更にランニングコストも安価であること。鉄道車両と比較すると、車両購入費約6分の1(10両以上量産時)、車両保守費約4分の1、動力費約4分の1と推定されています。
 このDMB、実は「並行在来線のあり方懇談会」の中で一時採用が検討されましたが、コストが高いとして見送られた経緯があります。ですが、民間を含めた第4セクター経営を行うとともに、国土交通省からの財政支援を申請しつつ長野県と協同することでDMB導入の方向で議論すべきではないでしょうか。
 もちろん課題もあります。鉄道とバスとで異なる運転免許証の問題、バスをベースとするため車両定員も少ないこと、鉄道車両より軽いため踏み切りを通過する時に警報機が鳴らない可能性もあることなどです。これら課題については改善策を注視していかなければなりません。
 いずれにしても、2014年まで7年とあとわずかに迫ってきています。私の所属は「2014年問題対策特別委員会」。財政難というハードルを乗り越えつつ上越市民・新潟県民の暮らしの利便性を向上するにはどうしたらいいのか。県議会でとことん議論して参ります。

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