2013年07月05日

7月1日は産業経済委員会3日目、農地部に対する質疑が行われました。

私は「とことん上越」を意識し、大きく3点について質問しました。

以下に質問レジュメを載せますので、ご覧下さい。

<平成25年7月1日 農地部質問>

1、水利施設百選について

⇒当日に配布された資料であり、その場で急きょ質問を考え、部局にぶつけました。

①水利施設百選を決定したが、産業観光にもなりうるので、産業労働観光部との連携を深めながら、観光ポイントとしてのPRも意識すべきと考えるがいかがか。特に、首都圏の方々に対し、新潟県の農業の文化・歴史に触れてもらうことは、農業の多面的機能に対する理解を深めることにも繋がるので、首都圏へのPRに力を注いで頂きたいと考えるが、いかがか。

②土地改良100周年式典に出席した。その時放映されたDVDによる映像に非常に感銘を受けた。先人たちのあの懸命な取組みがあって、今の農業があり、今の新潟県があるということをかみしめた。水利施設百選とともに、この貴重な映像を県民に幅広く伝えるべきと考えるし、特に子供たちに見せてあげたい。学校教育にも働きかけるなどして、百選と映像の県民への浸透を図って頂きたいと考えるが、いかがか。

⇒「産業労働観光部との連携も考えていきたい」、「(首都圏へのPRについて)広報の中で考えていきたい」、「(教育現場などへのDVD等による啓蒙活動について)今後の課題として持ち帰らせて頂きます」との答弁を頂きました。

2、天水田干ばつ被害について

⇒東頸城をはじめとする上越市内各地で起こった干ばつ被害について、一般質問の答弁を更に掘り下げ、被災者にとってより良い制度を確認するとともに広報の充実を求めるべく質問しました。それにしても、天水田の定義には明確なものが無いというのにはビックリしました。

①干ばつによる水田被害の状況と渇水対策

②天水田の定義について県はどのように考えているのか

③県内の天水田の実情と被害状況、および全体被害の何割が天水田か

④一般質問の答弁で「地域の状況に応じて必要な支援をしてまいります」とのことだが、「必要な支援」とは具体的にどのような支援か

⑤「必要な支援」等、可能性のある支援や補助金についてはより充実した広報体制をもって天水田地域の方々にも情報をお届けするべきとの意見について

⇒おおむね前向きな答弁を頂きました。

3、ストックマネジメント計画について

⇒農業土木予算が削減傾向にあった中で、新規よりも耐用年数更新を控えた水利施設の長寿命化に努めるべく「ストックマネジメント計画」を策定中です。その内容と今後の見通し等について確認するとともに、上越市内(例えば板倉区)で30年~40年前に30aで整備した圃場が水の流れなどで課題が出てきていることから、この再整備についてもしっかりと執り行ってほしいと訴えるべく質問しました。

①計画のスケジュールと保全計画の選別基準

②地域の農業場によっては、単に水利施設を補修したり補強したりするといった処方箋だけでない課題もある。こうした課題の解決には、ストマネだけではない方策を地域の関係者と相談しながら進めるべきではないか。水利施設の維持補修だけのワンパターンでなく、圃場の再整備(面的な再整備)と合わせた事業が必要。

⇒農地部長から「ストックマネジメント計画を作った施設固有でやるということではなくて、やはり、状況に応じて見直しをしますし、その地域が抱えている課題に応じて色々な処方箋を取っていくような目で、地域の皆さんと一緒に対応していくというのが重要だと思います」との答弁を頂きました。

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2013年06月28日

 本日も産業経済委員会で、「農林水産部」に対する質疑。

 私は今回、大きく4点について質問しました。①干ばつ被害に関する配布資料に絡め、今後の支援の在り方について、②一般質問で伺ったことの掘り下げ(担い手確保、中山間対策)、③県産農産品の輸出について、④昆虫食について

 以下、質問をお知らせしますので、ご覧下さいませ。

<質問>

【干ばつ被害対策】

①6月26日現在、田植えができない水田が25ha程度、生育への影響が懸念される水田が63ha程度だが、こうした被害を受けての県の今後の対応について

【新規就農者支援】
?① 一般質問では、農業の担い手確保について知事から前向きの答弁があったが、担い手の中でも将来の本県農業を担う新規就農者の確保に関してどのように認識しているのか、また今後、どのように取り組んでいくのか。

?②青年就農給付金について、制度開始初年度の平成24年度の給付人数など、最終的な実績はどうなったか。

?③平成25年度については、予算的には大幅に拡充しているが、現時点における要望状況。

?④青年就農給付金の評価と、県として今後どのように給付金を活用し新規就農者の確保・定着を進めていくつもりか。 

【中山間地域振興】
?①例えば医療では地域偏在が大きな課題となっているが、農業についても新規就農者が増えていった場合に同様の状況に推移するのではないかと懸念する。よって、青年就農給付金については、平場と中山間地域とで支援の内容に変化をつけるなど、中山間地域については支援の拡充が必要と考えるが見解を伺うとともに、国に対し要望すべきと考えるがいかがか。

【中山間地域等直接支払】???

①中山間地域の多面的機能を維持するためには農業の維持が必要であり、このためには中山間地域等直接支払制度は無くてはならない制度であると考えるが、県内の取組状況について。

?②昨年、直払い制度三期対策の中間年評価が行われたと聞いているが、県内の評価と、今後の中山間地域の活性化に向けて、どのような意向があったのか。

【輸出】
?①県産農産物の輸出の状況について、香港・シンガポールの米の業務需要をメインターゲットに進めると聞いているが、その取組について伺う。(インドネシアも有望)

?②効果的かつスピーディーな輸出促進の観点から、品目の異なる他県との広域連携や、県内市町村と連携した取組を進めることを提案するがいかがか。⇒有効と考えるので研究してみるとの答弁を頂いた!

?③オランダでは、2010年に農林水産省と経済産業省が再編され「経済・農業・イノベーション省」になっており、そのうえで政府・企業・大学のゴールデントライアングルを構築するとともに、ワーヘニンゲン市周辺にマーケット起点の農業・食品・流通分野の産業コンソーシアムが形成され、世界の食品研究の中心地である「フードバレー」を形作っている。本県もこれを参考に、産業労働観光部との連携を更に強めることが重要と考えるが、いかがか。

【昆虫食】
? ①FAOの昆虫食推奨の提唱について、どのように受け止めるか。

 ②今後の食料不足を見据え、国内に先駆けて研究を進めることで、将来、食料としての輸出や、飼料供給の最先端としての地位を獲得するとともに、中山間地域の有力な産業にもなり得るのではないかと思うが、いかがか。

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2013年06月27日

本日27日から常任委員会の質問が始まりました。27日、28日、7月1日の計3日間行われます。

参院選でバタバタする中ではありますが、「とことん上越」に、しっかりと良い質問できるよう準備して参ります!

私の所属は「産業経済委員会」で、初日の今日は「労働委員会」と「産業労働観光部」の所管する事項について質疑が行われました。

私が質問したのは、①一般質問で乾かなかった点について、②若者サポートステーション事業について、の2点。

以下、概要をお知らせしますのでご覧下さい。

<27日質疑概要>

1、一般質問関連

①企業規模間の格差の実態把握とサポート策について

 答弁では「経済構造、社会が変化する時には、必ず取り残される方々が出て参りますので、こうした方々へのサポートもしっかりと取り組んでまいりたい」でしたので、「サポート」の具体的中身と格差認識と対応を伺いました。

②企業誘致イメージ・ブランドを向上すべく、産業集積の個性の確立と発信力強化に向けた体制づくりについて

 答弁では「本県の立地優位性と併せてアピールしながら、(企業誘致)イメージを形成していくことは重要」との認識を示したので、それに向けて今後どのような取り組みを行っていくのか伺いました。また、目指すべき産業集積の在り方について議論しました。

③上越市内へのNICO設置について

 答弁では「NICO機能の上越市内への設置については、上越地域の企業の利便性向上などプラス面がある一方、NICOの持つ専門性が分散するマイナス面がある」との認識が示されたので、「マイナス面」について、より具体的な内容を伺いました。すると、人員分散による専門性低下を主なマイナス面に挙げたので、今は一か所に人が集まらなければ情報共有できない時代でもないのだから(例えばテレビ電話を活用するなど)そこは容易にクリアできるのではないかと指摘し、そもそも「プラマイあるから様子見」ではなく北陸新幹線開業による拠点性を高めるべく設置する方向で検討しそのためにはマイナス面をどう払しょくできるかといった、前向きな議論をすべきと訴えました。

⇒残念ながら、企業誘致やNICO設置に対する答弁からは明確な方向性が感じられませんでした。私の印象として、総じて県は一生懸命努力をしてはいるのですが、現実対応に腐心するばかりなことと、利用者目線など外から見た視点が欠けている点を指摘し、「少し先の将来をデータ等を基に見据える必要性」と「外からの視点の意識向上」、「分かりやすく伝えやすい方向性を確立すべき」と指摘しました。将来については誰も予測しきれないわけで、いわば暗闇の中を一歩一歩踏み出すような感覚なのですが、情報収集というランタンをもって少しでも道を浮かび上がらせながら、そこに踏み出す勇気と決断が何より問われると思っています。県はリスクを嫌って周りを伺いながら横並びの前進を行っているように感じるため、少子高齢化に伴う地域間競争の激化に対応するには、そこを一歩踏み出す意識改革が重要だということを引き続き求めて参ります。

2、若者サポートステーション事業について

①単年度見直し事業であるため、仮に事業打ち切りになった場合の継続支援の確立について

 今年4月から上越市内でいよいよ国の「若者サポートステーション事業」がスタートしました。この事業の受託に向けて、4年ほど前から地元でNPO法人を立ち上げ経験と実績を積んでき、ようやく花が開いたのです。なので、個人的に非常に感慨深い事業化です。。

 今のところ国は国内160か所の拠点設置に向け増加方針を示していますが、単年度見直し事業であることから、突然終わることも可能性としてはあるのです。よって、事業が打ち切りになったとしても、支援は途切れることのないように、県としてのしっかりとしたバックアップを検討し始めてほしいと訴えました。

②産業政策のみならず社会政策でもあることを国に訴える必要性について

 本事業は産業政策として位置づけられていることから、「毎年何人就職させることができたか」ということが数字で求められます。しかしながら、現場では、ニートや引きこもりの方々については特に就職までに数年かかるケースもあるわけで、いわば社会政策も含むというのが実態です。現場が数字に追われるあまり、支援者に対する適切な支援ができなくなる恐れもでてきかねません。そこで、労政雇用課長に、国に対しこの問題意識をしっかりと伝えてもらいたい、と要請しました。労政雇用課長は厚生労働省から出向している方ということもあり、この点理解を示してくれました。

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2013年06月27日

ブログごぶさたしてました。。

現在、6月19日から6月定例会が開催中で、会期は7月5日まで。

例年だと、6月議会は6月末から7月中旬にかけて行われるのですが、7月(4日告示、21日投開票)に参院選を控えていることもあり、今年は1週間前倒しの日程となっています。

私の質問は24日の午前中11時くらいから。2番バッターでした。

一般質問するにあたり、基本的に私は、所属する常任委員会所管について質問をしない方針なのですが、今回は「アベノミクスについて」伺うとともに、柱のひとつに「企業誘致」をはじめとする「働く場の確保」について政策提案すると決めていたので、産業労働観光部にかなり質問がいくことに。部局の皆さん、答弁づくりありがとう!

このほか、質問を作るにあたり意識したことは、①アベノミクスについて代表質問とかぶらない論点を伺うこと、②地元の県有財産利活用に向けた取り組みを後押しするべく、県有財産の方針について確認すること、そして、③上越地域の課題について伺うこと、です。

今回の質問で最も苦心したのが「佐渡汽船小木直江津航路について」でした。

ここでは詳しは語りませんが(詳しい話をお知りになりたい方は私梅谷にご連絡くださいませ)、様々な角度から情報収集した結果、私の受け止め方は「県が分が悪い」です。ですが、県内部で方針を決定していたわけではないことや経営内容に関わることなどから会議が非公開で行われたことから、答弁で逃げられることが予想されました。ですので、質問本番の知事答弁の中身いかんによっては再質問せねばと用意をしていたのです。

すると、予想通り、知事からはけむに巻くような答弁が返ってきました。そこで、小木直江津航路関係で再質問を4問し、そのうえで「新幹線開業に間に合わないことに対する県の見通しの甘さ」と「困惑を招いたことなどに対する知事の説明責任」、そして「協議会の早期再開」について迫りました。

今後は常任の建設公安委員会での議論にゆだねることになるでしょうが、まだこの問題は続きますので、新幹線開業を見据えながら、私も引き続き注視して参ります。

それでは私の一般質問をご覧ください。

<平成25年6月24日 一般質問原稿>

 民主党の梅谷守です。

今日は上越選出の県議が3人連なり、私は2番手。「アベノミクス」の「3本の矢」になぞらえば、私は「上越ノミクス」の「2本目の矢」といったところでしょうか。大量の財政出動ならぬ、大量の質問をさせて頂きますので、どうぞ宜しくお願い致します。

1、成長戦略について

<3本目の矢>

 市場の期待感に冷や水をさすことは避けなければなりませんが、一方で、実体経済が伴わぬなど足元がおぼつかない中、政府はいよいよアベノミクスの成否の最大の鍵を握るとも言われる三本目の矢、つまり投資減税や規制緩和などを柱とする成長戦略の最終案を6月12日の産業競争力会議でとりまとめました。

 この成長戦略最終案を知事はどう受け止めているのか所見を伺うとともに、成長戦略を実現することで「国民一人当たりの国民総所得(GNI)を10年間で150万円以上増やすことが期待される」としていることに対する見解を伺います。

 今回の成長戦略において、エネルギー分野では、電力小売りの全面自由化や発送電の分離方針に改めて言及、同時に、環境への負荷を抑えることを狙い、石炭火力発電を「高効率化を更に進め、世界に展開する」と表明し、電力関係投資を今後10年間で、過去10年の1.5倍にあたる30兆円規模へ引き上げる方針を掲げていますが、これらに対する知事の所見を伺います。

 また、健康分野では「ITは成長戦略の大きな柱」として一般用医薬品のインターネット販売を解禁するとしていますが、これに対する所見も併せて伺います。

 包括的に改革を進める「国家戦略特区」を創設する考えも表明しました。外国人医師の国内医療解禁や容積率規制の緩和など、有識者会議で具体策を協議中の改革案を一括して行うことで、安倍首相は「ロンドンやニューヨークといった都市に匹敵する国際的なビジネス環境を作る。世界中から技術、人材、資金を集める都市を作りたい」と意欲を示していますが、従来の地方の活性化に主眼が置かれた特区制度と異なり、都市圏重視へと舵を切る今回の戦略特区は、大都市部への一極集中を招きかねず、本県にとって課題も大きいと受け止めます。この点、知事はどのように考えているのか所見を伺うとともに、本県としてどのような特区を求めたいか、知事の見解を伺います。

<第2弾にかける期待>

 今回の成長戦略の中身の弱さを首相自身も自覚しているのか、14日の閣議決定を待たず「秋までに成長戦略第二弾をまとめたい」と早くも次の矢を放つことを示唆しました。金融緩和と財政支出で景気を支えている間に成長戦略を実現しなければ息切れしてしまうことから、効果的な政策を見極めたいと次々と戦略を放り込む姿勢は一定評価するも、それだけ安倍内閣が成長戦略の道筋を描けていないことの表れにも感じ、「失われた20年の失敗を繰り返すのでは」との懸念が頭をよぎります。

 成長戦略は「民間の力を最大限引き出す」との考えを示すも、官僚主導の数値目標を並べただけの内容にとどまったとの指摘が後を絶ちません。事実、新産業への参入規制緩和などに踏み込まない今回の成長戦略への失望感は大きく、株価は乱高下。企業や市場の受け止め方は芳しくない。

 そこでお尋ねしますが、第二弾ではどのような成長戦略を期待し、その実現に向けての課題をどのように認識しているのか。また、本県の目指す姿に向け、国に対し知事は今後どのような働きかけを行っていくつもりか、所見を伺います。

<地方版産業競争力会議>

 本県には誇れる産業がたくさんあります。そんな中、政府は、地域経済を活性化するため、「地方産業競争力協議会(仮称)」を全国10か所程度に設け、2013年度中に地域ごとの成長戦略をつくる方針を示しました。地方商品をブランド化したり、人材育成に地域独自の視点を盛り込むなどして中小企業の収益拡大につなげたい考えだとのことですが、これに対する知事の所見を伺うとともに、県として今後どのような対応を行うのか伺います。

2、格差について

 巷間、アベノミクスと小泉政権の経済政策との類似性を指摘する声を耳にします。小泉政権時は、公共投資を切り詰めて財政支出を減らし、規制緩和を進めて成長力を高める構造改革路線でしたが、これとアベノミクスを比較すると、第三の矢である成長戦略における規制緩和の面で類似するというのです。また、運営手法についても、小泉政権のブレーンだった竹中平蔵氏を産業競争力会議のメンバーに採用していることも注目が集まります。

 小泉政権当時を振り返ると、景気はそれなりに好調であったとはいえ、格差の度合いを示す「ジニ係数」が就任時の2002年を境に上昇し、1999年と2004年の平均所得の最高値と最低値の差は3.40倍から4.49倍に拡大したことで「格差社会」が社会問題化したことは記憶に新しい。このように成長戦略の裏側には格差問題が潜むため、格差問題への十分な配慮と対策が必要です。そこで格差問題についてお尋ねします。

<地域間格差>

 安倍政権の経済政策は、菅官房長官―竹中氏の市場原理主義ラインが握ったという見方から、安倍政権は「地方切り」に転換するのではないかという警戒感は否めません。国家戦略特区や地方交付税の削減などはその表れの一つでしょう。

 全国知事会をはじめとする地方6団体は、「アベノミクス」の効果は一部にとどまり、円安による原材料費高騰などで地域の中小企業は厳しい状況にあると指摘。「成長力の違いで地域間格差が拡大する恐れがある」としていますが、アベノミクスにより地域間格差が拡大する懸念があるのか、また本県ではどのような影響があると考えるか、知事の所見を伺います。

<企業規模間格差>

 財務省が6月3日に公表した法人企業統計は、円安がかなり進んだあとの13年1月―3月期の企業活動について詳しい姿を見せています。野口悠紀雄早稲田大学顧問によると、「資本金10億円以上では23.2%と大幅な増加になっているのに対し、1億円以上10億円未満は2.1%増、1000万円以上1億円未満が13.9%減。つまり、大企業が大幅増益を記録した半面で、中小企業とりわけ小規模な企業は大幅減益に陥ったことがわかる。一方、売上高を見ると、1億円未満が11.8%減と大きく落ち込んでいるものの、1億円以上でも伸び率はマイナスだ。つまり実体経済にさほど変化は表れていない」とのこと。

 このように、アベノミクスの恩恵は、大企業、なかでも上場企業にほぼ限定されており、企業規模間の格差が現実的に広がっていますが、知事の所見を伺うとともに、本県内の影響および格差緩和に向けた対策について伺います。

<生活保護>

 物価上昇が先行する中、暮らしの改善につながる賃金上昇への道筋は見えず、政府の経済政策に不透明感が漂うことから、暮らしに悪影響も出始めるなど「アベノミクス」は「アベノリスク」に転じかねず、暮らしの格差への警戒感も強まります。

 こうした中、暮らしのセーフティーネットである生活保護について、政府はそのうちの食費や光熱費に充てられる「生活扶助」の基準額を、今年8月から3年間で7.3%、740億円という戦後最大の下げ幅とする引き下げを決定しました。ズルして受給することは決して許されませんが、他方で、このままでは生活保護を受けていない特に低所得層に多大な影響を与えてしまいかねません。「賃金の下限額を示す最低賃金は基本的に生活保護基準を下回らないように設定すべきとされていることから、生活保護基準が大幅に引き下げられると最低賃金もあがらなくなる可能性がある」との指摘もある中、暮らしの格差是正を担う生活保護基準の引き下げに対する認識および本県における影響について、知事の所見を伺います。

<世代間格差>

 格差の項目の最後に、視点が異なりますが、「世代間格差」について知事の問題意識を伺わせて頂きます。

 アメリカの経済学者アゥアバアックとコトリフが、世界17カ国を対象に社会保障、公共事業、教育などについて人々が負担する額と得られる恩恵の差を調べたところ、世代ごとの違いが最もアンバランスだったのは日本であり、不均衡率(世代間のアンバランスさの割合)は169.3%と、アメリカ51.1%の3倍以上にも及んでいたとのこと。

 国と地方が抱えている借金「政府債務額」は今や1000兆円を超えようとしていて、国民一人当たりが背負う借金額は、2歳の赤ちゃんの場合すでに約750万円である一方、現在66歳の人が0歳児の頃は1人14万8000円でした。また、報道によれば、国に払う「社会保障費」と、年金、医療、介護などを通して自分が受け取る利益の差について、お年寄り世代と20歳未満の将来世代とでは社会保障の負担と給付に関して相当な世代間格差があると言われていますが、知事の所見を伺うとともに、今後のあるべき姿についてどのように考えるか伺います。

 世代間格差を生んでいる要因が人口構造の変化であることを考えると、このまま放っておけば将来格差は益々大きくなるだろうし、すでに増えつつある若い世代における貯蓄率の低下という社会変化は、我が国全体の経済力に影響を与えるのではないかと考えますが、本県内の若い世代の貯蓄率の変化の状況を伺うとともに、貯蓄率の低下が本県経済に及ぼす影響について知事の所見を伺います。

3、働く場の確保について

 さて、本県は最重要課題に人口減少にどう立ち向かうかを据えています。なかでも進学や就職などの理由による18~24歳の若年層の減少が深刻であり、生活の場を都会に求めそのまま出たきりになってしまう若者が後を絶ちません。その中には「地元に戻りたくても仕事がないためあきらめる人もいる」との声もよく耳にします。人口減少対策の即効性ある解決策を見出せてはおりませんが、働く場所の確保は大きな対策の一つであることは間違いありません。そこで働く場の確保について何点かお尋ねします。?

<企業誘致>

 まずは企業誘致について、本県として更なる手応えと結果を得るべく、短期、中期、長期の視点に立ち、それぞれで改善策を提案させて頂きます。

 短期的にやるべきことは、県内市町村との連携を強化する企業誘致推進会議を設置し、情報収集・分析力の向上、人材育成、そこから企業誘致イメージ戦略づくりを行うべきと考えます。

 といいますのも、県は現在、産業立地課9名、企業局企業誘致推進課6名、東京事務所5名、大阪事務所3名の計23名のマンパワーをもって、立地可能性のある企業への訪問を行っているが、市町村でもそれぞれ活動を行っていることから、県と市町村の二重対応が生じているのが実状です。また、抽出した約25000~30000の企業に対し毎年アンケートを行うなど自ら率先して基礎的情報を積み重ねていますが、現在の対応は返信があったものに対しアクションを起こすことが中心で、積極性が不足気味です。例えば、経年で意識変化を読み取ることでより効果的な訪問に繋げたり、返信のない企業の意識にも目を配ることでアンケート設問の改善を図るとともに対象の効果的な絞りこみに繋げようとする意欲。また、これまでの案件を分析し、競合相手の分析や本県の魅力・特性を把握することを通して、今後の競争力を強化していく視点も必要ではないでしょうか。そして、そのためには人事異動に翻弄されない担当職員の養成や機動力の向上が不可欠であることは言うまでもありませんし、地域振興局への職員配置も検討すべきでしょう。

 これらの課題に対処するため、県と市町村の担当者たちを中心に構成する企業誘致推進会議を設置し、誘致案件への効率的・効果的かつスピード感溢れる対応に繋げ、その上で、企業誘致に対する新潟県の熱意を企業に示すなどして「新潟県の企業誘致活動はすごい!」といったイメージ、ブランドを戦略的に築き上げることが重要と考えますが、知事の所見を伺います。

 中期的な課題は、港湾の特性に基づく産業集積の推進とトップセールスです。

 今後ますます地域間競争が激化し、人・モノ・情報の奪い合いになることを想定した時、大事なことは「いかに特性を活かすか」や「個性をいかに集約できるか」にあると私は考えます。

 港湾の後背地の産業集積の状況がその港湾の集荷力を大きく規定し、逆に港湾の競争力を規定する第一の要因は後背地の産業集積の状況にあることを考えれば、本県においては日本海側拠点港である新潟港や直江津港の特性のもと産業集積を進めていくことが重要となると考えます。両港の後背地の産業集積には、それぞれどのような個性を目指して推進するべきと考えるか、知事の所見を伺います。

 また、企業誘致には知事ないしは副知事のトップセールスが大きな鍵を握ると考えますが、知事および副知事のこれまでの取組みと成果、および今後の活動に向けた決意を伺います。

 長期的な課題として捉えるべきなのが「有為な人材の確保」です。

 少子高齢化の流れの中、民間企業の採用動向や他の自治体との競争により有為な人材を安定的に確保することが困難になると見込むからです。知事の言う「本社機能」の誘致実現にとっても大きな要素となりましょう。立地を検討する企業側に立って考えた時、有為な人材が安定的に供給されることは大きな魅力として映るに違いありませんし、その価値は年を追うごとに益々高まることでしょう。そのため、県として、人材確保のための施策の導入や優れたものづくり技術や技能の伝承の仕組みづくり等のほか、学校教育との連携にも力を入れ、企業から求められる人材の確保・育成を長期的視野で行っていくべきと考えますが、知事の所見を伺います。

<起業やベンチャー企業の促進>

 優遇施策をもって企業誘致を実現すれど、そこには撤退のリスクも潜在することを考えれば、働く場の確保としてより力を込めるべきは、起こす業の起業やベンチャー企業育成です。この点、起業やベンチャー企業育成に向けた本県の方針と取組みを伺うとともに、課題と今後の見通しについてお尋ねします。また、北陸新幹線開業に向けて、NICOの機能を上越市内にも設置する必要性・重要性について、知事の見解を伺います。

<農林漁業の担い手確保>

 農業大県たる本県として、働く場の確保には農林漁業の担い手確保対策も欠かせません。特に農業の担い手確保は本県農業の根幹に関わる課題であり、最重点として取り組んでいくべきものと考えています。そこでお尋しますが、知事は農業の担い手確保の重要性についてどのように認識しているのか、また今後どのように取り組んでいくのか伺います。

 農業の担い手不足として大きな課題なのが中山間地域であり、特に、干ばつと背中合わせの天水田地域は深刻です。

 周知の通り、ここにきてようやく恵みの雨を得られたものの、このたびの渇水による干ばつ被害は甚大です。私自身、東頸城の被害田の各現場を見て回りましたが、水がなくて田植えができずカラカラにひび割れた田んぼや、田植えをしたが雨が降らないため水を得られず稲が育っていない田んぼ、その中で時折見られるおたまじゃくしがわずかな水を求めてもがくようにピチピチと跳ねている姿は、稲や田んぼの心を表しているようで胸が痛みました。また、なかにはポンプをいくつも用い、燃料を使ってわずかな水を上部の田んぼに上げている光景も目にしました。

 現場視察を終えたのちに、被害を受けた各地の田んぼの所有者の方々とお話したところ、高齢化と担い手不在で見通しが立たないことから、なかには干ばつを機に田んぼをあきらめてしまう方も出てくるのではないかということを心配する声もありました。

 言わずとしれず、中山間地域の田んぼが荒れれば、食料供給力の低下はもとより水資源涵養機能・洪水防止等の多面的機能の崩壊に繋がっていくことが懸念されますし、稲わら等のバイオ資源や、国連食糧農業機関(FAO)が奨励し始めた昆虫食という近未来の食材などの存在から、私は逆に中山地域を資源や食材の宝庫だと考えています。

 そこでお尋ねしますが、中山間地域の水田において農業が営まれることにより発揮される多面的機能の崩壊防止に向けた知事の決意を伺うとともに、干ばつ被害に対する課題認識と今後の対応について伺います。また、高齢化と担い手不足が進行しているという大きな課題に直面する中山間地域の農業の担い手育成に向けた決意を改めてお伺いします。

 天水田の干ばつ対策として現場から聞こえる声は主に「ため池整備」でした。県としては、「地域の合意形成」ができれば検討すると前向きな姿勢を見せるものの、先の見通しが立ちづらい中では新たに負担してまでため池を整備する意欲が湧きづらいことや、市の負担も生じることから市の財政との兼ね合いで合意を得づらいこともあり、県の言う「地域の合意形成」は困難なのが現実なのです。この現実を知ってか知らずか「地域の合意形成」を理由に県が対応に乗り出さないことは、この危機的状況を県がどこまで深く受け止めているのか違和感を覚えます。

 そこで知事に訴えさせて頂きますが、天水田地域におけるため池整備については、農家負担を出来る限り少なくするため、地域のコスト縮減に向けたアイデアを柔軟に取り入れられる使い勝手の良い予算制度とすべきと考えますが所見を伺うとともに、知事ご自身から天水田地域を見て回り、現場の方々と意見交換を行って頂きたいと考えますがいかがでしょうか。

 働く場の確保の観点から様々提案するとともに訴えさせて頂きましたが、知事におかれましては、大変ご多忙とは存じますが、多くの課題に対し、できるだけ現場に訪れ、現場の声と直接向き合って頂きながら県政振興に努めて頂きますことを心からお願い申し上げ、次の質問に移ります。

4、県有財産の利活用について

 公共施設の建設は高度経済成長期に急ピッチで進み、昨今、大規模改修が必要な築30年以上の建物が全国的に急増する中、自治体は余剰になった公共施設の処分や活用に頭を悩ませています。本県でも、少子化や過疎化などの社会情勢の変化も手伝い、未利用となった遊休施設を含む県有財産の処分や活用は、まちの活性化や安全・安心の確保といった面からも非常に重要な課題です。

 そこでまずお尋ねしますが、本県における県有財産の価額を伺うとともに、未利用県有財産数とその県有財産全体のうちの未利用割合、および利用にあたって耐震改修が必要な施設数を、知事部局、教育委員会、および警察本部の内訳も含めてお答え願います。

 国交省設置のPRE研究会によれば、地方公共団体においては、自らが所有・利用する不動産を「PRE(Public Real Estate)」と表現し、公的不動産の管理、運用を戦略的に行う取組みが見られるようになったとしています。

 また、総務省は18日、学校や公民館など老朽化した公共施設を解体する財源として、条件付きで地方債(借金)の発行を認める方針を明らかにし、自治体の対策を後押します。

 このように、地方自治法の改正、補助対象財産の処分・転用の運用緩和等により遊休施設を含む公共施設の見直しの機運が高まる中、本年3月、県監査委員による行政監査報告において県有財産の有効活用について提言されましたが、今後、県有財産の処分や活用についてどのような方針・戦略のもとで進めるのか知事の所見を伺うとともに、今後のスケジュールについて併せて伺います。

 また、県有財産の利活用のためには、財産の売却促進と利用可能施設の利用促進が必要ですが、それが進まない原因について県はどのように受け止めているのか伺うとともに、利用促進などに向けた方策について見解を伺います。

 全国を見渡すと、「ファシリティマネジメント」という、建物や土地を経営資源として捉え戦略的に管理・活用する手法を採る自治体も存在します。この点、本県でも職員が「ファシリティマネジメント」の研修会に参加していることは承知していますが、今後とも全国のみならず海外の取組みについても鋭意情報収集に努めながら、財産売却の促進はもとより、利用可能施設については民間の声を柔軟に受け止めながら利活用促進に励んで頂きますよう、お願い申し上げ、最後の大項目「上越地域の諸課題について」お尋ねします。

5、上越地域の諸課題について

<北陸新幹線>

 2015年春に開業する北陸新幹線の「仮称・上越駅」の名称が「上越妙高」に決定しました。これに対する知事の感想を伺います。また、「上越妙高」ならびに「糸魚川」の名称を強力に内外に発信し乗降客数増加に繋げる必要があると考えますが、発信力の強化に向け今後どのように対応していくのか見解を伺います。

 JR西日本の乗務員が長野―金沢を運転することが決まったとの新聞報道がありました。この報道は、上越妙高駅を通過する列車を含んだダイヤ編成を想定した内容ともいえますが、これまで全列車停車を強く要望してきた知事はこの内容をどのように受け止めているのか伺うとともに、改めて全列車停車を求めるべ協議を続けていくのか、知事の今後の対応方針について伺います。

 JRは現在、東京と金沢を結ぶ北陸新幹線について列車名を募集しており、期間は6月30日までとし列車名の発表は今年秋以降を予定しています。名称は非常に重要で、本県の今後のイメージ・ブランド戦略に影響を及ぼしかねません。募集期限まであと1週間あるのですから、どのような名称がどういった機関から上がっているのか等、情報収集に努め、状況によっては県としても積極的に対応する必要があるのではないかと考えますが、知事の所見を伺います。

 新幹線開業のこれまでの例を振り返ると、初年度は乗降客数が大幅に増加するも、次第に減少したところも見受けられる。仮に全列車の県内1駅停車が実現しない場合には、開業効果が一過性に終わる懸念が更に強まるのではないかと考えますが、開業効果を地域経済へ継続して波及させるために、今後どのように対応し開業に臨もうとしているのか伺います。

 また、北陸新幹線開業の更なる盛り上がりに向け、経済効果を始めとする具体的な影響の試算をそろそろ公表すべきと考えますが、知事の所見を伺います。

<並行在来線>

 次に、並行在来線について簡潔に4点伺います。

 ひとつは、鉄道事業許可取得の見通しと、以後本格的に進められる開業準備の具体的内容について。

 ふたつ目は、定期券などを含む運賃設定に対する考え方と、鉄道利用促進に向けた取り組みについて。

 三つ目は、新駅設置について。新駅については以前の私の質問に対する議会答弁では「沿線3市5駅の技術的可能性等について概略調査を行った」と伺いましたが、国から30年間で830億円の支援を得ることになった今、改めて新駅設置に関する考え方と取組について伺います。

 四つ目は糸魚川―新潟間の交通網の維持について。平成22年にこの区間の高速バスの運航会社のうち1社が撤退し、現在は糸魚川市の補助をもって保っているところですが、新幹線開業後の優等列車の存廃の結果によっては糸魚川―新潟間の交通が分断される懸念があります。この点の対策について知事の見解を伺います。

<佐渡汽船>

 次に、佐渡汽船小木直江津航路についてお尋ねします。

 本航路に対する知事の熱意と思い入れは非常に強いものだと私は受け止めています。といいますのも、昨年の秋の上越市内での夕食会時、目をキラキラと輝かせながら航路の活性化に向けて話をされていた知事の熱い姿が私の心に強く印象として残っているからです。

 そんな泉田知事の「小木直江津航路を維持改善し地域を元気にしたい」という想いは、協議会の皆さんも同じであるに違いないでしょうが、ここにきて関係自治体は戸惑いを見せているように感じています。

 上越市議会で19日に開かれた文教経済常任委員会で配布された資料によれば、直近の協議会となる2月21日の会合では「中型高速フェリー1隻体制について、より具体的な検討を進める。公的負担については、関係する佐渡汽船、県、佐渡市、上越市が協議を進めることになった」とし、3月25日の関係者による打ち合わせ会議では「公的負担の案として、中型高速フェリーの建造費総額60億円のうち、佐渡汽船株式会社が負担する36億円を除いた24億円を自治体が負担すること、地域への効果などを勘案して、24億円の50%を新潟県が負担、佐渡市が35%の8.4憶円を、当市(上越市)が15%の3.6億円をそれぞれ負担することが県の案として示された」としています。

 つまり、県が12日に固めたとされる12億円の債務負担行為の設定の方針は、これまで協議会において議論してきた方向性と異なる見解であるため、上越市は困惑していると思うし、ともに協議を進めてきた佐渡市にとっても同じでしょう。にもかかわらず知事は「地元の意向を尊重する」と強調していますが、「地元」とは何を指し、今の状況が「意向を尊重」した結果と言えるのか、知事の見解を伺います。

 そもそも、3月25日に県から上越市および佐渡市に提示した小木直江津航路の新造船に係るイニシャルコスト負担という方針がなぜ赤字補てんに対する負担に変わったのか、知事の認識を伺います。

 少なくとも、上越市および佐渡市からは協議会を早く開催してほしいという声が聞こえてきますが、「地元の意向を尊重したい」とするならば、佐渡航路確保維持改善協議会を早急に開催すべきと考えますが、知事の所見を伺います。

 高速フェリー1隻の場合、佐渡汽船の経営努力や地元の誘客活動等により、運航収支が均衡するとも聞いていますが、減価償却費などを勘案した場合、相当程度の赤字が発生するものと考えられますが、知事の所見を伺います。併せて、赤字補てんの12億円の積算根拠と赤字の見通しについて伺います。

 県が新造船のイニシャルコストを負担しない場合、上越市および佐渡市の建造費負担に影響がでかねないし、佐渡汽船がその分の資金を金融機関からの借り入れを行わざるを得ず、佐渡汽船の金利負担等が増加することになることが予想されますが、知事の所見を伺います。

 佐渡汽船を含め、将来的な支援の内容と金額およびそれぞれの負担割合が決まらなければ、根拠のはっきりしない予算を自治体は出すわけにもいかないため、前に進むことはできません。昨日の報道によれば、佐渡汽船の小川社長が「北陸新幹線開業時に間に合わない見通しを示した」とのこと。これが動かし難い事実なのであれば極めて残念であり、県の見通しの甘さを指摘せざるをえませんが、いずれにしても、知事におかれては、21日の代表質問において「県としては(両市の)判断をサポートしていきたい」と答弁されたように、両市の意見にじっくり耳を傾け受け止めながら、佐渡航路にかける熱意をなんとか新幹線開業までに形にして頂くことを切にお願いし、最後の質問、県立武道館について簡潔にお尋ねします。

<県立武道館>

 県立武道館については、「基本構想検討会議」が設置され、基本構想のとりまとめに向けた検討が進められています。この会議では、どのような項目について検討を行うのか伺うとともに、5市の提案に対する評価の方法についてお伺いし、私の一般質問を終了と致します。

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2013年03月06日

 2月25日から始まった2月定例会(会期は3月27日まで)において、私は一般質問の2番バッターとして壇上に立ちました。

 質問を作るにあたり今回、柱に考えていたのが3点ありました。ひとつは「アベノミクスの急激な円安による暮らしへの影響緩和対策」、二つめは「3期目の県政運営で『攻めの県政』を標榜する中、福祉や社会保障分野への取り組み強化に向けた知事の決意を引き出すこと」、そして三つめが「上越の課題について、地元により県政の光があたるようにすること」。

 この3点に肉付けし、今回の質問の骨組みができました。また、がれき処理に関する知事発言について、撤回を求めるべく、代表質問とは違った角度での質問を意識しながら、知事により印象づけるべく質問の第一項目に置くことにしました。

 この方針のもと原稿を作成していったところ文字数が溢れんばかりになり、推敲する過程でかなりの文字数を削減しても結果、11300字余りと過去最大数を記録してしまいました。ちなみに、よく言われる文字数の目安は8000字~9000字です。

 ですので、質問本番はかなりの早口で臨んだのですが、それでも持ち時間はいっぱいいっぱい。。やはり知事の耳ではなく「心」にぶつけるには、もう少し緩急や抑揚をつけることのできうる文字数で挑まねばと、決意を新たにしているところです。

 以下、質問原稿を載せましたので、お時間のある方はどうぞご覧になってみて下さいませ。

<平成25年3月1日一般質問原稿>

 質問に入る前に、今冬の大雪によって被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。私の選挙区の上越市内では、大島区と安塚区で災害救助法が適用されました。その中で聞こえてくるのが「燃料代の高騰を何とかしてほしい」という声や「除雪機械の購入費補助やリース対策を何とかできないか」といった声です。知事におかれましては中山間地域のこうした声をしっかりと受け止めて頂くようお願い申し上げ、それでは通告に従い、順次質問致します。

1、震災がれき処理について

 震災がれきの広域処理にあたっては、県内に「がれき」だけでなく「不安」も引き入れるという側面があります。この「がれき処理」と「不安解消」を巡って、県内市長と知事との溝が埋まるどころか逆に深まるばかりの状況にある。

 知事のその、県民の立場に立ち放射能の得体のしれなさから不安を取り除こうとする一貫した姿勢を私は評価していますが、一方で、広域自治体としての果たすべき責任を果たしきれていない上に、決定権者である市長の決定や行動に対して自らの意志を貫こうと口を挟みすぎることで逆に県民不安を煽っている点には違和感を覚えます。

 また、知事は先日「ずさんな管理で埋却を進めることは将来の世代への犯罪行為と言わざるを得ません」とコメントするとともに、その後の記者会見において、「健康被害を受ける人が出ることになれば傷害」や「亡くなる方が出れば傷害致死」、「分かっていてやったら殺人に近い」と発言しましたが、不穏当ではないかと受け止めていますし、これは余談ですが、「傷害致死」は「犯罪が起きてもかまわない」といった「故意」がなければ成立しませんので、知事の言い分を正確に表現すれば「過失致傷罪」の方が適切かと存じます。

 本県が受け入れるがれきの元である大槌町は被災から今日に至るまでの約2年間、既存の一部事務組合の、バグフィルターが設置された焼却施設を使用してがれきの焼却を行ってきました。被災約4ヶ月後に行った16都県を対象とした環境省調査によれば、この施設からは、1キログラムあたり1,128ベクレルの放射性セシウムを含む飛灰を排出しており、同程度の濃度の飛灰は東日本の各地で発生しています。バグフィルターの性能はどれも同じ水準で変わらないことから、知事の発言は、大槌町のがれきと同程度のものを焼却してきた国内の地域はこの約2年間、「将来の世代への犯罪行為」を続け「健康被害を受ける人が出ることになれば傷害」や「亡くなる方が出れば傷害致死」、「分かっていてやったら殺人に近い」行為を続けてきたことを意味しますが、このような受け止めでよろしいのか、知事の所見を伺います。また、「犯罪行為」の発言について知事は「水俣病の原因企業の元社長が刑事責任を問われていることを踏まえ現在の法制度について申し上げたもの」としていますが、だとすれば大槌町のがれきと同程度のものを焼却し続けている地域も将来的に刑事責任を問われる可能性があるという理解でよろしいのか、併せて伺います。

 周知の通り、この知事発言に対し、岩手県議会が抗議を検討しました。結果、慎重な対応を求める意見もあったため各会派で検討したものの最終的には合意に至りませんでしたが、佐々木博議長いわく「同様の懸念を抱える宮城、福島とも連絡を取り合い、時間をおいて対処したい。意見を表明する場合は中身を示す」とし、未だ予断を許さない状況にあります。この反応について知事はどのような所感をお持ちなのか。また、発言以後、本県ならびに知事に対して電話やファックス、知事へのお便り、ツイッターなどからも多くのご意見が寄せられたと伺っていますが、それらの件数を含めた具体的な反響内容と知事の所感を伺います。

 そもそも、昨日の答弁のように、知事からすれば「刑法の一般的な説明をしたものであり、それ以上のものではない」としても、全国的な影響を考慮すれば、知事の立場にある者が「犯罪行為」や「傷害」、「傷害致死」、「殺人に近い」という言葉を用いるのは行き過ぎであり、撤回すべきです。

 また、三条市長は「将来は(三条市に)住まないというふうに考えているのでしょうか」という発言は相手に対する敬意を欠くものと考えることから、こちらも撤回すべきと考えますがいかがでしょうか、知事の所見を伺います。

 社会心理学に「確証バイアス」という用語があります。これは、個人の先入観に基づいて他者を観察し、自分に都合のいい情報だけを集めて、それにより自己の先入観を補強するという現象を言い、つまり、安全が危機にさらされ不安が増大している時、人は思いこみや自分に都合のいいことしか見ようとしないことによって最悪の事態を想定しがちな場合に使われます。私は、知事の一連の対応を見るにつけ、この言葉を思い浮かべてしまいます。

 私が申すまでもなく、信頼は築き上げるのには時間がかかりますが、崩れるのは一瞬です。県民からはもとより、被災地の方々を始めとする県外の方々からの信頼が損なわれぬよう、広域自治体の長としてできる限り広い視野と度量を持ちつつ、「明日は我が身」ではありませんが、将来的に不測の事態が起きた場合に本県が国民や地域、自治体からの絆に安心して包まれることができるよう意識して頂きたい。県益の増進に向け、知事からの懐の深い対応とご尽力を心からご期待申し上げます。

2、知事の政治姿勢について

<アベノミクス>

 知事はこれまで何度も「高橋是清」を引き合いに出して、金融緩和政策と大規模財政政策によるマクロ経済対策の重要性について語ってきましたが、それを踏襲したアベノミクスによって、円安が急激に進み日本経済は久々に色めき立っています。

 このように盛り上がりつつある中、注意しなければならないのは、急激な円安による暮らしへの打撃対策はもちろんですが、不十分なところでブレーキをかけることで折角好転してきた経済環境が再び悪化することだと考えます。しかしながら、一方で、アベノミクスが「行き過ぎた」場合には金融の大惨事が起きないとは言い切れません。例えば、国債を買いすぎると通貨の発行権を持つ中央銀行が政府の借金を肩代わりしていると見られてしまい、「財政ファイナンス」と呼ばれるこの状態に陥れば中央銀行と通貨への信頼が失墜し制御できないインフレを引き起こしてしまうなどです。従って、重要なポイントは「アベノミクスが行き過ぎないタイミング」を見極めることですが、アベノミクスに潜むリスクと、「行き過ぎない」タイミングについてどのようにお考えか、知事の見解を伺います。

 なお、知事は「水準で見ると、現在の円の実力は1ドル105円近辺だと思っています」と表明していますが、専門家は「為替の最大の特徴は『フェア・バリュー(適正価値)がないこと』」と言い、株ならば将来の予想利益から現在価値を割り出せるが、為替は短期的な市場の思惑から長期的な物価水準まで変数が多すぎて確かなことは誰にも言えない」とする中で、その根拠は何か。お伺いします。

 専門家や有識者の意見でおおむね共通するのは、成長戦略の中身と実行力がアベノミクスの成否の鍵を握るということです。つまり、流動性供給によって中央銀行が時間を買っている間に、必要な構造改革を実行すること。規制緩和によって国内に新しい産業を作り出し、構造転換を図ることです。この点、現在の国の取組み状況に対する所感を伺うとともに、本県は今後どのような取組みを進めるつもりなのか、知事の所見を伺います。

 記者会見で知事は、「アベノミクスで最終的な評価が問われるものは、(中略)額に汗して働く人の賃金が上昇するというところにたどり着かなければいけないと思っています。そのために地方政府としてできることはしっかりとやっていきたいと思います」と述べるとともに、説明要旨において経済構造の変化に「県としては、様々な情報をアンテナを高くして収集し、問題があれば組織全体として対応できる体制を構築して参りたい」と述べておりますが、「地方政府としてできること」とは具体的にどのような対応をお考えなのか、また、「問題があれば組織全体として対応できる体制の構築」とは具体的にどのような体制をお考えなのか、知事の見解を伺います。なかでも、急激な円安によるエネルギー価格の上昇や家計消費の打撃など暮らしに対する手当についてどのように考えているのか。また農作物等への投機や企業の内部留保にまわることについてはどう考えるか、知事の見解を併せて伺います。

<消費税増税>

 昨年の3党合意に基づけば、このように景気経済が浮揚したのちに消費税増税が待ち構えていますが、増税実施の条件を知事はどのようにお考えか。また、軽減税率導入について与党の軽減税率制度調査委員会で検討が始まりましたが、どのような制度設計が望ましいと考えるか、そしてその中で新聞や書籍の扱いについて知事はどのような見解をお持ちなのか伺います。

<TPP>

 TPPでも動きがありましたのでお尋ねします。

 知事が説明要旨の中でも触れた通り、先の日米会談において「交渉参加に際し、一方的に全ての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではない」とした共同声明が発表されましたが、同時に、特定分野の保護を認めて交渉手続きを始めることはなく、日本がTPPの交渉に参加する場合は、全ての物品が交渉の対象とされることが確認された。つまり交渉のテーブルに「米」も置かれるわけですが、「米は絶対に譲れない」とする姿勢を貫いてきた知事におかれては、今回の合意条件での交渉参加をどのように受け止めているのでしょうか。見解をお伺いします。

<社会保障の充実>

 次に、「攻めの県政」を標榜する中、「夢おこし政策プラン」でも満足度の弱さがたびたび指摘され、置き去りにされかねない社会保障分野に対する知事の強い決意を伺わせて頂きます。

 知事は7年前の平成18年2月定例会において、上杉鷹山の米沢藩改革を例に、鷹山が藩経済の基盤強化という「産業」と、弱い人に力と光を当てるという「福祉」に取り組んだことに倣って「福祉」への決意を述べておられたのを勿論ご記憶かと存じます。当時、知事は「産業は福祉の糧」として施策を推進する意欲を示しておられましたが、あれから7年の時間と経験と実績を得ましたし、少子高齢化や人口減など、本県を取り巻く環境も変化する中、「福祉」や「社会保障」の分野に県として今後どのように臨むのか、知事の力強い決意を県民に向かって発信して頂きたく存じます。

 そうは言いつつも、社会保障や福祉の分野は実質的な決定権は国が有し、事務事業は都道府県と市町村に分散されているものの、実態は市町村が実働部隊となるため、県の役割が見出しづらいという側面もあろうかと存じます。こうした中で福祉や社会保障分野に対する県の役割のひとつに、私は県内市町村間の格差是正もあるものと考えます。

 一例を挙げると、私の選挙区の上越市は、介護保険料は制度が始まった2000年度から3年ごとの介護保険事業計画見直しを行う中、65歳以上の介護保険料基準月額は第1期2615円、第2期2930円、第3期4350円、第4期5017円と右肩上がりにあり、第5期ではここから更に3割引き上げを2012年度から実施しています。65歳以上の保険料の水準は、計画期間に想定される介護サービスの総量と65歳以上人口の比率によって決まり、65歳以上の要介護認定率20.5%(2009年度)で、全国平均16.2%、県平均17.2%に比べて高い上、要介護度の高い人が多い。これらの傾向が続いているため、保険料が他市町村と比べて高い水準で推移しているのです。

 新潟県全体の介護保険料の平均も全国のトップレベルにある一方、後期高齢者医療制度の保険料は逆に全国の最下位に近いレベルにあります。これは高齢者のケアを新潟県では医療でなく介護の分野でしていることの表れであると認識しておりますが、後期高齢者医療費は県全体の広域連合で実施しているのに対し、介護保険は市町村単位で行っており、介護保険料においては市町村間において大きな格差が生じております。

 そこでお尋ねしますが、福祉や社会保障分野に対する県の役割について知事はどのように考えているのでしょうか。また、市町村格差が生じている分野に対しては、是正すべく県がしっかりと後押しをすることが、広域自治体の役割にも資するし、県全体の豊かさの底上げになるものと考えますが、知事の所見をお伺いします。

<人口と企業数の増加に向けて>

 知事の政治姿勢の項目の最後に、人口と企業の増加に向けた対策についてお尋ねします。

 まず人口対策について、知事の主旨説明によれば「人口問題対策会議」を関係部局長と民間有識者で構成し、年度内の設置を予定しているとのことですが、ここで忘れてはならない大事な視点は、市町村との連携です。県は県で課題解決の検討を進め、市町村は市町村で人口問題対策を行うよりも、市町村の意見を吸収するなどして互いに密に連携しながら一丸となって人口問題にぶつかることが現状打開のスピードアップにもつながるものと考えます。この点、知事はどのようにお考えなのか。また、人口問題対策会議の設置の考え方とスケジュールについて併せて伺います。

 県が今年128日に発表した「人口移動調査結果」を基に、「人口減対策は県内自治体の財政力によって差が生じている」との報道がありました。ここでは「人口減に一定の歯止めをかけた町村はいずれも財政基盤の強さを示す財政力指数が高く、自前の財源で財政運営ができる地方交付税の不交付団体。豊かな財政力に支えられた独自の施策展開が可能だ」と報じられています。この指摘を知事はどのように受け止めるのか伺うとともに、広域自治体として人口移動の格差是正にどのように取り組むべきとお考えか、知事の見解を伺います。

 人口だけでなく、働く場所確保のためにも、企業も増やしていかなければなりません。今年14日の年頭記者会見と昨年12月の記者会見で知事は「円の水準によるのですが、マクロ政策の変更に伴う企業誘致の可能性も出てくると思います」と述べるとともに「経済規模に合ったマネー量を確保しておくということで、円も適正水準に戻る、工場も海外から戻ってくる、働く場所もできる」と仰っていましたが、県として今後、企業誘致の可能性をどのようにキャッチアップし実現するつもりなのか、また海外から戻ってくる工場をどのように本県に引き込むつもりなのか、知事の見解を伺います。

3、新潟ブランディングについて

<CIとブランディング>

 4年前の平成20年12月議会において、私は「県の新たな姿について」と題する項目で、農業、アグリカルチャーを基軸に据えた個性を前面に押し出すべきとの考えのもと、以下のような質問を行いました。

 「ひととき、自分自身の望ましいイメージを目標として掲げ、その目標に向かって戦略的または計画的にさまざまなコミュニケーションを図っていく活動、いわゆるコーポレート・アイデンティティー、CIを導入したイメージ戦略がもてはやされた時期があった。今となっては大分下火となったが、本県は個性を彩ったコピーを高々と掲げ、それを目標にCI推進を図るべく、県内外のみならず、国内外に発信でき得る体制を整えるべきと考える。(中略)昨今の世界的な食料・エネルギー事情や食の安全・安心に向けられたニーズ、地球温暖化を防止すべくの環境対策、そして我が国における食料自給率向上の要請など、時代の流れはまさしく農業にあり、その拠点基地として、これまでのメード・イン・ジャパンとともにメード・イン・新潟として、さまざまな関連商品、関連サービスをつくり出し、県内外、国内外に発信、提供する。この個性に沿った港湾の整備や空港の整備などを行っていくとともに、バイオ産業やバイオ工場、安心・安全な農作物生産、エコエネルギーの研究開発、著名な大学の理工学部や農学部の誘致など、アグリの個性に準じた企業誘致、企業育成、そして産業クラスター化を図ることで、未来に向けて本県はさらに力強い基盤を築くことができるのではないか。アグリは、何もインフラ整備や産業に限ったものではない。観光や教育でも農業体験、田舎体験、温かいおもてなしといったサービスをアグリに絡めて提供できるし、医療においてもアグリメディカルとして、こちらもさまざまな特徴を打ち出していけばいい」

 と訴えたのです。

 これに対し知事からは、「本県の個性とは人それぞれの価値観によって異なるものであり、これを県が1つに定めるということは必ずしも適切でないのではないかというふうに考えております」と一蹴されてしまいましたが、改めて、個性の凝縮とブランディング化ならびにその情報発信体制の強化について知事の見解を伺いたく存じます。

 と言いますのも、私が所属する産業経済委員会の県外視察で先日、オリーブの個性を凝縮し発信する小豆島や、「うどん県」に改名をした香川県に訪れ、本県のブランディング化の必要性、重要性を改めて痛感したからです。香川県の説明によれば、全国的な知名度不足を何とかせねばと始めたところ、予想を大幅に上回るほどに反響は大きく、現在は「一過性にしてはならない」として「うどん県。それだけじゃない香川県」とPRしています。これが直接的な原因かは定かではありませんが、「住んでみたい都府県調査(首都圏)」によれば、香川県は平成22年度4.2%、平成23年度5.3%、平成24年度5.7%と年々魅力を高めているのは事実です。

 ブランドとは、目に見えるものだけではなく目に見えないものを信じさせる力だと言われています。今後の文化戦略を考える上で、国家や自治体、地域が価値や魅力を再発見し、創造していくブランディングは欠かせません。国家ブランディングの先駆けとなったのは、ブレア政権下のクールブリタニア運動。当時の報告書によれば、英国内において「ブリティッシュ」のイメージが確立されていないと指摘するとともに、外務連邦省、通産省、政府観光庁、文化振興会など、各機関に年約8億ポンドも費やしているにもかかわらず、活動内容に統一性を欠いているがため、従来の歴史・文化的なイメージ路線から脱することができないとした。このため国のアイデンティティー戦略を一貫させることが政治的社会的効用を生むと説明したのです。

 我が国においても現在、政府が「クールジャパン推進会議」を設置し、メンバーにAKBプロデューサーの秋元康氏が参加するなど、ようやく動き始めたところです。本県でも、このような部局横断体制をもって個性、アイデンティティーを確立し、県内外に響き渡りうるキャッチコピーを発掘し磨きをかけながら、ブランディング戦略に更に力を入れて発信すべきと考えますが、知事の所見を伺います。

<米粉>

 私が新潟ブランディング戦略の核となるべきと考えているのが米粉です。本県ではR10プロジェクトの取組みを筆頭に全国のトップランナーとして走り続けており、知事を始めとする関係各位のご尽力に心から敬意を表します。

とはいうものの、こうした懸命な努力とは裏腹に、2012年産の米粉用米の生産が作付面積6437ヘクタールで前年より12%減り、生産量も同14%減の3万4521トンと初めて縮小に転じるなど、米粉を取り巻く環境は厳しくなりつつあります。その理由として、農水省は「大手製粉業者が在庫調整のため産地への発注を減らした」と説明しています。

 私の周辺でも、米粉の現状として、新規需要米が適正在庫であれば米粉の販売価格150円/kgなのが、現状は米粉の在庫異常過多で乱売合戦が行われ実売が100円/kgをきり、最安値は80円/kgにまでなっているうえ、在庫処分のために大幅赤字でも販売しようにも、食品メーカーに使用用途が無く販売ができない状態にあるといいます。

 また、米粉食品が使用用途に広がりを見せない原因として、用途制限が強すぎるとの指摘もありますし、米粉には作付や価格の安定感が不足しているため、食品メーカーが使用に躊躇している実態もあります。政策により価格や製造に不安があるので使用に踏み切れないのです。備蓄米が100万トン集荷されれば今年度の上乗せ補助金などはなくなるし、備蓄米の入札そのものの単価が下がる。その結果、来年度以降備蓄米に回った米が加工米等に流れ込み暴落もありうる。つまり生産者側の損失となるのです。

 このような厳しい状況を打破するためには、作付や価格を複数年で安定させること、米粉の使用用途を拡大すること、商品化推進を支援することができればと私は考えておりますが、国の制度設計のハードルなどからすぐには対応できないのが実状です。そのため、このままでは米粉の需要拡大の道のりは険しいことが予想されますが、米粉のトップランナーである本県として、こうした状況を打開するためにも、米粉の推進に向けた知事の更なる力強い決意を頂きたいのですが、いかがでしょうか。また、R10プロジェクトの取組み状況を含む本県における米粉の現状と課題、ならびに対策についてお尋ねします。

 知事はマニュフェストにおいて「金のたまごを産むニワトリ」を育むとしていますが、米粉を金のたまごを産むニワトリにしなければならないと私は考えます。未開の地を走るトップランナーだからこそ困難や失敗はつきものです。ですが、国や市町村を巻き込みながら、官民一体となって諦めずに全力の試行錯誤を続けることで、その先に成功があるものと確信しています。

 米粉は今はミクロ単位が基本ですが、これがナノ単位にまで細かい粒子になると、化粧品にも医薬品にもなりうるのです。県としてこうした分野への研究開発にも力を尽くすことで、将来的には本県の米粉商品がメイドイン新潟として、世界の中のいわばグッチやヴィトンのような価値、輝きを持って市場に羽ばたくことを私は夢見ています。知事におかれては、部局横断的取組みを促進して頂くとともに、前向きな失敗には寛容になって頂きながら、物心両面からの絶大なるご支援を賜りますよう、切にお願い申し上げます。

4、上越地域の課題について

<並行在来線>

 まずは並行在来線について。昨年2月17日の国交大臣との歴史的合意から始まり、ここにきてのJRを始めとする関係者、関係団体との様々な財政的合意や新たなスキームの提示など、並行在来線を取り巻く環境は大きく動いております。これまでの知事の情熱と取組みに心から敬意を申し上げるとともに、これからも変わらぬ熱意と行動力を上越地域に注いで頂きますよう、心からお願い申し上げます。

 はじめにお伺いしたいのが「県の責任」についてです。前知事時代の約束として、平成9年および12年に「県は沿線市町村の協力を得ながら、県が責任をもって存続を図る」と確認しました。知事はこれを強く意識され、熱心に果たされているものと受け止めておりますが、県が持つべき「責任」の内容と、市の「協力」の中身について、財政負担の観点も含めて、知事の見解を伺います。

 次に、並行在来線の新駅設置と周辺のインフラ整備についてお尋ねします。ここは市の考えが前提となると考えますが、負担の在り方も含めて県としての方針を伺うとともに、新駅設置の具体的な動きについて伺います。

 接続についてもお聞かせ下さい。将来的な利用者増には接続の安定化が不可欠なことは言うまでもありませんし、ここを議論する際には、外部の視点を持つことがとても重要になると考えます。特に雪国であるからこそ、この部分をしっかりと意識し対応しなければなりません。そこでお尋ねしますが、直江津駅でのスムーズな接続に向け現在、どのような議論がなされ整備、取組みを進めようとしているのか伺うとともに、隣県会社や北越急行との乗り入れ調整にあたり現在、どのような議論がなされ、どのような方向で動いているのか、お尋ねします。

 次に、除雪体制についてお尋ねします。昨年の大豪雪時には信越線が大変な目に遭いました。その頃はちょうど学生の試験期間でもあったため暮らしの面で様々な影響があったことは記憶に新しいでしょう。天候が相手ですから勿論、会社として除雪にも限界があろうかと存じますが、大事なことは会社の総力を挙げることはもとより、関係機関や関係市との強力な連携で臨むことです。「分離後は暮らしに大きく影響するような事態は絶対に起こさない」という気概で除雪体制づくりに取り組んで頂きたいのですが、除雪体制の具体的方針についてお尋ねします。

 並行在来線の最後に、IT活用の促進を提案致します。経営基本計画素案に目を通すとこの点の記載がないのですが、ITによる情報収集・発信体制の充実は利用者増や利用者の安心感の醸成などに繋がるに違いありません。この点の記載を求めるとともに具体的に整備促進をすべきと考えますが、見解をお尋ねします。

 いずれにしても、並行在来線の安定経営のためには「来たくなる、降りたくなるまちづくり」を同時に行わねばならない。100年に一度と言われる北陸新幹線新時代のまちづくりに向け、関係市の考え方がまず前提となるべきことは当然ですが、一方で、私の所に市民からたびたび届くのが「県ももっと積極的な関わりを持って頂きたい」という声ですので、知事にお伝えするとともに、物心両面からの力強いバックアップを心からお願い申し上げます。

<小木―直江津航路>

 北陸新幹線開業に向けて、佐渡汽船小木―直江津航路も起爆剤のひとつと期待が集まります。この運航体制を見直す協議会が開催されており、中古のジェットフォイルと現行カーフェリーでの2隻体制とする案や、高速フェリー導入案が議論され、先月21日の協議会では、佐渡汽船から財源の一部負担も提案されたと報道されていますが、その協議会の議論の内容についてお尋ねするとともに、それに対する知事の所見を伺います。

 また、2隻体制案と高速フェリー1隻体制案それぞれのメリット・デメリットならびに課題について伺うとともに、3自治体にとって負担が可能か検討する場を別途設けるとしていますが、その進め方についてお尋ねします。

<県立武道館>

 次に、県立武道館について。来年度予算案に盛られた「県立武道館検討調査費」では、基本構想策定に向けたマーケティング調査や検討会議を開催するとしていますが、具体的にどのような調査を行うのか、また今後のスケジュール見通しはどうなのかお尋ねします。

<上越沖のガス田&メタンハイドレート>

 最後に、上越沖のガス田およびメタンハイドレートについて伺います。

 石油・天然ガス田については現在、JXが試掘を行っており、おそらく掘削も行うのでしょうが、商業化に向けてどういう企業体・コンソーシアムで行うのか注視しなければならず、本県、特に上越市に恩恵がくることを強く望んでいるところですが、地元への恩恵を県はどのように捉えているのか伺うとともに、今後の課題と対応策について伺います。

 上越沖に眠るとされるメタンハイドレートにも期待が集まります。昨年9月に10府県で「海洋エネルギー資源開発促進日本海連合」が設立され、これにより来年度予算で表層型を調査するなど賦存量や調査費が計上されたことは、まさに知事の手腕の賜物と受け止めています。そして、こちらも気になるのが地元へのメリットと今後の見通しです。この点、まだ全く不透明な状況なのでしょうが、まずは試掘と採掘権限を確保できるよう本県として課題を精査しておかねばなりません。そこでお伺いしますが、日本海側のメタンハイドレートについて、その商業化にはどのような課題があるものと県は受け止め、その対応策をどのように考えているのか伺います。また、大手に比して人的資源や機材などでどうしても差が生ずる中、地元への恩恵に向けた課題と知事の決意を伺います。

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