2008年12月08日

1、知事の政治姿勢について
去る11月4日、アメリカに歴史的瞬間が訪れました。民主党のバラク・オバマ氏が黒人として初めて大統領選挙に当選し、来年1月20日には正式にアメリカ合衆国大統領に就任するのです。「11月4日に有権者が選んだ変化の衝撃度は、どんなに誇張しても足りない。」とニューズウィーク誌は表現。それほどアメリカ国内ではこの「Change」を好意的に受け止めており、その余波はアメリカのみならず我が国を含め世界規模に影響を及ぼすと予測されます。

<オバマ政権の誕生>
オバマ氏に対しては各方面から様々な評価もあるでしょうが、気になるのはやはり彼の考え方とそれが日本に与える影響、そして新潟県に与える影響です。この点、まだまだ不透明な部分もありますが、現時点で漏れ伝え来る情報からで結構ですので、新潟県知事としてオバマ氏にどのようなことを期待するのか、お伺いします。

<拉致問題>
なかでも本県にとって最も気になるのが拉致問題への影響でしょう。オバマ氏は北朝鮮問題については直接外交重視を唱えブッシュ大統領とは路線を転換。一方で、テロ指定国家解除を「適切な処置」と発言。解除を前向きに評価し路線を継承したともとれるスタンスをにじませています。そこでお尋ねしますが、知事は北朝鮮問題に対するオバマ氏の姿勢をどのように評価しているのか。また、拉致問題の一日も早い解決に向け、この「Chenge」をきっかけに今後どのような行動を起こしていくおつもりか。お伺いします。

<政権交代の必要性>
アメリカ大統領選にはいくつかの性格がありますが、最大の特徴は「政権党の失政があれば、野党に政権が代わる」ということ。与党が失政をすれば、いつでも政権を奪いますよ、という心理的圧力を与党に与え続けてこそ国政に緊張感が生まれ、与党の自己規律も高まる。逆に言えば、与党が何をしてもそれがどんな失政であろうとも政権が変わらないとすれば、そこによどみが生じるのは世の常。更に言えば、「なにをしても変わらない」という構図は、ともすれば国民が無力感を覚え、それが政治に対するあきらめに近い感情を生み出しもします。
もはや我が国に政権交代が必要なことは疑う余地がありません。国政の変革は県政にも良質の変革を及ぼすはずですのでお尋ねしますが、政権交代の必要性について知事はどのようにお考えか、見解をお伺いします。

<中央と地方の格差是正>
知事は当選翌日の記者会見や10月29日のメルマガで、二期目の県政の重要課題を「中央と地方の格差の是正」と述べています。いわば国と新潟県の格差を是正すべきとのお考えでしょうが、3日の知事説明要旨で「農山漁村の疲弊を肌身に感じ」と述べられた通り、県の中でもとりわけ過疎地域等の条件不利地域において格差の影響が深刻であり、県は国と市町村の間のクッション役として、この地域の格差是正に優先的に取り組むべきと考えます。
県内過疎地域等が抱える格差について知事の現状認識と今後の対応方針をお伺いします。

2、景気対策について
このたび県は、制度融資の新規融資枠創設やバス業者への軽油高騰費補てんなど12項目、事業規模約200億円の景気対策を打ち出し、今定例会において69億4千万円の補正予算案を提出。「金融危機は実体経済に影響を及ぼしてくるので、早めに対策を講じていきたい」と述べられた通りのまさに迅速な行動でしょう。知事を始めとする関係各位のご尽力に敬意を表します。

<緊急支援策>
一方で、我が国の首相が「100年に一度と言われるほどの金融災害」と発言するほどこのたびの金融危機の嵐はすさまじく、そこに円高が追い打ちをかけるなど、企業業績や景気に対する不透明感はまだまだ根強いのも事実。まさしく災害の様相を呈しており、先の任期において数多くの災害に見舞われた知事にとって再び訪れた試練とも言えるでしょう。
知事の真価が形を変えて改めて問われるこの局面において、本県経済を取り巻く景況の現状と今後の動向をどのように認識しているのかお伺いするとともに、更なる景気対策の必要性について所見をお伺いします。

<制度融資の要件>
こうした金融・経済危機において、金融機関による貸し渋りや貸しはがしに頭を悩ませる中小企業の経営者の方も少なくありません。年末の年越し資金を調達できず倒産の急増も懸念される状況です。政府は信用保証協会を活用した緊急保証制度を大幅に拡充し、中小企業の資金繰り支援を始めました。しかし、こうした緊急保証は一時しのぎに終わる可能性が高く、さらなる支援を盛り込んだ追加経済対策が不可欠であり、本県としても例えば、公共事業を中心とした公的資金の投入など、有効と見込まれるあらゆる対策を取っていく必要があるでしょう。
この点、知事は先月「緊急座談会」を開き、「ばらまき的な支援ではなく、ターゲットを絞って必要な対応を取っていきたい」と述べたと伺っておりますし、3日の知事説明要旨で知事は「適宜、追加的対策を取って参りたい」と仰いました。ターゲットとは具体的になにをイメージしているのか。また追加的対策としてどのような施策を考えているのか。知事の所見をお伺いします。

<景気対策としての雇用環境整備>
雇用環境の悪化も大いに気にかかるところです。経営悪化を防ぐべく次々と非正規社員のクビが切られたり新卒予定者の内定が取り消されるなど、ただでさえ弱い立場にある労働者へのしわ寄せがこれでもかと襲ってくる様相には耐えがたいものがあります。これほど簡単に人員削減で雇用調節をしていいものなのか。雇用を守り、生活を支えるためにギリギリの努力はできないのだろうか。こんな思いが強く頭をよぎります。
先行き景気の下落局面が続くと予想される中で企業が安易な人員削減を行いたくなる気持ちもよく分かります。しかし、このような時だからこそ、コスト削減偏重型に陥るのではなく、雇用安定や勤労者の労働条件の改善にも精一杯力を注ぐ視点も欠かせず、このことが新潟県の長期的な成長に間違いなく必要だと考えますが、知事の見解を伺うとともに、今の経済状況下における県の雇用対策についてお尋ねします。
また、それに先立ち、新卒の内定取り消しの状況、非正規社員の雇い止めや契約の中途解除の状況、更には正社員を含めた解雇の状況など、本県における雇用の現状についてお伺いします。
雇用環境にも目を向けることで、勤労者の「やる気」が醸成されるでしょうし、その「やる気」が地域の「元気」につながり、その「元気」が連なって景気の気の部分を刺激する要素にもなるはず。「雇用にも目を向けるぞ!」といった知事からの前向きかつ力強い御答弁を期待致します。

3、農業について
<所得補償モデル地区制度>
知事のお考えによれば、新潟県内でモデル地区を選定しその効果を確かめ、その後国に制度化を働きかけるとのこと。県財政の苦しい中、まずはモデル的に実施し実際の制度化は国で行ってもらおうというお気持ちも分からないではありません。しかし、所得補償制度をモデル的に行うにはいくつか問題があります。
まず地区選定の問題。「やりたい地区はありますか」と聞けば、当然どの地域も「やりたい」と手を挙げるでしょう。その中からどうやって選定するのでしょうか。通常の補助制度はいいプランや努力に対して補助する。一方で、所得補償制度の基本は、プランや努力に対してお金を出すのではなく、その地域にいて農業を続けてもらうために出すもの。
(もちろん私たち民主党が提案する所得補償案では、努力に対する補助制度をしっかりと絡ませた内容に仕立てております。)
これらの点から考えれば、選定基準を決めるのは困難を極めるでしょう。
次に不公平感の問題です。この制度は農業者に直接お金を交付するもの。そうなると、「隣の村ではお金をもらっているのにうちの村ではもらえない」という不満が生じるのではないでしょうか。
また、効果がわかるまでの時間も課題でしょう。この制度の目的は、そこで農業を続け、住み、後継者にも農業を継いでもらう。そして最終的には農業の多面的機能を維持するというところにあると思いますが、この制度の効果が分かるまでにはかなりの時間を要するはず。効果を確かめてから国に働きかけていたら手遅れになることも懸念されます。
以上のような課題が内在する中で、例えば地区選定の基準など、知事はどのようなモデル事業をお考えでしょうか。これまでの答弁から「検討中」とのことですが、現時点での知事のイメージで結構ですので、お考えをお伺いします。
県のモデル事業として行うのであれば、その効果を県が受け止め、その結果如何によって、県が責任をもって本格的な制度を実施するべきでしょう。その後、必要であれば国にその成果を堂々と示し、制度化を働きかけていくのが筋ではないでしょうか。
所得補償制度はモデル的に行うのではなく、例えば、県内70%に及ぶ中山間地域であるとか、人口の減少や高齢化が著しいあるいはその恐れがあるという地域を対象にすべきであり、とりわけ農業立県たる本県としては、国頼みの行動だけではなく、予算を伴う条例化を視野に入れた本格的な制度を県が責任をもって実施すべきと考えますが、知事の見解をお伺いします。

<WTO農業交渉>
周知の通り、7月の交渉時にはほぼまとまりかけようとしていましたが、日本にとって幸か不幸か、アメリカが中国・インドと折り合わず交渉は決裂した。しかし、先日のペルーでのAPECも受け今や交渉は加速化。12月中旬にもWTOの閣僚会合が開かれ、交渉がまとまる可能性も浮上してくるなど、年内合意に向け最大の山場を迎えています。
日本は、重要品目の数について8%を守ると主張していましたが、6日に公表された改訂議長案は「原則4%、条件付きで最大6%」をたたき台として示すなど、我が国の要求は認められない形となりました。政府は「守るべきは守る」とポーズだけはとっていますが、このたたき台がスタートとなる交渉の中で本当に守れると思っているのでしょうか。8%を死守できなかったときは席を蹴って退席するだけの度胸はあるのでしょうか。
仮に改訂議長案で交渉がまとまれば、我が国農業は大きな影響を受ける可能性も出てきます。また米については、重要品目に指定した場合であってもMA米の増加を受け入れざるを得なくなるでしょう。すでに、毎年76万トン輸入しているMA米が、100万トンとか130万トンまで増えるのではないかとの話もあります。MA米による事故米の問題も起こったばかりの中で、このような事態は、生産者としてはもちろん消費者としても到底受け入れがたいもの。
このように甚大な影響が見込まれるにも関わらず、ガットウルグアイラウンドの時と比べると、現在までのところどうも盛り上がりに欠けるように感じてなりません。
WTO交渉は国レベルでの国際交渉であり、県としては見守ることしかできないのかもしれませんが、例えば国に対して要望書を提出するなど県としての姿勢を明確に示すとともに、講演や集会などの各種の機会やメディアなどを通じて交渉の状況や影響について県民に今のうちから周知し、「WTO農業交渉に立ち向かいなんとしても新潟県の農業を守るんだ!」という気概を盛り上げていくことが今まさに必要なのではないでしょうか。
また、考えたくはありませんが、万一交渉がまとまってしまった場合には、それに対応した国内対策が必要になります。ガットウルグアイラウンドの際には、使い方でいろいろと問題がありましたが6兆100億円が用意されました。まだ交渉中ですので当然かもしれませんが、これまでのところ政府からはまったく国内対策の話は聞こえてきません。これで日本の農業や新潟県の農業は守れるのでしょうか。
県としての明確な意思表明ならびに県民への周知活動に対する考えを含め、WTO農業交渉に対する知事の所見をお伺いします。

4、医療について
医師不足問題を中心にしてまさしく医療が混迷の中にあります。国の財政危機を理由に医療に対する社会的支出が少なすぎることが背景にあるように根幹は国の制度にあり、いち地方自治体が抜本解決できるような仕組みではないことは重々承知しています。しかし、その中で新潟県として何ができるのか、将来を予測して何を準備すべきなのか。こうした観点で議論して参ります。

<総務省有識者検討会報告>
公立病院を抱える自治体への支援策を話し合う総務省の有識者検討会が先日、報告書をまとめました。その中身は、過疎地の病院や医師不足が深刻な産科・小児科・救急医療などに対し地方交付税による財政支援の充実を求めるといったもの。これを受け総務省は、交付税の増額分について来年度予算編成に反映させる方向で財務省などと折衝に入ったと伺っています。
国のこうした動きは現下の医療を巡る諸課題の解決に少なからず寄与すると考えますが、これについて県はどのように受け止めているのか、お伺いします。
また、公立病院への財政支援にとどまらず、過疎地の病院や医師不足が深刻な産科・小児科・救急医療などについては様々な対策が必要でしょうが、今後国にどのようなことを期待し、県としてどのように取り組んでいくのか、知事の所見をお伺いします。

<医療機能の役割分担と連携>
国がこうした財政支援を示し始めたように、産科・小児科・救急医療・麻酔科の医師不足が深刻であり今日ここに目が向いていますが、この他にも外科医などがこれから数年後に間違いなく不足すると言われています。本県としても今から対策をとっておかなければ近い将来大きな問題として立ちはだかりかねないと考えますが、本県の外科医についての現状を伺うと共に、どのような対策をとるつもりか、お尋ねします。
外科医不足対策としては、県内で勤務する外科医を増やす必要があることや外科手術に関する情報ネットワークの構築、手術場所の確保などが考えられますが、医療資源が限られる中、とどのつまりは県内の既存の医療体制のネットワーク作りをどう整えていくのかが問われており、「医療機能の役割分担・連携」、このことが総合的な医師不足対策にとっても重要な課題と考えます。
そこでお尋ねしたいのが、しかるべき範囲の医療圏内に設立母体の異なる病院が複数存在する場合、その調整を県はどこまでしているのかということです。限られた医療資源を有効活用するためには医療機能の役割分担・連携が不可欠にもかかわらず、なかなかそれが進まない状況にあるのではないでしょうか。貴重な医療資源が分散し患者さんも分散してしまう現象が生じ、ひいては全県的な医療の質の低下も懸念されます。
医療の公共性や医療の質の向上の観点から考えれば、県が主体性をもって調整に乗り出すべきと考えてますが、知事の現状に対する認識と見解をお伺いします。
なお、医療機能の役割分担や連携については、現在改訂作業中の「新潟県地域保健医療計画」で改めて示されると思いますが、本計画の改訂状況と内容について、併せてお伺いします。

<メディカルスクール構想>
ところで、メディカルスクールという言葉をご存知でしょうか。これは「4年間の大学課程修了者の中から医師として働きたいという強い意欲と一定レベル以上の学力を有する者を選抜し、4年間の医学教育を行う大学院レベルの医師養成機関」を意味します。法曹界におけるロースクールをイメージして頂くと分かりやすいかもしれません。勤務医不足や地域医療の危機という医師の養成や配置を巡る社会的問題を背景に、模索が議論されている構想ですが、その根底には「医学の道を志す者に求められるものは何か」というテーマが横たわっています。
東大名誉教授であり日本医学会幹事、日本学術会議の会長であられる金澤一郎先生が次のように述べています。
「医師は患者の持つ病気にだけ目を向けているのではいけない。病気を抱えた人間である患者に目を向けなければならないからである。そう考えると、今の医育制度では一般教養を学ぶ期間があまりにも短すぎる。(中略)いずれは医学の道に進むとしても、それまでに法律・経済・倫理・哲学・芸術など文科系の学問を学ぶと共に、文学・美術・芸能などにも興味を持つ。風流で、こころ豊かで、味わい深い人間性を養っておいてほしい。そうすれば、物事を相対的に見ることができ、必然的に他人の痛みが分かる人間になれることが期待される。」
医師にこれだけの人間性や資質を求めるとなると、高校卒業の時点で医師になる決意をさせること自体に無理があるのではないか、という議論がにわかに現実味を帯びてくる。その一つの選択肢としてこのメディカルスクール構想が浮上してきているのです。
また、現実的な医師不足対策としても有効な手段でしょう。新潟県と人口などが同規模の北陸3県とで医学部入学定員数を比較すると、平成20年度は、北陸3県の4大学の定員395名に対し本県は1医学部で110名と極めて少ないうえ、平成21年度には1大学につきプラス10名の方針のもと、4大学ある北陸3県はプラス40名の435名、本県はプラス10名の120名が予定されており、更に水をあけられる状況にあります。また、平成18年度の人口10万人あたりの大学医学部入学定員数を見ると北陸3県の12.8名に対し本県は4.6名と全国平均の5.9名よりも低く、今では更に悪化していることは間違いありません。
このように非常に厳しい状況にある本県医療としては、全国的な医師養成機関のアンバランスさを整えるべく、医学部の定数を人口・面積規模に応じて増やしたり新規の医科大や医学部の増設を国に対し強く要請する必要があります。しかしながら、こうした切実な要望と言えども、文科省をはじめとする政府は態度を硬直化しているのが現実。それもそのはず、1県の要望をかなえてしまうと「おらも、おらも」と全国的に要望を実現しなければならないプレッシャーに晒されることが容易に推測できるからです。この点、メディカルスクールであれば、既存の枠組みとは別の観点からの議論として、国も新たな施策扱いにする可能性があります。
以上のように、医療の更なる活性化に向けてメディカルスクールは現実的な選択肢であり、そう遠くない将来、更に現実性を伴った議論がなされることが期待されます。そして、議論が深まってきたその将来に向けて本県がその先頭に立ち先駆的な立場を担えるよう、今から唱えておく必要があるのではないかと考えています。いうなれば、ここ新潟からメディカルスクール構想の花火をドカンと打ち上げるべき時ではなかろうかということ。知事の所見をお伺いします。

5、県の新たな姿に向けて
<新たな「すがた」創出>
本県の最上位の行政計画である「夢おこし政策プラン」の序章を見ると、「新潟県の新たな『すがた』をより明確にする必要性を高めている」とした上で、「将来に希望の持てる魅力ある新潟県を実現することを基本理念として、『住みたい新潟、行ってみたい新潟』を目指すための政策の方向を示す」とある。そして、最終段落では「新たな『すがた』創出の実現を目指す」と締め括っています。
そこでお尋ねしますが、この「新たなすがた」とは具体的にどのようなものなのか。そしてそれを彩る本県の個性とは一体どのようなものをお考えなのか。お伺いします。

<アグリのくに>
ひととき、「自分自身の望ましいイメージを目標として掲げ、その目標に向かって戦略的または計画的に様々なコミュニケーションを図っていく活動」、いわゆるコーポレートアイデンディディー(CI)を導入したイメージ戦略がもてはやされた時期がありました。今となってはだいぶ下火になりましたが、私は、本県は今こそ個性を彩ったコピーを高々と掲げ、それを目標にCI推進を図るべく県内外のみならず国内外に発信できうる体制を整えるべきではないかと考えています。
言うまでもなく、新潟県は「農業大県」「農業立県」と称されるほど農業の魅力がたっぷり詰まったところ。そして、いみじくも知事は「新潟県は国内有数の食料生産基地。加えて、美しい自然、豊かな食、伝統的に受け継がれているコミュニティでの人と人の絆などに恵まれています。」と仰っており、今議会の知事説明要旨では「農業や環境分野で新潟発の新たな戦略を進めることが必要」とも述べられた。まさしく「農業」を機軸とした県づくりの推進を表明したものと受け止めます。私も同じ考えでして、この「農業・アグリカルチャー」こそを本県の個性として前面に押し出すべきであり、新潟は環境にとことん配慮した「アグリのくに」を軸にCIを推し進めるべきではないかと考えています。
昨今の世界的な食糧・エネルギー事情や食の安全・安心に向けられたニーズ、地球温暖化を防止すべくの環境対策、そしてわが国における食料自給率向上の要請など、時代の流れはまさしくこの「アグリ」にあり、その拠点基地としてこれまでのメイドインジャパンとともにメイドインニイガタとして様々な関連商品・関連サービスを作り出し県内外、国内外に発信・提供する。そのためにも、この個性に沿った港湾の整備や空港の整備などを行っていくと共に、バイオ産業やバイオ工場、安心安全な農作物生産、エコエネルギーの研究開発、著名な大学の理工学部や農学部の誘致など、アグリの個性に準じた企業誘致・産業育成・産業クラスター化を図ることで未来に向けて本県は更に力強い基盤を築くことができるのではないでしょうか。
「アグリ」はなにもインフラ整備や産業に限ったものではありません。観光や教育では知事がよく仰る「農業体験」「田舎体験」「温かいおもてなし」といったサービスを「アグリ」に絡めて提供できますし、医療においても「アグリメディカル」としてこちらも様々な特徴を打ち出していけばいい。
本県にとって必要なのは、CIを推進し、「にいがた」と冠むらなくても「アグリといえばにいがた」となるように戦略的または計画的に様々なコミュニケーションを図っていくことであり、更に言えば、こうした個性や独自性を強く打ち出すことで国に対しても予算要求の説得力が増す効果も期待できると考えます。是非、知事にご一考、ご検討して頂きたく存じますが、知事の見解をお伺いします。

【おわりに】
冒頭申し上げたアメリカのオバマ氏は「グリーン・ニューディール政策」を唱えました。これは国連のパン・キムン事務総長が訴えていた標語であり、フランクリン・ルーズベルト大統領が実施した景気対策になぞらえ、クリーンエネルギーを中心として世界経済を再建しようとする試みだそうです。
金融危機や円高による景気の減退などから課題は山積しています。まさに本県の地力が試される今こそ、「グリーン・ニューディール」のような強烈な個性を伴う「新たな目標」を一日も早く創出し、知事の言うところの「新しいすがた」に向けて一丸となって行動するべき時であることを申し上げ、私の質問を終了致します。

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2008年07月01日

民主にいがたの梅谷守でございます。
質問に先立ちまして、6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震でお亡くなりになられた多くの方々に対し心からお悔やみを申し上げますとともに、今なお不便な生活を強いられている被災者の方々が一日も、一刻も早く元の生活に復帰できますことを心からお祈り申し上げます。
それでは質問に移らせて頂きます。

まずは、道州制についてお尋ねします。
6月12日に行われた自民党本部での意見聴取において知事は、「制度間競争ができる道州制をつくっていくことは基本的に賛成」と述べ、また翌日13日発行の知事メルマガでは、「道州制は分権型社会にふさわしい広域自治体の一つの姿として有力な選択肢であると考えている」とし、改めて道州制に前向きな姿勢を示しています。
知事は、「区割り論の前に、道州制とは何かという議論が必要」と指摘されますが、道州制推進本部が提示する「連邦制」に限りなく近い「道州制」を求めるとする骨格・姿の中で、区割り論の前に具体的にどのような点を議論すべきとお考えでしょうか。お伺いします。
先月末、自民党道州制推進本部が全国を9または11のブロックに分ける4種類の区割り案を公表しました。この案を基に、夏にもまとめる第3次中間報告に盛り込むとも言われています。そして、中間報告以降、更に具体案を絞り込む方針とのこと。このことから、政府与党主導で道州制議論が加速度的に行われつつあることは明白です。
知事は、「区割りについては、経済的社会的な結びつきや地理的、歴史的、文化的条件等様々な観点から決定されるべき」との要件を示していますが、一方で、道州制推進本部が提案する区割り案は、「人口等の均衡、社会経済的観点、歴史的観点、地域課題の共有などを考慮」や「自然、経済、社会、文化等における密接な関係を考慮」とするなど、知事の示す要件とそれほど開きがないようにも思える。この観点からお尋ねしますが、今回、推進本部が提示してきた、本県が「北関東」ないしは「東北」に所属するという区割り案について、知事はどのように評価しているのでしょうか。
今回提示された新たな区割り案では、地方制度調査会の答申にあった「北陸」パターンがなくなりました。また、報道によれば、推進本部専門小委員会の委員長が5月29日の会合で、「新潟は難しい。北陸3県からすると離れているとの意見で、関東も新潟とはこれまで一緒にやってきたことがない。一方、東北からは新潟と一緒でもいいという意見があった」と述べたとされますが、聞こえてくるのは他県からの意見ばかりで区割りに対する新潟県の主張や新潟県として進むべきと考える方向性がみえてこない。こと区割りについてはまるで本県がやっかいもの扱いにされているように感じてならず、このままでは望まぬ姿を強いられるのではという懸念が深まるばかりです。こうした懸念は知事もすでにお感じだと思いますが、新潟県としての立場や方針を発信していく機会を今後どのように求めていくのでしょうか。知事の考えをお伺いします。
昨年の6月議会で知事が表明した「行政のトップが軽々しく区割りについて言及することは問題」との意見はもっともですが、政府与党に対し地方の要求・要望を示すとともに、県民議論を喚起するため、そろそろ「道州制のそもそも論」にこだわる戦略だけでなく、本県の求める区割り案についても議論を尽くし、該当県との連携推進方法を模索するといった「道州制啓蒙活動」と「道州制区割り案の模索」を両にらみした戦略の構築が急がれると考えますが、知事の見解をお伺いします。
山梨県では先日、望ましい姿で道州制に移行できるよう情報共有化を求めるべく庁内に「道州制庁内検討会」を開き、今後、課長補佐級職員でワーキンググループを発足し県内課題などを検討することにしたと聞きます。このように他県が議論を加速させる一方で、本県では昨年11月をもって道州制議論に係る動きは鳴りを潜めているのが現状。本県として更に議論を深める取組みを行うべきと考えますが、いかがでしょうか。また、県民世論の喚起に向け、今後具体的にどのような行動を起こすつもりかお伺いします。
北東北(青森、岩手、秋田)の広域連携や、香川では四国州や中国四国州を想定した人材交流を推進するなど、全国各地で近隣県が一緒になって積極的に道州制に向けた取り組みが模索されています。現段階では区割りを明言できないとしても、関わるであろう近隣県との連携推進は積極的に行う必要があると考えますが、これまでの連携に係る取組み状況と今後の対応についてお伺いします。
ここまで伺っておきながらも敢えて確認させて頂きたいのですが、新潟県にとって望ましい区割り図というものを知事ご自身がまだお持ちになっていないということはありませんよね。もし仮にそうであれば、早急にお考えをまとめ議論を尽くして頂くとともに、隣県と連携し情報を発信していくための体制を整えて頂くことをお願い申し上げます。
また、道州制を検討していく過程において州都の扱いが争点ともなりましょうが、知事の考える州都の要件はどのようなものか。併せて、州都・上越の実現性についてどのようにお考えか、お尋ねします。

次に、拉致問題についてお尋ねします。
先の日朝実務者協議を経て、拉致問題を取り巻く環境は急変。「対話」と「圧力」のバランスの中、日朝間で「再調査」と「制裁緩和」のカードを切り合い、かつそこに追い討ちをかけるかの如く、米国がテロ支援国家指定解除の手続きに入りました。第一に「制裁緩和カードを早く切りすぎたため米国に拉致問題が進展したとの誤解を与えてしまったのではないかということ」、第二に「拉致問題の進展が不透明な中で、なぜ米国による指定解除を容認したのか」。主にこの2点から、私はこのたびの政府対応に対し大きな疑問を感じているのですが、今回の政府対応に対する知事の評価をお伺いします。
そもそも、今回のアメリカの対応は、任期間近のブッシュ政権が自らの手柄を打ち立てたいという背景に基づいていると言われています。確かに、ブッシュ氏の視線は6カ国協議の再開、そしてその先の「核不拡散」を見据えており、その意味では北朝鮮による「すべての核計画の申告」はブッシュ政権にとって大きな成果と言えるでしょう。しかし、これで果たして本当に北朝鮮が核を完全に放棄すると言えるのでしょうか。確かに一時的には緊張も和らぐかもしれませんが、一方で、これまで北朝鮮が核放棄をうそぶきながらも再び核開発を行ってきた経緯があることや、「すべての核計画の申告」が全てを申告しているのかどうか怪しいとも囁かれるような状況では、北朝鮮は食糧やエネルギー援助欲しさに一旦引いただけのように見えてなりません。こうした状況下で、なぜ福田首相はみすみす解除を容認してしまったのか。アメリカ外交に追随する行動を「対話」と言うのであれば、そんな「対話」には私は反対です。求められるのは、我が国独自の行動・戦略であり、そのためにも、ここは日本として制裁を貫いたまま、核に睨みをきかせつつも拉致問題に重心を置く。併せて、北の内部からの体制崩壊を誘発し核を根本から放棄させることが解決につながるひとつの道筋ではないかと私は考えますが、北朝鮮問題の解決に向けた道筋について知事はどのようなお考えをお持ちなのか、お伺いします。
テロ支援国家指定解除にひた走る情勢では、今後の6カ国協議が打ち出す方向性によっては、本県の求める状況に至らぬうちに日本が制裁緩和に走るという由々しき事態が生じる可能性も否定できません。この場合、県の唯一の権限とも言える「万景峰号の岸壁使用許可」について、県独自の判断で岸壁使用を不許可にすることも視野に入れてもいいのではないでしょうか。国に対し県民感情の理解を促し、拉致問題解決に向けた強固な姿勢を貫く手段として、新潟県港湾管理条例を改正し、万景峰号の岸壁使用を不許可とすることも一つの方策と考えますが、知事の所見をお伺いします。
中越沖地震の際に、柏崎市が安全性の確認ができないとして、消防法に基づき柏崎刈羽原発の油タンクに緊急使用停止命令をだした例もありましたが、このように自治体が独自の手段を用意しておくことは、いざという時、国に軌道修正を図らせる上で重要なカードにもなりえましょう。岸壁使用許可の知事権限について、更に研究し準備して頂くことをお願い申し上げます。

次に、農林水産業について幾つかお尋ねします。
まずは漁業経営安定対策について。
1バレル140ドルを超える状況が続くなど原油価格が高騰し、県民の生活に多大な影響を及ぼしていますが、それは漁業者にとっても例外ではなく、燃料代高騰の価格等への転嫁が難しい漁業は大変厳しい状況を強いられています。政府は昨年末に100億円程の燃油高騰緊急対策をはじめとする施策を打ち出していますが、漁業者からみれば規模・内容ともに不十分であり、次々と支援を訴えているのが現状です。漁業者が求めるは、毎日、漁に出られる環境を構築することが第一にもかかわらず、政府対策は、省エネ操業やグループ操業への支援、燃料タンク整備への支援など設備投資的なものであり、漁業者が求める即効的な対策とはなっておりません。
そこで、緊急対策として燃料代の補填や漁業経営安定のための取組みを早急に実施する必要があると考えますが、知事の考えをお伺いします。
次に、本県の大きな売りの一つである米について輸入の観点からお尋ねします。
国内の米余りの中で、米の需要拡大に期待できるのが輸出です。先日、対中国との検疫条件が合意され本格的に米を輸出することが可能になりました。価格面での課題もあると思いますが、新潟コシヒカリのブランド力向上に向けてなど、県としての今後の取組み方針についてお伺いします。
また、中国同様魅力的な市場であるロシアに向けた米輸出について、県の方針をお伺いします。
中央省庁の縦割り組織は政策にも反映され、農業は農業政策、工業は工業政策、商業は商業政策に分かれてきました。一方で都道府県が政策を立案する際は、全ての産業を横断的に捉え、活性化を促す視点が欠かせないはず。にもかかわらず結局、本県でも内部組織は農林部・産業部といったように、中央省庁の縦割りがそのまま持ち込まれた組織となっているのが実情です。各部は、細かく分かれたいわゆる「所管」の中で様々な政策・支援・事業などを提供している。これらを再パッケージ化して、横断的に高い付加価値を生み出すシナジー効果を生み出していくことが、本県の腕の見せ所ではないでしょうか。
こうした観点からお尋ねしますが、これからの時代、知事の得意分野とする商工分野と新潟県の基幹産業である農業分野が連携する取組みを広く県内に波及し、生産から販売まで、一次産業である農業・二次産業の工業・三次産業の商業が協力し合って、1×2×3の「6次産業」として、新たな付加価値を創造することが重要と考えますが、知事の所見をお伺いします。
商工分野と農業分野の連携推進には、部局横断の組織を新たに構築する必要があり、また、中山間地域の維持には、更に「まちづくり」といった「公」の観点も取り入れた部局横断のチームの編成も必要と考えますが、知事の見解をお伺いします。
次に、間伐対策についてお伺いします。
京都議定書の6%削減目標のうち、3.8%は森林吸収源対策として間伐などを行い森林整備を行っていく必要があります。このため、政府は「間伐等促進法」を制定し、国から直接市町村に交付する法定交付金の創設や、追加的に実施する間伐を地方債の起債の対象とすることなどを定めました。本県でも、森林の荒廃や森林労働者の減少、高齢化が問題になっていますが、中国などでの木材需要の増加により木材価格が上昇しつつあり、地球温暖化対策としての森林・林業の重要性も注目度が向上。まさに今が最後のチャンスだと考えます。
地球温暖化対策はもとより、荒廃しつつある森林を整備するため、間伐等促進法なども活用しながら、県として今後どのように間伐を進めていくのでしょうか。
また、木材価格も低迷しており、民有林では間伐を進める上での所有者負担が重いとの意見もよく聞かれますが、これを軽減するため、県独自の支援などを行う考えはないのでしょうか。
次に、食の安全・安心対策についてお伺いします。
民主党は4月17日、食の安全・安心関連3法案を国会に提出しました。この中で、加工食品の原料原産地表示を義務付け、すべての飲食料品に消費期限等の表示を義務付け、食品情報管理伝達システム【トレーサビリティ】の導入促進を提案しています。
加工食品についての原料原産地表示の義務付けについては、食品製造業者などからは実現可能性やコスト面から反対の声もある一方、食の安全・安心に対する国民の関心の高まりに合わせて導入を求める声も大きいのが現状です。これについてどのように考えるでしょうか。
中国産冷凍餃子中毒事件を受け、東京都は消費生活条例に基づき冷凍食品への原料原産地表示の義務付けを検討しているとのこと。このように、自治体レベルでも各種の対策を独自にとることは可能ですが、食の安全安心のために今後どのような取組みを行っていくのかお伺いします。

続きまして、港湾整備等についてお尋ねします。
新潟県にとって対岸の中国やロシアとの交易は非常に重要です。中国の経済成長率は約10%、そしてロシアは約7%。この7%を10年間続けるとGDPは約2倍。この隣国の経済発展を享受しない手はありません。しかしながら、その恩恵に浴そうとする動きを見せるのはなにも新潟県だけではなく、日本海側各都市がしのぎを削るのが現状。その中で地理的に他県に比べ遥かな優位性を誇る本県は、物流拠点化に向けた取組みを加速させなければならないことは言うまでもありません。そのためには、直江津港と新潟港の整備促進が喫緊の課題となります。
こうした観点からお尋ねしますが、直江津港と新潟港それぞれの平成13年から19年の間の輸出入の品目別構成を比較してみると、まず直江津港は、輸出品で増加の傾向を見せているのは「金属くず」で、減少傾向にあるのは「リサイクル品」。一方、輸入品では「化学薬品」が増加傾向にあり、「原木」が減少傾向を見せています。次に、新潟港は、輸出品として「中古車」と「古紙などのリサイクル品」が増加を見せるほかは特段大きな変動がありませんでした。もちろん、両港ともLNGや火力などのエネルギー供給基地としての将来性もあります。そこでお尋ねしますが、
こうした輸出入の状況をどのように評価するか。また、これを受け両港の整備は今後どのように進めるべきとお考えか。両港の県内役割分担・連携も含めて、知事の所見をお伺いします。
そもそも新潟県の「売り」は何なのか。ここをしっかりと狙いを定めることで今後の港湾の整備方針にも一本筋が通り新潟の個性も更に深まるというもの。昨今の食料・エネルギー事情からパラダイムが大きく転換する中で、新潟県の将来を見据えたとき、農業先進県たる本県は産業としての「売り」をどうすべきなのか。知事のお考えをお伺いします。
北東アジア交流圏の表玄関化を目指す本県において、直江津港の物流機能を高め、競争力の向上を図る必要があると考えますが、コンテナ機能の充実など、今後の直江津港の機能強化について知事の所見をお伺いします。
新潟港では、コンテナ貨物の輸入超過も大きな課題です。この点についてどのように取り組んでいくのか。知事のお考えをお聞かせ下さい。
港はその国の経済力を正直に表す顔だと言います。港湾に対してはしっかりとした戦略と軸足をもって整備とマネージメントに取り組む。知事の強力なリーダーシップをもって港湾と産業をつなぐ更なる整備振興が行われることをご期待申し上げます。

続いて、2014年問題についてお尋ねします。
2014年問題の中で、最も大きな課題の一つと言えるのが並行在来線。この問題に対し、本県はここにきて「新潟県並行在来線開業準備協議会」を年内に立ち上げることとするなど大きな動きを見せています。そこでお尋ねします。
これまで頑なにと言ってもいいほど、東北新幹線新青森開業となる2010年度を目指した経営計画案の公表にこだわってきた本県が、なぜここにきて動きを加速させたのか。新組織立ち上げを決定づけたきっかけについてお聞かせ下さい。
昨年10月末に立ち上げた「2014年対策戦略チーム」とカブる部分もあると思いますが、戦略チームと新組織の連携について、どのように進めていくつもりなのでしょうか。
「整備新幹線の取り扱いについて」、いわゆる「政府・与党申し合わせ」の見直しに向けた取組みが本格化する中、これまでの手ごたえと、新組織に基づく今後の対応策についてお尋ねします。
今年3月14日、私の選挙区である上越市内において知事は「2014光と影」と題した講演を行いました。貧乏議員の私も是非聞きたいと、財布の中の僅かなお金を握り締め駆けつけ拝聴させて頂きましたが、その話の中で、「JRに対し無償譲渡を求めるのは愚の骨頂ではないか。JRとは共存共栄を目指すべきだ」と発言をされました。
この発言は、JRにとって過度の要求につながる交渉は持ち掛けないという意味にもとれますが、無償譲渡以外の様々な要求をJRに求めていく考えは無いのか、知事の所見をお伺いします。
全国的にも、ローカル線の多くは経営困難で結局廃線に追い込まれているのが実情です。もし有償の場合、将来運営・採算性を考えると県はどこまで負担する覚悟があるのか。またそれは現実的だと考えるのか。お伺いします。
知事は27日の代表質問で「初期投資に対する起債と交付金の充当など国に対し要請する」と述べ国への負担要請を強調されていましたが、そもそも並行在来線に対する県負担の約束はどこにいったのでしょうか。「県が責任をもって存続を図る」としたことの実現に向けどう取り組んでいくのか、知事の見解をお伺いします。
現時点で、行政の資料においても上越市内に設置される北陸新幹線の新駅が「仮称・上越駅」と称される中、上越では駅名が大変大きな関心事となっています。駅名は地域の総称としてブランド戦略を大きく左右する非常に重要な問題だと考えています。そこで、駅名に関する議論の現状と今後の見込み、また、知事のお考えについてお伺いします。
北陸新幹線開業後を考えたとき、首都圏から来るお客様の視点に立てば、上越新幹線の名称と新駅名が混同したり上越市の位置に戸惑う可能性も大いに考えられます。この点、以前知事は上越市長と議論を交わしたと伺っていますが、開業まで6年を切った今、改めて知事の上越新幹線の名称変更に対する考えをお聞かせ願います。

次に、県立看護大における助産学開講ついてお尋ねします。
県立看護大学では、開校4年目となる平成17年に助産学講座を開講しました。ここで単位を取得すれば助産師の国家試験の受験資格を得ることができるという、助産師を目指す学生からしてみれば大変意義のある講座と言えるでしょうし、産婦人科医不足が叫ばれる昨今、新潟県内で働く助産師を養成する機関として大きな社会的責務を担っていると言えます。
助産学講座は当初、関係教員6名体制で臨んでおりましたが、蓋を開けてみれば、教員数が変動するとともに、平成17年度に1人が履修して以降受講者が出ず、今年度を含めて3年間にわたり助産学が開講できないという事態に陥っています。他大学の助産学講座の開講状況を見てみると、助産関係の教員数は概ね6名であり受講学生数は6名から多い所で18名となっている。
そう考えると、今の県立看護大の状況は異常事態にあると言えましょうが、その理由を県はどのように受け止めているのでしょうか。
大学は、4月10日に助産学の受講者を再募集し記者発表しました。その際、設置者である知事から開講すべき旨の強い要請をされたと側聞しています。知事も4月16日の記者会見で「賢明な判断を教授会に期待したい」と述べており、大学設置者として強く要請されたものと推察しますが、結果的に開講されず、学生の希望が叶えられなかったことは誠に残念なことと思います。
そこでお尋ねしますが、今年度開講できなかったことについてどのようにお考えなのか。また、「大学の自治」に対し、設置者はどう対応していくべきなのか、併せて知事の考えをお伺いします。
これまで大学側は助産学開講の条件を「すべての科目で80点以上であること」と主張されてきたと伺っておりますが、この基準を緩和することを検討しているとの記者発表が6月24日ありました。その具体的な内容についてお尋ねします。
受講を認められる学生がなかなか生まれない背景には、面接の際、受講には過分な負担がのしかかる恐れがあると、希望する学生に対し伝えられていることも一つと伺っています。確かにそれもひとつのやり方なのでしょう。しかし、大学関係者の方々には誠に差し出がましい意見で恐縮ですが、社会的な意義を考えるに、私は学ぶ意欲に水をさすようなやり方ではなく、意欲の芽が大きく花開くような、学生の学ぶ権利や意欲を重視した対応をとるべきだと思います。学内事情に振り回されること無く、来年度以降は助産学開講に向けしっかりとした体制を構築して頂くとともに、学生の学ぶ権利や意欲が最大限尊重される環境を整えて頂きたい。そのために設置者としての知事の指導力発揮をお願い申し上げます。

最後に知事の政策についてお尋ねします。
知事は10月の知事選に臨むにあたり、今掲げている「夢おこしプラン」をそのまま有権者に提示するつもりなのでしょうか。知事メルマガを拝見すると、なかには方針や考え方が変わったところもあるように感じます。マニュフェストに飾る数値目標も大事ですが、今有権者に示すべきは、県民に勇気や目標を与えるべく、任期中に培った知事の描く新潟将来ビジョンを更にイメージしやすく具体的化し、かつ県民にとって共有しやすい形で示すべきではないかと考えますが、知事の所見をお伺いします。

話しは少し反れますが、実は今議会の開会日、私にとって嬉しかったことがあります。それは、これまで議会ごと冒頭に行われる「知事説明要旨」では、震災にかかる農業復旧は除き、予算を審議する2月定例会以外ではほとんど触れられることのなかった「農業」について、この6月議会の冒頭「政策を進めて参りたい」と強い意欲を見せてくれたからです。昨今の世界情勢において農業先進県である新潟が今後更に羽ばたくには「農業」が不可欠でしょう。農業県としての新潟の個性や魅力を様々な側面から深化させ、そこに付加価値を付けて「メイドイン新潟」として海外で稼ぎ県内で使う。そして「農」の個性に基づき、空港・港湾インフラをはじめとする交通インフラを整備していく、など。こんな新潟の姿をイメージしています。是非、知事にもこのイメージを共有して頂くことを、誠に押し付けがましくもお願いをさせて頂き、私の質問を終了致します。

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