2011年07月04日

 3.11に東日本を襲った広域複合災害は、島国の日本が常に自然災害の脅威にさらされていることを痛感させたとともに、「安全神話」などというものがそもそも存在しないことを証明しました。しかし同時に、災害に対する周到な備えと国民の強さ・底力も浮き彫りにしたことは間違いありません。本県の対応も素晴らしかった。先日会派で宮城と福島の被災地・避難所に入りましたが、現地では「新潟」と言うだけで「真っ先に駆けつけ24時間体制で親身になって支援してくれた。本当に有難かった!」と多くの被災者から感謝の言葉を頂きました。翌日には長野県北部地震が本県を襲ったため極めてタフな対応が求められたはずですが、知事を始めとする幹部の皆さま、ならびに職員の皆さまの迅速かつ懸命な支援活動に心から敬意を表しますとともに、こうした対応は高い意識のもとでの日頃の地道な活動あってのもの。日夜のご努力に心から感謝申し上げます。
 被災地の復旧・復興に繋げるには、まずなによりも原発事故の収束を図らなければならず、未だ予断を許さぬ原発事故対応は、国内外に不安と恐怖を招き、本県でも特に世界最大級の柏崎刈羽原発を擁するがゆえ、県民の不安は募ります。
 折しも、国内のみならず世界的な規模で経済・雇用情勢は先行き不透明感が漂い、社会的・経済的不安定さは犯罪をも助長しかねず、市民の心に「不安」をもたらす要素が拡がりつつあるというのが私の認識です。こうした中で、県民・市民の「不安」を解消するに私たちは何をすべきか。政治と行政はそこにどんなお手伝いをすべきなのか。
 今回の質問は、こうした観点から順次質問と提言を行いますので、できる限り県民の不安解消に繋がる「前向き」なご答弁を賜りますようお願い致します。

1、震災関連
<今後の見通し>
 まずお尋ねしたいのが今後の見通しについて。
 今回の地震、津波、そして原子力事故は安全対策の抜本的な見直しを余儀なくし、復旧・復興需要により一時的には経済は盛り上がるかもしれませんが、後々の全国的な経済悪化を招くことが予想されます。すでに物流の混乱や自粛ムードによる観光や飲食業への打撃は大きく報道されましたし、さらには電力不足による経済全体へのダメージも必至です。頼みの綱の海外経済ですが、アメリカや中国では減速懸念も示され、ここに知事がご指摘の円高デフレという打撃が加わる・・・
 東日本大震災の影響もある中で、県内の経済、雇用情勢においてはまさに予断を許しませんが、知事は今後の見通しをどのように考えているのか、お伺いします。

<リスク分散の流れの中で>
 誠に言いにくい話ではありますが、東北地方に立地していた港湾や企業群が軒並み震災でダメージを受けた今、リスク分散の観点から他県への立地を勧めるなど大きな変化のうねりが生じています。こうした中、東日本大震災を契機として存在価値が高まりつつある「日本海側ルート」の最大物流拠点として本県が存在感を確立するために、今回の震災に伴う日本海側の物流の動向から見えてきた新潟東港、直江津港、姫川港の課題ならびに今後の対応についてお伺いします。
 併せて、震災前後の各港湾、空港の人流・物流の状況についてお尋ねします。

【風評被害の払拭】
 県内経済・雇用の落ち込みから脱却するためには、原発事故に伴う風評被害の払拭が課題の大きなひとつです。環日本海を見据える本県としては、特に、国内はもとより、対岸諸国の不信・不安を一刻も早く解消しなければなりません。原発事故収束への道筋が視界不良な中ですし、相手のあることなので対応することそのものがはばかられるかもしれませんが、厳しい現状を一刻も早く打開すべく、新潟の農産物や工業製品の輸出、国内外からの観光客誘致において知事は今後どのように取り組むつもりか、所見をお伺いします。

<長野県北部地震>
【震災からの復旧・復興】
 次に、長野県北部地震についてお尋ねしますが、その前に、知事におかれましては誠にご多忙の中、先月8日、上越市大島区菖蒲地区に視察にいらして下さいましたことに心から感謝申し上げます。被災者の中には、それまで知事から現場に入ってもらえていなかったことに加え、東日本との相対性で「うちらのところはまだまし」と甚大な被害にもかかわらず訴えを控えていた方々もいらっしゃいましたので、今回の訪問を住民の方々は本当に喜んでおりました。
 今議会初日に知事は「被害の大きい農地、公共土木施設は冬を迎える前までに復旧作業が完了するよう引き続き全力をあげて取り組む」と力強く所信を述べておられましたが、住民の心に安心をお届けして頂くべく、県内被害からの復旧に向けて、改めて知事の決意をお伺いします。
 今回の地震は主に中山間地域に爪痕を残しました。私の知る限り、被災後は自治会長が住民の間を回って地域の絆を繋ぎとめようと不断の努力を惜しまないでいますし、若い衆は若い衆で貴重な休みや仕事の合間を縫って地域の手伝いやイベントに精を出してくれていますが、こうした地域の復興については、ただ単に「元の暮らしに戻す」という観点だけではなく、「持続可能な地域づくりに繋がる」復興を意識しなければなりません。
 コミュニティの崩壊がそもそも懸念される地域ですから、その復興の道筋には困難が予想されます。被災地の地域コミュニティを再生するためには、多面的機能を維持する観点からも中山間地域の農業・農村の更なる活性化が必要であると考えますが、知事の所見をお伺いします。

【上沼道の整備促進】
 幹線道路が限られる今回の被災地からは、避難道路の整備を求める声も聞こえてきます。道路が寸断されれば、住民避難に支障をきたすだけでなく、事故対策で関係者が現場に向かうアクセス道路も失われてしまいますし、冬期間であればなおさらです。
 そこで、周辺地域の住民がこれまで強く求めてきた上越魚沼地域振興快速道路を早急に整備すべきと考えますが知事のご認識を伺います。

<中越大震災&中越沖地震>
 中越大震災と中越沖地震も引き続き強力に復興を進めなければなりません。東日本大震災や長野県北部地震への対応に迫られる一方で、中越大震災及び中越沖地震からの復興に向けて、引き続ききめ細かな対応が求められます。マンパワーが不足しがちな中、県として今後どのような支援をもって更なる復興に繋げてゆくのか。知事の決意と今後の方針について伺います。

<東日本大震災>
次に、東日本大震災関連についてお尋ねします。
【知事の感じたこと】
 知事は東日本大震災の被災地に何度か足を運んでいらっしゃる、と伺っております。まずは現場から何を感じ、課題をどのように受け止めたのかお尋ねします。その上で、東日本大震災の被災地に対する県の今後の支援方針について併せてお伺いします。

【避難民支援】
 本県では7月1日現在7778人の県外避難者を受け入れていますが、4か月近くがたち求められる支援もハードからソフトに転換していると推察します。一方的な押し付けにならないよう、変化するニーズや被災者の心情に目を配りながら長期的な支援を通じて避難生活の充実を図るとともに、できるだけ早く普通の暮らしに戻れるようバックアップしなければなりませんが、県は東日本大震災に伴う県外避難者のニーズの変化をどう認識・予測し、生活面や雇用面において、どのような長期的な支援策を考えているのか伺います。
 併せて、県内での避難所生活における「こころのケア」や身体面における健康支援の内容及び支援実績についてお尋ねします。

【被災なき犠牲者】
 今回、直接的な被災はなかったものの、様々な要因から県内でも倒産を余儀なくされたり失業者が出ていると伺っていますが、この点を知事はどう受け止めているのか所見を伺うとともに、県内の状況と産業・雇用における今後の対策についてお尋ねします。

【義援金】
 今回の震災では、多くのメディア等から義援金配分の遅れが指摘されています。この点、本県は被害の度合いなどから相対的に早い対応がなされていると伺っておりますが、このたびの義援金額と被災者の手元に渡った金額および全国と比べた支給率についてお尋ねします。

【災害ボランティア基金】
 ところで、県は「新潟県災害ボランティア基金」を平成18年4月1日から設置しています。主要15団体で構成し県社協が事務局を務める「災害ボランティア活動連絡会」の協力のもと平常時から災害時に備えたボランティア活動を促進していますが、様々な団体からの各種要請に対しもっと柔軟な対応をとるべきではないかとの指摘があります。
 例えばボランティアバス。連絡会の調整で東日本大震災後計4回出しましたが、それ以後も民間から多くのボランティアが被災地に向かい復旧に励んでいるにもかかわらず、財源の関係から、彼らの要請には応えていません。かつての支援のお返しと言うのであれば、この点にももっと力を注いでもいいでしょうし、そこで培ったノウハウや新たな組織力は、将来起こりうる災害に向けて非常に重要な備えになると考えます。
 たとえ県外に向けてなれど、災害時のボランティア活動支援をより柔軟かつ強力に行えるようにすべく県災害ボランティア基金規模の拡充を図るべきと考えますが、知事の所見を伺います。併せて、基金の現状についてもお尋ねします。
 また、災害時ボランティアの所管部局は現在、県民生活・環境部ですが、災害対応の更なる一元化と体制の拡充に向け、防災局の所管にすべきと考えますが、知事の所見をお伺いします。

【防災対策】
次に防災対策についてお尋ねします。
(「想定」地震・津波)
 県は、最も被害が大きいと想定される地震を「津波『想定』被害」として特定するなど、来年2月頃に津波の「想定地震」を決定する予定ですが、対策の基本となる考え方について中央防災会議の専門調査会が政府と自治体に津波想定の抜本的見直しを求める提言をまとめたことは、会の一員である知事がここの誰よりもよくご存じでしょう。従来の想定の甘さを認めた上で、より大きな災害に備える方針への転換を打ち出し、過去の津波を徹底的に調査する必要性を強調しているし、複数の地震の連動性への懸念にも言及しています。
 そこでお尋ねしますが、この専門調査会の提言をどのように受け止め、県内の地震・津波対策に反映させるのか、知事の所見をお伺いします。

(広域複合災害)
 現時点で本県は、東日本大震災のような「広域連動性の海溝型地震」から生じる事態を想定していませんが、提言を受け、たとえ日本海側といえども最悪のパターンとして「地震の連動」による評価も行い、そこから生じる震度や津波の高さ規模等も予想する必要があると考えますが、いかがでしょうか。また、原発事故も含む広域複合災害も、予想される被害のケースの一つと想定すべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 広域複合災害は決して起きてはなりませんが、仮に起きた場合、被害を少なくするためには、県域を越える広域的な被害をあらかじめ予想し災害に対する予防対策や災害応急対策等の円滑な実施のために都道府県間の連携や調整を図る「都道府県相互間地域防災計画」を策定すべきと考えますが、知事の所見をお伺いします。

(リスク議論)
 本県にとって最悪のシミュレーションに応じた対策であればあるほど、その全てに手をつけることは厳しい財政事情の中で極めて現実味に欠けます。
 これまでの我が国の防災や危機管理の判断は往々にして専門家に委ねられがちでしたが、科学が明らかにできるのは危機が発生する確率までであり、「どれくらいの災害・事故に耐えられる施設にするのか」や「犠牲が出た場合はどうするのか」など、どこまでリスクを受け入れるかについて住民を交えて平時から議論しておくこと、つまり「リスク議論」に基づきハード面とソフト面を巧みに交えた防災体制を敷くことが重要と考えます。
 国は「復興構想会議」において、大災害の発生を前提に被害の最小化を図る理念「減災」の発想を促しました。本県としても「減災」の発想をもって、どこまでリスクを受け入れるか県民の理解と納得を得ながら、ハードとソフトを組み合わせて防災体制を整えることが、県民の不安解消に繋がるものと考えますが、知事の所見をお伺いします。
 その中で、「地域防災計画」の見直しにあたっては、住民参加の機会を拡大することが非常に大切なことだと考えますが、知事の所見を伺います。
 また、県は海岸保全施設や河川管理施設の整備を進めてきていますが、財源が限られ維持管理費にも目を向けなければならない中、優先度や効率化策など、津波対策のハード整備として今後どのような方針・工夫をもって行うのか、堤防の規模方針も含め、併せてお尋ねします。

(自主防の実効性)
 地域の防災体制の一翼を担う自主防災組織について、県内では組織率向上の実績をあげていますが、大事なことは、いざという時に実効力をどれだけ発揮できるかにあることは言うまでもありません。私は2年前の委員会質疑で「県の自主防災組織の組織数と防災訓練回数とのギャップ」を指摘するとともに、その是正にあたって県の積極的な調整を要望しましたが、これが現在どの程度改善されているか。改めて現状を伺うとともに、組織数ならびに、組織ごとの年間防災訓練回数および訓練内容についてお尋ねします。

(原発対策)
 次に、原発対策についてお尋ねします。災害対策は多く質問されると思いますので、私からは1点、テロ対策について伺います。
 原発のテロ対策は、2001年9月のアメリカ同時多発テロ以来、特別の警察部隊や海上保安庁の巡視船艇による警備が実施されるなど強化がなされていますし、2005年12月に原子炉等規制法を改正し、事業者に一定の脅威に備えることを義務付けるなど、我が国の防護水準を国際的まで引き上げたのが現状です。こうした中、私は1期目の平成19年6月議会と平成20年9月議会の委員会質疑でこの原発テロについて質問しました。その時の答えは、「事業者の東電が警察と海上保安庁と連携のもと24時間警戒態勢でしっかりした体制を執っている」、「柏崎市と刈羽村でどのような避難をした方がいいかを検討したマニュアルが作られている」でした。
 世界に目を向ければ、5月に国際テロ組織アルカイダ前指導者のオサマ・ビンラディン容疑者が死亡したことで怨恨の連鎖が深まろうとしているし、韓国と北朝鮮の緊張の高まり等々を考えれば、これからはテロ対策においても不測の事態を想定して行動しなければならず、特に世界最大規模の柏崎刈羽原発を擁する本県はこの点をより強く意識しなければなりませんし、原発事故のもたらす恐怖と混乱の甚大さを改めて世界的に知らしめてしまった以上、これからは更なる警戒態勢を検討する必要があると考えます。実際、「アルカイダ等のテロ集団はともに原子炉の破壊工作を繰り返し検討している」と指摘する核問題専門家もいます。
 テロ対策は一義的には国の責任であるし、警備上の問題であることから公表できることに制限があることは重々存じ上げています。住民不安を過度にあおることは許されませんが、柏崎刈羽原発については、施設警備体制の強化はもちろんのこと、避難マニュアル・ハザードマップに災害対策だけでなくテロ対策の視点も含めるなど、県として危機管理体制の見直し・強化に向けた議論を始めるべきと考えますが、知事の見解をお伺いします。
 本県でも、地域防災計画に基づき、万が一の場合に備え安定ヨウ素剤を整備することとしていますが、整備の考え方について伺います。また、安定ヨウ素剤の備蓄量と、住民に十分いきわたる量となっているのか、現状をお尋ねします。併せて、緊急時の安定ヨウ素剤の搬送の仕方についてお尋ねします。
 県では、現在、地域防災計画の見直しを議論しておりますが、安定ヨウ素剤の整備については、搬送のあり方や十分な説明などをもって県民に安心感を持って頂けるような議論を進めて頂きたいと思います。

2、北陸新幹線諸課題
次に、通告2の北陸新幹線諸課題について質問いたします。

<国との協議>
 3月15日に予定されていた津川国土交通大臣政務官との協議が震災の影響でやむなく中止となりました。その後、改めて協議の場を設けるのかと思いきや知事は従前からの主張「国にボールがある」として県から改めて呼び掛けるつもりはないと言いますが、それはなぜなのか。何事もメリット・デメリットがありましょうが、政務官との協議においてそれは震災前後で変わりうるものでもないと思います。この点、違和感を覚えずにはいられませんし、国からの本県への不信感が益々高まるのではと懸念しておりますので、改めて、津川国土交通大臣政務官との北陸新幹線に関する協議をなぜ行わないのか、行うとしたらどのタイミングなのか、県益を見据えたメリット・デメリットの点も踏まえた知事からのしっかりとした説明を求めます。

<財投資金活用>
 さて、先日の東京で行われた「北陸新幹線建設促進大会」に知事ご本人が出席されたこと私はとても良いことだと思いますし、今後も本人出席を心掛けながら、他県の知事と意思疎通を図って頂きたいと思いますが、一方でこの大会の中では「認可申請されている敦賀への延伸計画についても速やかな認可と着工を求める決議」がまとまりました。現在のスキームでは貸付料は建設財源にあてられることになっているため、知事の求める貸付料の返還・還元と相反しかねない決議の合意に加わったことは今後の交渉に影響を及ぼしかねませんが、この点、知事はどのようにお考えなのか、見解をお伺いします。
 知事が主張する財投資金や郵政資金の活用が実現されればこうしたジレンマに遭遇することもなくなるのでしょうが、財投資金などの活用に対する他県の反応と合意形成の進捗状況について併せて伺います。

<JRとの協議を>
 従前から知事は「上場会社であるJRの不利益になるような要求はすべきでない」として全列車停車の要請をJRに働きかけず交渉先を国に絞っていますが、その国が「停車駅は営業主体のJRと県が話し合うべきだ」と言っている以上、やはりJRとも交渉を行うべきと私は考えるわけでして、うがった見方かもしれませんが、これを行わない知事は「本当に全列車停車を求めているのか、それともこれはブラフで狙いは別のところに置いているのではないか」などといぶかってしまいます。
 「鉄道事業法」を読む限り、運行計画の決定権限は営業主体であるJRが有していることは間違いなく、従ってJRを避けての交渉はありえないはずなのですが、その上でなぜJRでなく国に対する要請にこだわるのか。法的に決定権限のない国との交渉をこれ以上続けても水掛け論に終始するだけで「全列車停車」の実現は成り立ちづらいと考えますので、ここでJRとの交渉を始めるべきと考えますが、法的根拠に関する見解を伺うとともに、JRとの交渉に向けた知事の所見を伺います。

<並行在来線>
【決意】
 県並行在来線株式会社が立ちあげられ、各地で市民との対話集会を開催するなど、丁寧な対応をして頂いておりますが、市民からご意見頂いた現在、並行在来線の課題を改めてどのように認識されたのか見解を伺うとともに、並行在来線の存続と安定経営に向けた知事の決意をお伺いします。

【防災対策】
 先日の会派視察において、東松島駅と松島町の境目付近にある仙石線「東名駅」の線路が復旧の関係で撤去されていました。それによって住民の生活が大変困っていると聞いて、生活密着路線の貴重さを改めて肌身に感じましたし、その土地の暮らしを支える公共交通を再生し大切に守ることは私たちの使命だとも感じたところです。その一方で、3セクには東日本大震災のような大規模被害が出た場合に復旧能力がなく、今後の防災対策をどのようにすべきという懸念が頭をもたげます。
 並行在来線の防災対策を今後どのように講じるべきとお考えなのか。また、いざ大規模被害に見舞われた時、自治体対応だけではままならないため国が責任を持つ仕組みづくりを検討しなければならないと考えますが、知事の所見をお伺いします。

【赤字が続いた場合】
 仮に並行在来線運営で赤字が続いた場合、廃線することになるのか否か。「赤字が出ないような運営を心掛けて参ります」といった答弁ではなく、現実的にそうしたリスクがあるのかどうかをしっかりと県民の前に示して頂きながら、そうならないために市民は何をすべきなのかを真剣に議論することが、目指す4セク運営に繋がると考えますので、明確なご答弁をお願いします。

【ほくほく線】
 北越急行株式会社についても1点お尋ねします。
 開業に時間がかかると見込まれた北陸新幹線の代替の高速鉄道として平成9年に開業した北越急行ですが、北陸新幹線の開業に伴い「特急はくたか」の廃止が懸念されます。今後は、普通列車を中心とした利用促進策が課題と言われていますが、北越急行株式会社において現在、どのようなアイデアが出されているのか。そしてそれは路線の存続につながりうるものなのか。見解を伺います。

【総合交通体系】
 北陸新幹線関連の最後に、大きな枠組みの質問をひとつ。
 これまで、新潟空港のネットワーク戦略を中心に議論されている総合交通問題懇談会ですが、総合交通は決して空港だけで議論される性質のものではなく、県全体、更には日本海側全体のあらゆる交通モードを総合して検討することが望ましいと考えます。
 新幹線や並行在来線の役割を、飛行機やバス、タクシーまで含めた総合交通体系の中で位置付け、待ち時間の短縮や相互乗り入れの改善、冬期間対策など、連携した議論を行う必要があると考えますが、知事の見解をお伺いします。

次に、通告3「今後の県政の展開方針について」伺います。
<満足度から納得度へ>
 冒頭お伝えした通り、今回の質問の柱は「不安をいかに解消するか」でして、できるだけそこに繋げるべく各論を質問して参りましたが、総論として私が申し上げたいのは、これからはただ単に「政治や行政がこれだけやっていますが満足ですか?」と伺うだけではなく、できるだけ情報を公開し、起こりうる事態を積極的に説明することがむしろ市民からの理解と納得を得られるのではという問題意識のもと、県は今後「満足度」ではなく「納得度」に着目すべきではないかということです。そこではもしかしたら市民に我慢を強いる部分が出てくるかもしれません。ですがそこも含めて説得と対話を重ね、「最後はこれでいく」と納得して頂くことが不安解消に向けて非常に重要だと考えます。
 長野県では県政運営にあたり「満足度」と「重要度」に加えて件の取り組み事業や認知度や「納得度」を聞いたことがあります。埼玉県草加市でも「市民の納得度100%」を市政運営に掲げているなど、全国的にもチラホラ見受けられます。そこで、「夢おこし政策プラン」の今後の更なる推進のために、「納得度調査」の実施も検討してはどうかと考えますが、知事のご所見をお伺いします。

<4年前と比べて>
 最後の質問です。
 4年前の6月議会の冒頭、私はこんなことを聞きました。「新潟県において現在最も不足していることは何か」「県政で最優先と考えていることは何か」「この任期中に必ず成し遂げたいことは何か」。
 大震災という未曽有の危機に日本がさらされる中で4年後の今がこうして到来していますが、これらの点について、知事のお考えに何らかの変化はあるのか。今後の県政の展開方針に向けた知事の決意をお伺いします。

 広域複合災害という予想外の事態は、新しいうねりを招来します。それは新潟県にとって厳しい側面もありましょうが、同時に、新たなチャンスの到来を意味する。再生可能エネルギーが今後爆発的に発展することは容易に予想されますし、他の都道府県もこぞってこの市場目がけて手を打ってくることは間違いありません。その中で本県が輝きを強めるには、再生エネルギーを軸としながらも新潟ならではの「オンリーワン」の個性を更に磨きをかけるとともに、その個性に準じた企業誘致やインフラ整備等を行うべきですし、更には県内外、国内外に響き渡るような発信体制を整えブランディング化政策をうっていくことが非常に重要だと私は考えます。知事の目指す新潟像がこの方向に向かっていると期待し、新潟の更なる飛躍から、東日本の元気につながることを祈念して、質問を終了致します。(了)

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2010年12月03日

6日に行われる一般質問の原稿が完成しましたので、以下お知らせします。
少々長めなので、お時間の許す方は目を通してみて下さい。
そして、これに対する「知事の答えをどうしても知りたい!」という方は是非、6日県議会に傍聴にいらしてくださいね。
私の出番は予定では14時頃から。ですので、ちょっと前の13時30分頃に来て頂ければ間違いないでしょうし、もし昼前にいらしゃるのであれば一緒にお昼を食べませんか!執務室もご案内いたしますから!!
ご連絡お待ちしております。

【12月議会 一般質問原稿】
1、朝鮮半島危機について
<原因と影響>
北朝鮮によるウラン濃縮着手と韓国・延坪島への砲撃を受け、軍事的な緊張が高まりを見せるとともに外交の動きが活発化しています。そこでまずお尋ねしますが、朝鮮半島における軍事的な緊張化の原因を知事はどのように分析しているのか伺います。また、本県への今後の影響についてどのようにお考えなのか、併せてお尋ねします。

<有事への対応>
かつて在日本朝鮮人総連合会などが「地上の楽園」を謳った帰還事業で、新潟から北に約9.3万人が送りだされた経緯や、過去、万景峰号が往来したことを考えると、北は本県を「日本の玄関口」として見ていると推察されます。この認識のもとに立てば、いざ有事の際、北は特に新潟に焦点を当て様々な動きを見せてくることが想定され、その意味で、政府対応だけではない本県独自の対応力が問われるものと考えます。
船による襲来・侵入、佐渡を含めた警戒態勢の現状の在り方、難民の流入、インチョン航路の危険性と今後の動きによる観光・経済への影響、ソウルが攻撃を受けた場合の韓国からの避難民の可能性など、対北だけではなく対韓国についても、陸海空をにらんだ対応を図らなければならず、こうした様々なリスクに対し、本県として今後何を国に求めていくのか知事に伺うとともに、武力攻撃事態対処法に基づく対応など、災害とは異なる県の危機管理に対する知事の決意をお伺いします。
また、県民に対して過度に不安を煽ることは避けなければなりませんが、一方で、万が一の迅速対応のためには県民にリスクに関する一定の理解を求めなければならないというジレンマがあると認識していますが、知事はどう臨むつもりなのでしょうか。

<拉致問題>
さて、朝鮮半島情勢の緊張化が及ぼす拉致問題解決への影響について知事は11月25日の記者会見で「拉致問題に影響が出るということを懸念」と表明し、「圧力と対話、両方必要だと思っています」と仰いました。知事は、具体的にどのような影響が出ると予測しているのか。また、解決に向けた圧力と対話を駆使しての議論とはどのようなイメージなのか、知事のお考えをお伺いします。
また、29日に開かれた拉致問題対策本部において政府は、被害者の早期帰国の実現に向け北朝鮮に再調査を求める方針を示しましたが、この政府方針は知事が「知事の会」として10月28日に要望した「現在の膠着状態を一刻も早く打開する具体的な行動」に適うものなのか伺います。また、適わないとすれば「知事の会」を含め今後、国に何を求め訴えていくおつもりなのか、お伺いします。

<インテリジェンス機能の強化>
北の暴走に対しては、外交が絡む分、県独自の対策にも限界がありましょうが、それでも先ほど申し上げた本県の特殊事情を考えれば、今からできうる限りの体制整備を行っていかなければならない。そこで提案したいのが、情報収集・分析体制の強化、いわゆる新潟のインテリジェンス機能の向上です。
本県における主な情報収集・分析機関と言えば、警察、危機対策課、国際課、東京事務所であり、それらを統括して知事政策局がありますが、彼らが情報をとってくる先は、警察は専ら警察であり、そのほかは自衛隊、海上保安庁、外務省からと伺っています。果たしてこれだけで本県としての迅速対応が望めるのでしょうか。正しい情報を出来る限り素早く得るにはそれだけの人脈・パイプを築かなければなりませんし、収集した情報をしっかりと分析できなければなりません。つまり、県職員のインテリジェンス能力の向上を図っていかなければならないのです。
今後、情報を一元管理する内閣調査室と接点を持つようにするとともに、その他関係各機関からのパイプづくりを一層意識する。その上で、関係機関と本県との人材の相互派遣を要請しながら、県職員の情報収集能力・分析能力の向上に繋げてみてはいかがでしょう。
また、中国やロシアとの交流事業を進める中でも重要なツールとなりえます。折角国際課の中に「中国室」「ロシア室」「韓国室」を設けたのですしERINAもあるのですから、各国の日常動向はもとより様々な情報を、多面的な角度から各国の歴史・情勢を絡めて、国益のみならず「県益」を含めて分析することで、本県にとって何が最も必要なのかを常に考え実行できる体制を敷く必要があると考えております。
朝鮮半島情勢の緊張化など有事への対応や、北東アジア交流事業の深化を図るためには、県職員の情報収集・分析能力の向上といったインテリジェンス機能が不可欠であると考えますが、知事の所見を伺います。

2、知事の政治姿勢
<人口減少対策>
知事は4年前、よくこう仰っていました。わが県が高校を卒業するまでに給付する公費は一人当たりおよそ1400万円であり、それだけかけた子供たち約7000人が大学進学や就職などのため県外に転出して戻らない。つまり毎年1000億円程度の人と財が県外に流出していることを指摘し「県が投入した教育費が都会に貢がれている」と強調されておりました。
あれから4年。県は、若年者の県外流出を打破するべく県内大学進学や県内就職できる環境整備を進めてきましたが、これまで打ち出してきた政策の効果について、知事はどのような手応えを感じているのか、所見をお伺いいたします。
「夢おこし政策プラン」の最大の目的は、社会減・自然減合わせた人口減少に歯止めをかけることであり、将来に希望の持てる魅力ある新潟県を実現することとしています。この目的をより早く実現するためには、関係者全てが大なり小なりここに意識を据えることが肝要であり、県では、少子化対策検討チームを立ち上げ部局横断的な検討を進められていると聞いております。政策プランの事業の中には、それが細かくなればなるほど、その遂行が目的化してしまい、政策プラン本来の目的を見失いかねないのではないかと懸念されます。ここに部局の縦割りが加われば、人口減少の歯止めに向ける力が分散化しかねないと考えますがが、知事の所見を伺います。

<中山間地域対策>
人口減少対策に特に焦点を当てなければならないのが「中山間地域対策」です。これまでともすると「農業・農村の『再生』」として捉えられてきた問題を、「農業・農家人口の『定住確保』」と明確に位置づけ、地域人口の適切な質的量的確保をその目標に据え行動しなければなりません。
私の選挙区である上越市はもちろんのこと、中山間地域の農業集落の多くが急速な衰退過程をたどり消滅の危機にさらされていて、都市地域との地域間格差が急速に拡大進行。もはや待ったなしの状況にあります。
周知の通り、中山間地域のこうした衰退傾向は、食料や林産材などの国内安定供給力の低下を招くとともに、水源、防災、自然生態、農村景観の混乱と崩壊や、農村の伝統社会と伝統文化の崩壊といった、いわゆる多面的機能の消失につながる。そして当然、次世代社会に対する人材涵養機能も失う。つまり、中山間地域の農業・農村の劣化は、国土の劣化であり国力の低下を意味します。
将来に目を転ずれば、世界の人口増加と新興国の経済成長のため今後、穀物価格が高騰することは間違いなく、我が国は主食用および飼料用の国内安定確保に向けコメの生産調整の大幅な見直しを迫られるでしょう。その一方で、主食用米の国内需要はこのままだと減り続け、コストと品質の両面で主食用米生産・販売の競争は海外市場を含めて一層激化するに違いありません。そうなれば、稲をその基幹作物とする中山間地域の農業は今後更に厳しい競争環境に取り込まれることになります。
知事におかれては、新潟版所得保障モデル事業やグリーンツーリズムなどによって中山間地域対策に力を注いで頂き感謝致しておりますが、これらの施策が「定住人口確保」にどれだけつながっているのか、まだ道筋は不透明です。残された時間はそう多くありません。今こそ新たな価値意識のもとで中山間地域に目を向け、農業・農村の再生、つまり国土と国力の回復に向けて大きなエネルギーを傾注しなければならず、それこそ7割もの中山間地域を有する本県こそが、農業大県としてその責務を果たさねばならないものと確信しています。
これまでともすると「農業・農村の『再生』」として捉えられてきた「中山間地域対策」を、「農業・農家人口の『定住確保』」と明確に位置づけ、多面的機能の確保と食料安全保障への貢献に向けた重点的な予算配分など、さらなる取組が必要であると考えますが、知事の決意をお伺いします。
また、これから雪の季節を迎える中、是非とも中山間地域における厳しい深夜の除雪作業を視察して頂けないでしょうか。中山間地域の現状をあらゆる角度から体感して頂くことも、今後の県政運営の深化に間違いなく繋がるものと考えますので、何卒宜しくお願い申し上げます。

3、農業について
<TPP>
農林漁業の有する多面的機能の確保と食料安全保障は、言いかえれば「国土と命」にほかならず、経済が極めて重要なことは言うまでもありませんが、この部分を置き去りにしてのTPP参加はありえないと私は考えています。
この点、知事が「基本的にTPP交渉に臨み、コメの除外が認められない場合には交渉から撤退すべき」と表明されておりますが、TPPを含む経済連携協定において最も懸念される本県農業に対する影響を踏まえ、国に対してどのように主張していくお考えなのか伺うとともに、その際には本県影響額の試算も必要であると考えますが、知事の見解をお伺いします。

<生産数量目標>
農水省は1日、2011年産米の都道府県別生産数量目標を発表。本県は10年産に比べて1.7%減の54万8380トンと4年連続の減少という結果になりました。
需要見通しを踏まえ全体的に生産数量目標を減らす一方で、米の備蓄制度を棚上方式に変更するといった政府の対応方向ですが、これに対して知事はどのような所感をお持ちなのか、お伺いします。また、2011年産米市場への影響についてどのように考えているのか併せて伺います。

<流通改革>
農水省は先月30日、2010年産米の価格の急落を受けた緊急調査で、JAや農家などの1割に米モデル事業の交付金を当て込んだ値引き要請が流通業者などからあったことが判明したと発表しました。このことは、因果関係は不明ながらもすでに県内各地で囁かれていたことでもあり重要な課題であると認識しますが、知事は今後どのように対処すべきとお考えでしょうか。
また、知事は1日の説明要旨の中で、「直売など流通過程における付加価値を県内に還流させていく取組みを積極的に推進して参りたい」と述べておられますが、「流通過程における付加価値を県内に還流させていく取組」とは具体的にどのような取組をお考えなのか。金額的な効果を含めてお答え頂きたく存じますし、推進に当たっての課題をどのように認識されているのか、併せてお伺いします。

<猛暑被害>
今年の猛暑は、品質低下・収量減少・価格下落の三重苦をコメ農家に強いるもので本当に大変でした。この点、知事は1日の本会議で、来年も猛暑になってもおかしくないとの認識に立ち、コメの品質低下の原因究明を急いでいます。
こうした原因探索と対策を講じることは非常に重要でありますが、一方で、等級差で食味がほぼ変わらない状況であれば、等級の差に関わらず、どのように価格を維持し販売していくかという新たな戦略づくりも必要と考えますが、知事の見解をお伺いします。

4、観光振興について
<外国人観光客誘致>
北東アジア地域との人と情報の交流拠点を目指す本県として、中国・ロシア・韓国からの観光客の誘致は欠かせません。特に少子高齢化に伴う国内市場の急速な縮小が予想される中、外国人観光客の増加による内需拡大はまさに求めるところです。
そこでお尋ねしますが、朝鮮半島危機や尖閣諸島沖での漁船衝突事件など北東アジアを覆う今の緊張状態のもと、中国やロシアのように広大な国土を有する国の中で、どの地域に重点を置くかなど、外国人観光客誘致においてどのような戦略を考えているのか、知事にお伺いします。
観光産業は、構造的に世界経済情勢や伝染病の流行などのイベントリスクに弱く、旅行需要を大きく揺さぶられやすいという側面があることは言うまでもありまんが、実際問題、文化や習慣の違いからくるマナー違反による摩擦の事例が国内で後を絶たないと伺っています。これに対しては専門家が、マナー違反に注意を促す外国語の掲示を用意したり、国民性のプライドに配慮し丁寧な応接に努めることなどが対策だと指摘しており、本県においても、こうした観点での外国人観光客の受入体制を整備する必要があるのではないかと考えますが、知事の所見をお伺いします。
そして、これは先の中国への議員団派遣で黒竜江省のある方から、日本のホテルに宿泊しても中国語のテレビ番組が見られないのを何とかできないか、と私に直接お話しされました。実際、世界的な情報調査会社ニールセンが2008年に行った「中国人の海外旅行先満足度調査」で、中国人観光客が改善要望・としてよく挙げるのが宿泊ホテルの問題だそうで、「中国語のテレビが見られない」とか「中国語や英語が通じるスタッフがいない」などが不満理由の上位に挙がっているのです。この点、新潟県だけでは対応に限界がありましょうが、県として何らかの前向きな対応を考えておられるのか、知事の所見をお伺いします。

<日本海ゴールデンルートの確立>
日本の観光名所として知名度の高い東京と大阪を結ぶルートを旅行する「ゴールデンルート」が、東京ディズニーランドや富士山などを効率的に回れることから、特に初来日の中国人から絶大な人気を集めています。その一方で、既にゴールデンルートを経験したリピーター向けの東京滞在型ツアーや中国映画のロケ地となったことをきっかけにブレイクした北海道ツアーも人気を集め始めており、今後一層の国内活動の多様化が期待されているのです。
中国人観光客の誘致にあたっては、地域の実情にあった誘致戦略の立案や、中国の旅行会社への売り込み。海外旅行に出かける中国人の多くがインターネットを活用して情報収集していることから、インターネット経由での宣伝や、在日中国人や旅行経験者による口コミが効果的であると専門家は指摘します。また、県や都市単独でのセールスは効果的でないとの中国旅行会社からの指摘もあり、県や都市の枠を超えた地方・地域での協力・連携、魅力ある広域観光圏の構築が重要であると考えます。
そこで提案なのですが、例えば、上越新幹線で新潟市に入り、そこから新潟県内各所を巡って頂き、北陸新幹線で東京に帰るか、そのまま北陸にぬけていくルートなどを構築し、「日本海ゴールデンルート(仮称)」と称し外国人観光客に売り込むのはいかがでしょう。北陸新幹線開業による県土分断が懸念されますが、逆に、外国人観光客に対して上越新幹線と北陸新幹線を互いに繋ぐイメージで周辺地域も巻き込みながら日本海側のゴールデンルートを構築するべくアプローチすべきと考えますが、知事の所見をお伺いします。また、広域的な観光ルートの開発だけでなく、誘致拡大に向けたさらなる情報発信が不可欠であると考えますが、セグメントに応じた情報発信ツールの選択など緻密な戦略を描いているのか知事にお伺いいたします。

<道路・観光標識>
観光の最後に、道路・観光標識の在り方について伺います。上越市内には高田城や春日山等々の名所が数多くありますが、その行方を示す標識がどこにあるのかわからず情報を得づらいとの声を頂きました。もちろん、これだけナビが発達した時代ですから標識などなくても多くの方々は目的地に到着できるでしょうし、設置すればいいというものではなく景観・デザインとのバランスも考慮しなければなりませんが、念のため私もこの声を意識し市内を回ってみたところ、初めて上越市にいらした方はそう感じてもおかしくないという印象を受けました。
京都市が観光標識改善のガイドラインを今年度中に策定していますし、金沢市では全国に先駆け「道路標識特区」に認定され縮小標識なるものを検証しているとのこと。このほか全国各地で、シンプルで分かりやすく、景観にマッチした標識の検討が進んでいます。
「それは各市町村対応です」とさらりとかわされてしまいそうですが、私はとても重要な指摘と受け止めておりまして、北東アジア各国の言語表示も視野に入れた道路・観光標識を検討するための市町村を巻き込んだ全県的な有識者会議を立ち上げてもいいのではないかと思います。そのためには例えば春日山でアンケートをとるなど満足度調査を行う必要があると考えますが、知事の所見をお伺いします。

5、上越地域の諸課題について
<北陸新幹線開業に向けて>
先月29日に国交省が発表した補正予算配分で、沿線県のうち本県の配分額だけがゼロという結果となりました。「国と県が協議した結果」とのことですので、交渉が決裂したということなのでしょうが、今後、前倒しではない予算の配分の話になった場合、知事はどのようなスタンスで交渉に臨むのか大変気になるところです。
おそらく知事は、昨年12月24日に前原前国土交通大臣から回答のあった北陸新幹線に関する文書を盾に臨むのでしょうが、知事は新大臣に対しこの文書が有効であることを確認したのでしょうか伺います。もし未確認ならば、まずは念のためここを押さえておく必要があると考えます。
並行在来線については、現時点で決められることは新会社が決める内容が多い。従って、駅舎等、地元の負担がどのくらいになるのか全く見えてこない。だから国との交渉を早く決着させてもらいたい。という市民の声があることをどうか胸に置いておいて下さい。
こちらも市民の声ですが、移設工事について、JRが開業前に移設工事を進めるよう調整できないかとの要望があります。日程的・計画的には非常に厳しいでしょうし、国やJRとこれだけ張り合っている状況の中、そもそも上越市とJRが交わした覚書が本当に守られるのか危ぶむ声もなくはありませんが、いずれにしても並行在来線については、北陸新幹線金沢開業前の移設完了を目指すとのことですが、移設の完了が開業直前まで遅れた場合には、新幹線(仮称)上越駅の東口のアクセス道路を整備することができなくなり、新幹線利用者や乗り継ぎなどに支障が生じることから、暫定道路などの整備も検討すべきではないかと考えますが、知事の所見を伺います。

<駅名問題>ここで駅名問題についてお伺いします。
言うまでもなく、北陸新幹線は将来的には関東と関西を結ぶ大動脈になる見込みであり、新しい駅名は、歴史的に江戸時代まで越後国の中心であった上越市を、改めて斬新なイメージで売り込む絶好のチャンスと言えます。
ただ、この駅名選定については、過去こんなことがありました。1985年に開業した東北新幹線の「水沢江刺駅」は設置運動当時、仮称「新水沢」となっていましたが、83年の着工決定後、隣接する江刺市が異を唱えて現在の駅名を提案。「何を今さら」とはねつける水沢市との間で火花を散らしました。そして、協議がまとまらないまま両市はそれぞれの案を県に要望。当時の知事は「広域的な配慮から「水沢江刺」が望ましい」と当時の国鉄に伝え、最終的にこの名前に落ち着いたのです。決定後、水沢市では、江刺市の約七倍となっていた駅設置の負担額をめぐってしこりを残したといいます。
駅名選定については、地元の人々の意見集約を自治体が窓口となって、JRに要望すると大体がかなうものと、JRから伺っておりますし、逆に言えば地域の要望を聞かずに駅名を付けることはないとも言える、とも聞いております。このように、駅名選定の権限は、実質的には地域住民であり、窓口である自治体の裁量は大きいと考えておりますが、複数の自治体からの提案があった場合は、県がその調整役を果たす必要があるものと考えております。
そこでお尋ねしますが、北陸新幹線の県内駅名について、複数の自治体から提案された場合、県としての調整機能を果たす必要があると思いますが、その際、どのような判断を下すのが望ましいとお考えでしょうか。また、自治体の負担割合を判断基準として入れるのか、知事の見解をお伺いします。
なお、私は両名併記を否定しているのではなく、できる限りしこりを残さない選定の在り方を模索する中で、気になる疑問を解消するべく伺っていることを何卒ご理解頂きたく存じます。

<3セク>
次に、3セク会社について。並行在来線の社名は「新潟県並行在来線株式会社」とのことですが、先行事例のように沿線地域に親しまれる名称を公募してはどうか所見を伺います。また、本社は上越に置きながらも、当面の業務は新潟市内で行うとのことですが、ここはやはり上越で行うべきではないでしょうか、お尋ねします。

<郵政資金>
それともう一つ。今議会の説明要旨には、以前から知事が仰っておられる「郵政資金」についての記載がありませんが、なぜなのでしょうか。北陸新幹線整備における郵政資金の有効活用に対する知事のお考えを改めてお聞かせ下さい。

<蒲原政治>
今年度、知事からは移動知事室において2度も上越地域にお越し頂きました。市民も大変喜んでおりますし、心から感謝を申し上げます。一方で、知事もご存じかと思いますが、上越市内には県政運営に対し「蒲原政治を打破してほしい」という声が根強く囁かれています。例えば、野球やサッカー、水泳など県立の大型スポーツ施設が蒲原平野に建設される一方で、上越地域での多目的スポーツ施設の建設が遅れている状況にあるなど、県政の力点が蒲原平野に置かれがちなのではないか、という指摘です。
この「蒲原政治を打破してほしい」という上越市民の積年の想いをどうか汲み取って頂くとともに、100年に一度とも言われる北陸新幹線開業に向け物心両面での知事からの全面的バックアップを切に切に願うばかりであります。
そこで、最後に、知事は県政運営にあたり、蒲原政治に対する指摘をどのように受け止めているのか伺うとともに、蒲原政治の解消に対する知事の決意が何かございましたらお聞かせ願い、私の質問を終わります。

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2010年06月17日

久しぶりのブログ更新です。。

6月9日から6月定例会が開会し、本日14日には本会議場で一般質問を行いました。
議会中といえども、このところ(というか年々)日程が混むようになってきたため、早めに質問を作り上げねばと、頭の中では早々に質問作成。ところが、いざそれを原稿としてアウトプットするとなると、これが結構手間がかかるかかる・・・結局、全ての原稿を質問とりの方に提出できたのが、期限スレスレの先週末金曜の夕方でした。つまりいつもと同じペースってことですね。でも、これも仕方がないんですよ。日々移ろう時事をギリギリまで情報収集して見極めなければならないので。今や燕市長となった前質問担当の鈴木さんから代わった、新たな質問担当の野上さん、こんな私でご迷惑をおかけしますが、あしからず。。。

ところで、この野上さんという方はとてもナイスガイのイケメンでして、良い意味で県庁マンっぽくないのがいいですねえ。私は一時商社に勤めていましたが、どことなく商社マン的な感じを漂わせる明るい方なのです。ホント私は「質問とり運」に恵まれてますね。人材配置をお考えくださった方に感謝感謝です。
次回の私の一般質問は12月議会を予定。その時はまた宜しくお願いしますね!野上さん!!

※質問原稿は以下にお知らせしますので、お時間と興味のある方はご覧ください。

1、知事の政治姿勢について
まず、はじめに、知事の政治姿勢を確認させて頂くべく、いくつかお尋ねします。

<マニフェスト>
まずはマニフェストの在り方について。知事が掲げるマニフェストと言えば県政運営の基本計画である「夢おこし政策プラン」です。プランの実現に向けては、社会経済情勢の動向や政策の進捗状況・効果を把握しながら推進すべきことは言うまでもありません。国内外における景気・経済状況などの影響から、県財政は厳しさを増す中で、県では、こうした状況や、国予算、地方財政計画等を踏まえて県財政運営計画の見直しを行っておりますが、現下の厳しい景気・経済財政状況が続く中、政策プランの実現にあたり、県の財政運営上問題ないのかどうか、知事の所見をお伺いします。

<いずみだ総理>
先週、菅新総理が誕生したことを受け、知事は今議会開会日に、新しい政権に最も期待することは「民意をしっかりと受け止める政治を行っていただくこと」だと述べています。仮の話で誠に恐縮ですが、泉田知事が総理となったならば、という観点でお答え頂きたいとは思いますが、お答えにくいだろうと推察致しますので、積極的に国政に対して意見を具申される知事のお知恵を拝借したい、という思いから、お尋ねいたします。「民意をしっかりと受け止める政治」とは何か、そしてその政治を実現し今後の日本を盛り上げていくためには何が必要とお考えなのか、見解をお伺いします。
また、菅新総理が記者会見で「消費税引き上げも含む議論に今から取り組むべき」と表明し、来る参院選で争点の一つとなる見込みの強まる消費税の引き上げについて、その時期やタイミングを含めて、どのように考えているのか、お尋ねします。

<個人金融資産の活用>
菅内閣に期待することは山ほどありますが、なかでもやはり、景気・経済を何とか立て直し、再び日本を盛り上げてほしい。その有効な手段のひとつとして巷間で囁かれるのが「個人金融資産」の活用です。日本銀行が事務局である金融広報中央委員会のデータによれば、2008年の家計金融資産は約1,400兆円。2007年3月末の新潟県の個人預貯金残高は約12兆円となっています。もちろん、昨今の経済危機の影響から、この額は更に落ち込んでいると推測されますが、いずれにしても将来の不安の解消につながる施策を打つことで、これが市場に健全に回るようにすることが効果的との声も多々あります。そこでお尋ねしますが、県内の個人金融資産を県産品の消費に回し、県内経済の活性化につなげていくために、どのような方策が必要とお考えか、知事の所見をお伺いします。

<知事の政治信条>
菅新首相は、就任後はじめての記者会見で、自身の政治信条について「政治の役割は国民、世界の人が不幸になる要素をいかに少なくする『最小不幸の社会』をつくることだ」と語りました。これに対する知事の見解を伺います。また、そもそも知事ご自身の政治信条について、初当選された直後から、今に至るまでの変化の有無も含めてお聞かせ下さい。

2、農業について
次に、農業についていくつか質問致します。

<戸別所得補償制度>
戸別所得補償制度の県内の加入申請件数は5月末現在で6061件。これは各地の水田協議会に寄せられた申請書を含めた数字で、実際に北陸農政局新潟農政事務所に届いているのは205件とのこと。
参加農家が少なければ生産調整が効かなくなり米価下落につながる恐れがある中、申請受付期限6月末に向けて、対象となる県内約8万戸に対する更なる参加呼びかけが不可欠なことは言うまでもありません。そこでお尋ねしますが、戸別所得補償モデル対策の申請期限まで、県として具体的にどのような呼びかけを行い、最終的な参加状況をどのように見込んでいるのか伺います。

<米粉>
本県は、R10プロジェクト推進と並行して、独自のモデル事業で加工米に5%上乗せを行うなど、加工米、特に米粉の供給増加を狙っています。一方で、現場の声を伺っていると、「米粉の需要は伸びているか」という懸念を口にされる方が少なからずいらっしゃいます。まさにこの点に私は大きな問題意識を抱いているのです。そこでお尋ねしますが、現在、本県の米粉製粉能力と比較して、その需要は十分ではないと考えますが、米粉の需要状況に対する受け止めを伺うとともに、県が取り組んでいる需要拡大策についてお伺いいたします。また、現時点では価格競争力等の制約はありますが、規模拡大を図る上で、将来的には米粉の海外市場を見据えた取組の検討も必要であると考えますが、所見をお伺いいたします。

<県産農産物輸出>
続きまして県産農産物輸出について、昨今の円高による県産農産物輸出への影響が気になるところですが、その影響と、それに対する受け止めを伺うとともに、現在の影響は小さいことが推測されますが、規模拡大を目指す県として、円高対策についての議論を開始すべきと考えますがいかがでしょうか。
また、このたびの中国総領事館の開設は、巨大市場である中国に対する今後の県産農産物輸出・販売にどのような効果をもたらすと見通しているのか、知事の所見をお伺いします。

3、上越地域の振興について
通告3項目に移らせて頂きます。私のキャッチフレーズは「とことん」でございまして、ここからは私の選挙区である上越に関する諸課題について順次「とことん」質問致しますので、前向きなご答弁を頂ければ幸いです。

<メタンハイドレート>
まずは、日本海周辺海域、特に上越市沖に大量に眠っていると言われるメタンハイドレートについてお伺いします。これについては、平成18年3月3日の一般質問で沢野議員がすでに質問されておりますが、食料・エネルギー基地を標榜する本県として、その先導役にある知事に改めて強く意識をして頂き、具体的な行動に移して頂くべくお尋ねするものです。
周知のとおり、メタンハイドレートとは、水の分子の中にメタンが閉じ込められた白い氷状の結晶で、分解すると水と結晶堆積の160倍ほどのメタンガスになる。火を近づけると炎を上げて燃えることから「燃える氷」との異名を持つ物質です。ちなみに、CO2排出量は石炭を100とした場合、石油76、メタンガス55と環境に優しいのも特徴のひとつと言われています。
このように次世代エネルギー資源の有力候補として、我が国のみならず中国やアメリカなどが資源化のための研究を進めており、なかでも日本の研究開発計画は、ここにきて多少の遅れが見られるものの、世界でもトップクラスにあると称されています。
4年前の沢野議員の質問に対する答弁で知事は、技術的な課題はあるものの、その有為性を認め、期待感を表明するとともに、「今から準備をしておきたい」と述べておられました。そこでお尋ねしますが、メタンハイドレートを活用した産業振興について、現在に至るまでどのような準備を行ってきたのでしょうか。また、例えば、国に対する開発計画の前倒しの要望や、県独自の研究など、県として今後どのように力を込めて取り組んでいくつもりなのか、所見をお伺いします。

<スキー100周年>
さて、言わずと知れず、来年は「日本スキー発祥100周年」を迎えます。オーストリアの軍人レルヒ少佐が、上越の地で初めてスキーを伝えたのが1月12日ですので、今日からあと211日後には記念すべき年が幕を開けることになります。
このように刻一刻と100周年が近付く中、私は今、大きく3つの問題意識を抱えています。
ひとつが、県内全体の盛り上がりが欠けているのではないかということです。先週末、魚沼市に訪れましたが、スキー100周年をアピールするものはどこにも見受けられませんでした。これから夏を迎える季節ということもあるのでしょうが、少なくとも観光客が降りる主要駅にはノボリを目立つようにたてるなど、今から全県的な盛り上がり創出を意識してもいいのではないでしょうか。
第2に、スキー100周年は国民全体にとってのイベントでもあるのだから、県外への効果的なアピールを一層行うべきではないかということです。例えば、スキーグッズ店のメッカである東京・神田神保町でマスコットキャラ・レルヒくんとともにアピールすることもひとつですし、スキー場は新潟県だけではないので、北海道や東北など全国のスキー場を巻き込む仕掛けも不可欠でしょう。特に今年の冬には全国のスキー場でスキー100周年のステッカーやノボリが見られるぐらいでなければ来年の本番には繋がらないのではと懸念します。また、雪の降らない地域に対してこれをきっかけに一度は上越市・新潟県に訪れてもらう仕掛けづくりも必要なのではないでしょうか。
そして三つめは、国外へのアピールです。例えば、レルヒさんの出身国との交流促進や、雪の無い国への更なるアピール攻勢など、これを機に世界から新潟が、上越が大いに注目されるよう取り組みを強めて頂きたいと考えます。
以上、「日本スキー発祥100周年」に向けて、全県的な盛り上がりの創出や国内外へのアピールなど、県として本腰を入れて取り組むべきと考えますが、知事の決意をお伺いします。

<上杉謙信>
ところで、上越市は、「風林火山」から昨年の「天地人」と大河ドラマ放映を契機に歴史をアピールして参りました。昨年は特に大観光交流年を受けて一躍脚光を浴びましたが、これを一過性に終わらせることなく恒久的に歴史のまち、戦国武将の息づくまちにするための取り組みが必要と考えます。
こうした中、今年の謙信公祭の謙信役がGacktさんに決定しました。3度目のGackt謙信出陣の発表は新潟県にとっても非常にインパクトがあったことは間違いありません。なお、来年は第4次川中島合戦から450周年でして、私の所属する上越JCでは新潟県と山梨県で「食の川中島合戦」を企画中です。
謙信公は上越市だけにとどまらず新潟県の観光資源・人的資源としても全国ブランドになりうるものです。しかしながら、これまでの情報発信等に関しては、どちらかというと専ら地元・上越市に任せていたという感が否めません。
謙信公にしてもスキー100周年にしても、単に上越市だけの催しではなく、新潟県にとって集客力のある観光資源やイベントである大きなチャンスとの認識に立って頂き、県として重点的に広報宣伝や全国的な仕掛けづくりを積極的に取り組むべきと考えますが、所見をお伺いします。
また、取組に不可欠な上越市をはじめとする関係自治体との連携を、具体的にどのように図っていくつもりなのか、併せてお伺いします。

<県・国直轄事業をできる限り地元に還元を>
次に、公共事業関連についてお尋ねします。
東日本建設業保証(株)のデータによれば、県内建設業は、二度の震災特需や堅調な民間投資に支えられ、一定の利益を確保しておりました。
しかし、これら特需が落ち着いた平成19年度の利益率は一転マイナスに陥り、20年度にはリーマンショックに代表される市場規模の急激な縮小も影響して、急激に悪化し、東日本保証建設業保証(株)の平均をも下回るなど、県内建設業は、極めて厳しい経営状況となっております。こうした中、県内建設業とりわけ上越地域をはじめ県内の大半を占める中山間地においては、地域の経済・雇用を支えるほか、除雪や災害時の応急対応など地域の安全・安心を担う基幹産業であると認識しておりますが、県内建設業の状況認識と県の対応について、知事の所見を伺います。
私は決して時計の針を戻してほしいと申し上げているわけではありません。現場に目を向け私なりに将来像をイメージした時、上越地域の建設企業が売上急減し危機感を募らせる現状は看過できないと考えています。このような中にあって、上信越道4車線化事業は、上越地域にとって朗報であり、閉塞感の漂う地域の建設業にとって、大型プロジェクト工事の受注機会に大きな期待を寄せています。県では、地域活性化条例を踏まえ地元調達を力強く推進して頂いておりますが、国の高速道建設工事についても、この趣旨を踏まえ、発注機関に対し上越地域の経済・雇用により多くの効果が及ぶような仕組みづくり(例えば、分割発注など)を是非、知事からも働きかけて頂きたいと考えますが、所見をお伺い致します。

<インフラ維持更新>
さて、社会資本整備でこれから大きな問題として襲ってくるのがインフラの更新です。公共事業費抑制の流れにある中で、耐用年数等との関係から今後右肩上がりに公共土木施設の維持更新費が増加することの影響が大いに懸念されますが、この点、知事はどのようにお考えか。見解をお伺いします。
国の要請を受け、本県では現在、県内公共土木施設を中心に長寿命化を目指す「社会資本維持管理計画」の策定を平成21年度から平成25年度にかけて行っているところであり、計画策定後から実施に移るとしておりますが、現下の景気・経済状況において果たしてこのスピードでいいのか、私は疑問です。社会資本維持管理計画の策定を出来る限り前倒しにするとともに、確認できた箇所からいち早く実施すべきでないかと考えますが、知事の見解をお伺いします。もちろん、その際には地元発注を強化して頂くことは言うまでもありません。
時代の変遷から、公共土木施設は、本来の性能面だけでなく、環境保全はもちろんのこと、観光やレジャーの場等、まちづくりと一体となった機能も求められるようになっています。そのため、現在策定中の維持管理計画及び実施にあたり、施設の長寿命化の観点だけでなく観光面等まちづくりへの配慮など、多面的なニーズを取り入れる必要があると考えますが、知事の見解を伺います。

<直江津港>
次に、直江津港についてお尋ねします。
前原国土交通大臣は9日のインタビューで、今後の重点港湾選定にあたっては「日本海側は1県1港となる。重要港湾が2港以上ある場合は自治体に選んでもらう判断があって良いと思う。」と述べたとされます。
現在、重要港湾のひとつである直江津港はもちろんその候補のひとつでして、言うまでもなく、歴史や地理的優位性は他に負けないほどのものがあります。また、国内で和歌山と直江津の2か所だけ指定されているエネルギー港湾整備事業を推進力に、2012年には中部電力による火力発電所が、2014年には国際石油開発帝石によるLNG受入基地が稼動する予定となっており、まさにエネルギー拠点としての期待が大いに高まっている。ここに関係者と地域住民が一丸となった熱意と行動力という「魂」が込められているのが直江津港なのです。
以上から、(重点港湾の選定においては自治体の意向を重視するとのことでありますが、)私としては「直江津港こそ重点港湾に!」と、知事から力強く国に対し推薦して頂きたいと切にお願い申し上げますが、知事のご見解をお伺いします。
併せて、推薦にあたっての選定基準と今後のスケジュールを含めた国への対応について、お伺いします。

<県立スポーツ施設・武道館の設置>
さて、今後、間違いなく拠点性が高まる上越地域に「なぜ県立スポーツ施設がないのだ」という声を実に多く頂きます。まちづくりや地域活性化の起爆剤にもなりうる「県立スポーツ施設」について、地域住民の強いニーズを踏まえて、いま一度御検討頂くとともに、平成のはじめの頃の話とはいえ、一旦は計画にあったわけで、上越地域だけが遅れている点をどうかご考慮頂き、今こそ設立に着手して頂きたいと強く願いますが見解をお伺いします。併せて、議論の現状と今後のスケジュールについてお伺いします。
また、上越市内では、現在、47都道府県のうち本県を含めて4県だけに県立武道館がないことを憂慮し、義の心、礼の心の発祥地、上杉謙信公が生まれた越後、新潟県として、県立武道館を上越市に誘致すべきとの声が強まっております。上越市における県立武道館の設立について、知事の所見をお伺いいたします。

<政治と経済の分離>
ここで知事に提案があります。ちなみに、これが実現すれば全国で初めての事例となる。それは政治と経済の中心都市の分離です。具体的には、今や政令指定都市となった新潟市から上越市に県政機能を移転すべきではないかということです。
例えば、アメリカやカナダ、オーストラリアでは、国家統治の場と経済都市とが離れています。もちろんこちらは国家レベルの話でありますし、かつ植民地下から独立し連邦国家を形成した経緯を有する国々と本県とを同列に扱うつもりはありません。しかしながら、本県の歴史しかり、県土の広さしかり、そして何よりも2014年に北陸新幹線開業を控える現状等を考えれば、上越地域の政治的機能を今こそ更に向上する必要があるのではと考えるからです。そうなれば、県庁・県民一丸となって北陸新幹線開業に備える周辺他県との交渉・連携にも良い影響を及ぼすかもしれませんし、JR等に対し上越地域の将来性を更にアピールすることにもつながり、現在訴えている各要望の実現にとって良い流れとなることも期待できます。また、道州制においても、北陸とのつなぎ役として連携強化も期待できましょう。
完全なる機能移転はすぐには困難だとしても、例えばイギリスやスウェーデンのように、こちらも国家レベルですが、中央行政機関の地方への分散移転などが国情や政策目的に応じて推進されているところもありますし、そうした国では分散配置の非効率性をITの活用により相殺する工夫がなされています。
知事は今年1月27日から29日にかけて「移動知事室 in 上越」を実施されました。これもひとつの機能移転の表れと言えるでしょうが、以上、北陸新幹線開業や、今後の道州制を見据えて、最終的には県庁移転を視野に入れた上越地域への政治機能の強化について、知事はどのようにお考えか、見解をお伺いします。

<移動知事室>
ところで、平成22年2月定例会常任委員会の要望意見に対する処理状況を見ますと、「今後の移動知事室の実施については、今回明らかになった運営上の課題等を踏まえて検討する」とされていますが、今回明らかになった課題とは何かお伺いします。また、是非とも「移動知事室 in 上越」を今後とも実施して頂きたいと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。
なお、「移動知事室 in 上越」を再び実施して頂けるならば、是非とも上越・糸魚川の両新駅の視察を日程に組み込んで頂きたいと思いますので、ご検討のほど宜しくお願い致します。

<北陸新幹線問題>
最後は、北陸新幹線問題についていくつか質問致します。

(3セク)
まずは3セクについて。今回の補正提案でお示しの通り、3セク設立を予定よりも前倒しするお考えは私としても大変望ましいと考えますが、一方で、糸魚川市では、県が3セクについて十分な説明を果たしてこなかったとして「市議会6月定例会への出資金議案の提案を見送る見通しを示した」とする報道がなされています。県として糸魚川市をはじめとした3市に対し今後どのように説明していくつもりなのか、その手法とスケジュールについてお尋ねするとともに、「県と沿線3市は足並みをそろえるべき」とのことですが、仮に糸魚川市の出資がなければ3セク設立を進めることはないということなのか。知事の見解をお伺いします。
また、経営主体となる3セクについては、長野県や富山県との連携が不可欠と考えますが、どのタイミングで連携の議論を開始するのか、お尋ねします。

(新幹線全列車停車)
先日、私はJR東日本の本社に伺い、この日は残念ながら社長さんは不在でしたので、常務取締役と総合企画本部投資計画部長と意見交換を行って参りました。その中で仮称新上越駅への新幹線全列車停車を求めたところ、常務取締役は「全列車停車は難しい」との認識を表明されました。ですが、新横浜駅を例に出し、乗降客数の増加に伴って停車数が増えることがあるということも付け加えました。つまり、一過性ではないまちづくりと住民の熱意が不可欠だということを強調されたのだと私は受け止めています。
そんな中、知事は今月4日の地元紙の質問に対し、「各県一駅停車」をめぐっては、実現に向けてまず交渉する相手は国だとし、「JRが自治体の意向を汲みたくなるような制度をつくる役割が国にはある」と述べておられますが、「JRが汲みたくなるような制度」とは一体どのような仕組みをお考えなのか、知事の見解をお伺いします。

(並行在来線)
次に、並行在来線について、「公有民営型」の導入に対する知事の見解をお伺いします。
ご存じのとおり、2008年の「地域公共交通活性化・再生法」の改正により、公有民営方式による鉄道事業運営が可能となりました。減価償却費を含めインフラ経費を全て行政側が負担する完全な上下分離方式が導入されれば、地方鉄道の多くが黒字転換するとの国土交通省による試算が発表されていますが、支援する立場の自治体の財政状況も厳しいことから、思いのほか導入の検討が進んでいないのが現状です。
こうした中、富山・石川・福井3県で構成する市民団体「北陸連携並行在来線等活用市民会議」がまとめた「北陸新幹線の並行在来線」と題する報告書の中では、並行在来線の運営に関して公有民営型を提案しています。但し、一般的な公有民営型上下分離の場合は、線路などの鉄道施設は土地と一緒に「下」に位置付けられますが、この場合は「上」の運営会社が保有し、購入・維持費用は「下」を持つ各県が負担するという、会計上の上下分離を提案しています。
並行在来線ですでに公有民営方式を導入している「青い森鉄道」では、東北新幹線の新青森駅延伸を控えながら、通学需要の減退など経営環境の悪化と県からの支援額の増加などが指摘されるなど、課題もなくはない公有民営型ですが、知事のお考えをお聞かせ下さい。

【おわりに】
言うまでもなく、北陸新幹線の開業は100年に一度とも言われるビッグプロジェクトであり、上越地域を全国に売り出す絶好のチャンスです。北陸新幹線は、歴史的には江戸時代まで越後国の中心であった上越市を改めて斬新なイメージで売り込むまたとないチャンスですし、将来的には関東と関西を結ぶ大動脈になる見込みです。
知事におかれましては、潜在能力溢れんばかりのこの上越地域に対し、力強く後押しをして頂きますよう切にお願い申し上げ、質問を終了致します。

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2009年12月18日

1、知事の政治姿勢について

まずはじめに、知事の政治姿勢を確認させて頂くべく、いくつかお尋ねします。

<景気対策>

リーマンショック以降、各国政府の積極的な財政政策によって景気回復の兆しがみえかけた。しかしながら、ここにきてデフレ、円高、そしてドバイショックと、景気が再度落ち込むいわゆる「景気の二番底」が懸念されています。この「景気の二番底」に対する知事の見通しを伺うと共に、今議会提出の補正予算以降、新たな財政出動の可能性も含め本県としてどのような対応をとるつもりか、見解をお伺いいます。

大規模な財政赤字を抱えながらの積極財政政策は、無理をしての景気対策ともいえなくありません。税収が大幅に減る見通しの中、この無理は長期間続けることは困難です。どこかで、景気対策を終了する「景気対策の出口」を考えなければなりません。本県としてこの「景気対策の出口」をどこに据えるべきなのか、知事の所見をお伺いします。

<格差について>

景気回復への見通しが依然不透明な中、私が懸念するのが、都市と地方の格差です。民主党は「コンクリートから人へ」を標榜し、この格差是正を行うとしていますが、きれいな水や空気、食料の供給など地方が有する多面的機能が都市部を生かしている現実を考えれば、都市と地方が互いに支えあうことの重要性を国民に対し強く訴え、理解を求めていく必要があると考えます。環境に注目が集まる昨今、本県こそが、多面的機能の重要性を都市部に積極的に情報発信していくべきと考えますが、知事の所見をお伺いします。

限界集落の増加などが示すように、県内でも地域間の発展しているところと衰退しているところとの差が顕著になってきています。そこでお尋ねしますが、現在、県内格差を把握するための指標はあるのか。県内格差是正のためにも、例えば、貧困が社会問題となっている中、県内の市町村の相対的貧困率を試算するなど、具体的数値に基づいて県内格差を把握し、その対策を検討する必要があると考えますが、知事の所見をお伺いします。

<事業仕分け>

さて、政権交代による直近の効果の象徴ともいえる「事業仕分け」が先月27日に終了しました。その結果を見ると、事業の「廃止」が74、「来年度予算計上見送り」が20など、約2583億円が執行停止を提言。また、国庫に返還するよう求められた基金などのいわゆる「埋蔵金」は約9109億円で、仕分け人が洗い出した無駄の総額は1兆6207億円に上りました。この仕分けの結果が実際にどこまで反映されるかは予断を許しませんが、これまで官僚任せの密室で行われてきたものが白日のもとに晒されたことは大変意義ある試みだったと私は考えております。代表質問と重なりますが、この「事業仕分け」を知事はどう評価しているのか、改めて見解をお伺いします。

事業仕分けにおいて「地方移管」とされた事業には、市町村を対象としたものも多くあります。市町村が主体的に自らの責任で事業を実施していくことは望ましいことではありますが、政令指定都市以外の地域では県の役割は重要であり、国と市町村を結ぶクッション役として、県は市町村をサポートしていかなければならないと考えますが、知事の所見をお伺いします。

また、先日の代表質問で知事は本県での予算編成への事業仕分け導入について「地方が国の義務付けや枠づけのもとにあるため、仕分けの結果を単純には反映しがたい現状にあり、どのようなやり方がいいのかどうかも含め、幅広に検討して参ります」と述べておりますがが、改めて、本県でも公開での事業仕分けの導入を検討すべきとの知事の見解をお伺いします。

<陳情対応の今後>

ところで、このたびの政権交代を機に、民主党は各種団体の陳情・要望に対する新しい仕組みを構築しました。陳情・要望を一元化し「霞が関詣で」をなくすとする、政官の癒着を排除する全国的な取り組みとのこと。具体的には、県内の各小選挙区支部所属の国会議員、県議、市町村議が受付窓口となり陳情・要望を集約。それらに優先順位をつけて県連に送付。県連内で仕分けした後、党本部幹事長室に伝える。幹事長室では14人の副幹事長が内容を審査し、妥当と判断した場合、政務三役につなぐという手順です。

そこでお尋ねしますが、本県もこれまで「霞が関詣で」を行っていたはずでしょうが、現状、国への要望活動にどのくらいの経費をかけているのかお伺いします。また、この新たな仕組みに対する知事の評価、ならびに今後の対応についてお伺いします。

2、国際観光・まちづくりについて

<国際観光>

本県は今年を「大観光交流年」として位置づけ、誘客に取り組んでおり、国内の観光入り込み客数は大幅に増加していると聞きます。その一方で、気になるのが国際観光の状況です。昨年9月以降の世界的な景気低迷や円高、新型インフルエンザ流行による旅行手控えの影響が出ているのではないかと懸念しますが、本県の外国人観光客数の現状はどうなっているかお伺いします。

前原国土交通大臣は去る10月、前政権時代に2020年までに2,000万人を達成するとしていた訪日外国人旅行客の誘致目標を前倒し、2016年に達成することを目指す方針を発表しました。目標達成のため、観光庁は来年度概算要求において、訪日外国人客誘致策の更なる強化・充実が打ち出されており、訪日旅行促進のための予算は21年度に比べ5倍強となっています。本県においても、こうした国の動きと連動して積極的にインバウンド対策に取り組むべきと考えますが、国の新たな方針に対する受け止めも含め今後どのような戦略のもとに施策を推進するつもりか、知事の所見をお伺いします。

厳しい状況下にある国際観光の中にあって、訪日中国人観光客は、21年7月から個人観光査証が一部地域で緩和されたこともあり、回復傾向であると仄聞しています。ビザ緩和は今後中国全土に拡大するとされていることから、本県にとっても絶好の機会であり、中国を誘致対象の中心として誘客すべきと考えますが、ビザ解禁を契機とした中国人観光客誘致について今後どのように取り組んでいくつもりなのか。また、今後増加が見込まれる中国人の個人旅行に対応するため、便利な決済手段として使用される銀聯カードの県内での普及をはじめとする受入態勢の整備についてあわせて所見をお伺いします

昨年の大河ドラマ「篤姫」が台湾でも放送され、日本に関心の高い台湾の方に好評だったようです。今年の「天地人」も海外で放映されれば、本県にとって独自の広告宣伝に比べはるかに効率的・効果的であり、中国をはじめとする様々な国で放送されることを大いに期待しますが、今後「天地人」が海外で放送される予定はあるのかお伺いします。併せて厳しい状況にある外国人観光客誘致対策として、海外での天地人を活用した誘客活動の取組が重要と考えますが、所見をお伺いします。

国際観光の振興を図るためには、国際会議の誘致も重要な戦略のひとつであることは間違いありません。本県では昨年G8労働大臣会合、今年は国連軍縮会議が開催され、来年にはAPEC農業大臣会合が予定されている。こうした政府主導の大規模な国際会議の誘致は、北東アジアの表玄関化を標榜する本県にとって世界に向かって情報発信する格好の機会であり、是非継続して取り組んで頂きたいですが、今後は大学や研究機関も含めた民間レベルでの国際会議も本県でもっと活発に行われるようにすることも重要ではないかと考えます。

県は国際会議の誘致を推進するため、本年度からコンベンション誘致に係る補助制度を比較的小規模な国際会議へも拡充したところでありますが、その成果はいかがでしたでしょうか。あわせて、民間レベルの国際会議活発化に向けた今後の取組について知事の意欲をお伺いします。

また、国際会議や大規模コンベンションは、朱鷺メッセを中心に新潟市で数多く開催されていますが、上越市や長岡市など、県内各地域においても開催されるよう、県として支援すべきと考えますが、所見をお伺いします。

<まちづくりについて>

さて、景気の悪化や消費の低迷は、地方経済に大きな影響を与えており、まちの顔であった中心市街地の衰退は全国的にも悲惨な状況です。中心市街地の再生は、まちづくりの共通の課題として認識されていますが、なかなか処方箋を見いだせない中で、本県の主要都市も中心市街地のまちづくりに懸命に取り組んでいるものと存じ上げます。

こうした中、大打撃なのが、大和の県内3店舗の突然の撤退表明です。そこで、まず始めに、大和の県内3店舗の撤退表明を受け、どのような所感を抱いているのか、知事の所見をお伺いします。また、上越・長岡・新潟では現在、それぞれで今後の対応協議を行っているところであり、予断を許さない状況にありますが、県はそれら協議をどのように把握しているのでしょうか。あわせてお伺いします。

私の選挙区である上越市の大和に入居するビル会社「イレブンビル」の関係者いわく、現在のランニングコストは1月あたり1500万円くらいで、仮に地下・1階・2階の3フロアに店舗を集約し節約を図ったとしても1200万円ほど。月額収入はおよそ300万円程度のため、少なくとも月700万円から800万円の新たな収入がなければ運営ができない状況にあると言います。新たな収入を得られず、行政や関係者などからの支援も得られないとすれば、最悪、競売物件にかかり、開発するにしても解体に3億円はかかるとのことなのでゴーストビル化という事態にまで陥りかねないとのこと。そしてこの場合、約200人の雇用が放り出されることになります。また、イレブンビルと大和の間での契約が解除されると、イレブンビル側に約2億3000万円の敷金返済義務が生じるとともにテナント側にも原状回復義務が生じ、設置したエレベーターやエスカレーター、空調設備などの「持込設備」を撤去しなければならずテナント側が新たな負担をおうこととなる。

このように、上越に限らず、核となる県内店舗が突然撤退した場合、いわば災害に見舞われたが如くの状況になりますが、大和撤退後の影響を最小限に止めるため、県としての何らかの対応策を考えているのか、知事の所見をお伺いします。

ところで、大和上越店は、内閣府の認定を受けた「中心市街地活性化計画」の「2核1モール」の1核を担う店舗であり、撤退による基本計画への影響が懸念されます。2014年度に北陸新幹線の開業を控える中、中心市街地活性化計画の推進が宙に浮く状況は絶対に避けるべきであり、県もグランドデザインを描きつつ、市と地元関係者との間の調整に乗り出すべきと考えます。県として今後この計画推進にどのように関わっていくつもりなのか、知事の所見をお伺いします。

百貨店がなくなり、新幹線が開通することによって、地元の方々が他の地域へ流出することも予測されます。いわゆる「ストロー現象」です。知事もよくご存じの通り、これは全国的にもよく見受けられる現象であり、こうした新幹線による負のインパクトも考慮した対策の検討が必要でしょう。

地方分権・地域主権が叫ばれる中、国頼り、市町村任せだけでは「まちづくり」は覚束きません。広域に調整できる県の役割が益々重要になろうかと思いますので、知事には今後とも積極的な取組・支援をして頂きますことをお願い申し上げます。

3、農業について

日本農業は食料自給率の低下、米価の低迷、農業所得の減少、高齢化、耕作放棄地の増加など多くの課題を抱える一方、海外ではWTO交渉を通じた自由化圧力の増大など、我が国の農業を取り巻く現状は厳しいものがある。こうした中、政権交代が起こり、農政も大転換を迎えることになりました。戸別所得補償制度については、畜産、漁業への導入も視野に入れながら、まずは米でモデル事業として行っていく予定。詳細については、まだ明らかになっていない部分もありますが、今後示されていくものと思われます。

<生産数量目標>

そんな中、農水省は先月27日、2010年産米の都道府県別の生産数量目標を発表しました。その結果、最も減ったのが新潟県の1万2170トン減で、全国で唯一1万トンを超える減少幅だという。来年度から始まる米戸別所得補償モデル事業では、主食用米の作付けに対して交付金を出すため、生産数量目標が戸別補償の「助成枠」を示すものとなることを考えると、今回の結果は、新潟県にとって特に芳しくないものと言えます。
生産目標数量減少の原因については、新潟の昨年産の生産調整状況の影響は少ないとも聞いており、だとすれば、このたびの減少は「新潟県産のシェアが低下し売れなくなっていること」が主な理由ではないかと危惧しますが、本県としては減少理由をどのように受け止め、今後の対応についてどのようにお考えか。知事の見解をお伺いします。

<倒伏被害について>
農家の方々のもとを伺うと、「今年は倒伏に悩まされ、その原因はBL米にある」とする声が非常に強い。そこで私自身原因究明すべく、全国的な倒伏被害をひもとき、その中で本県の被害はどれだけかを調べましたが、統計上では風水害に含まれ、単なる倒伏だけのデータはありませんでした。また、半倒伏ぐらいで地面につかなければ、被害の対象にはなりづらいという。
次に、新潟県からの品種特性表を見ると、コシヒカリBLの耐倒伏性は弱となっています。 しかし、他品種も弱となっているものも多くあり、BLだけが特別弱いわけではない。ちなみに従来品種のコシヒカリの耐倒伏性も弱であり、従来コシとBLではどちらが弱いかはわかりません。

以上、私自身では完全なる原因究明に至らなかったので、県としては原因をどう考え、倒伏を防止するためにはどうすれば良いと考えているのかお伺いしたい。そして、仮にその原因がBL米によるものではないとするならば、その旨や対策を明確に伝える必要があると考えますが、いかがでしょうか。見解をお伺いします。

<イノシシ等の鳥獣害対策について>

続きまして、以前から本会議等でたびたび質問されているイノシシ等の鳥獣被害についてお尋ねしますが、県の皆様の真摯な取り組みのお陰様で、対応した地域ではかなりな効果を挙げられていると伺っています。敬意を表すると共に感謝申し上げます。一方で、追いやられたイノシシが今度はその周辺地域に出没するようになったとの切実な声を耳にするようになりました。せっかく育てた農作物が収穫直前に荒らされてしまえば、収入面での打撃だけでなく精神的な面でも大きなダメージを受け、農業を続けていく意欲を失いかねないことは言うまでもありません。かといって、鳥獣保護の観点もあり、単に駆除すればよいというものでもない。そう考えると、被害対策にはまずは実態把握が不可欠です。

本県は共済加入者の被害をもとに実態把握に努められている。しかし、現実には家庭菜園被害などもよく耳にすることを考えれば、表に出てこない被害もかなりあるはずです。実態が分からなければ、見えない敵と戦うようなもので、イタチごっこが続くだけになりかねません。そこで、イノシシの生息数や捕獲してもよい頭数の把握について、県として研究・検討すべきと考えますが、県の見解をお伺いします。

また、捕獲したイノシシについては、イノシシ鍋にしたり、イノシシ肉として販売を行っている地域もありますが、捕獲したイノシシの処理加工施設等の整備について、県の考え方をお伺いします。

<小水力発電について>

さて、鳩山政権のもと、民主党は地球温暖化対策としてCO2排出量25%削減を打ち出しました。その具体的方法については、まだ明らかになっておりませんが、これまでの政府の対応を見てみると太陽光発電に力を入れているようです。本県も太陽光発電や地熱発電等の新エネルギー導入に向け意欲を示している。

この点、豊富な水資源と農業用水路というインフラが整う本県の現状から考えれば、小水力発電も大きな選択肢の一つであることは間違いありません。本県の進める「新潟県地球温暖化対策地域推進計画」のリーディングプロジェクトに盛り込むことを真剣に検討すべきとも考えますが、県内における農業用水路を活用した小水力発電の現状と今後の導入促進に向けた知事の決意をお伺いします。

いずれにしても、知事におかれましては、中山間地の多い本県において、農家が農村で農業を続けていけるよう最大限の支援をして頂くとともに、新たな農政のもと、本県農業・農村をどのようなビジョンを持って復興してゆくのか、今後ともより具体的にお示し頂くことをお願い申し上げます。

4、北陸新幹線問題について

<開業の遅れ>

今年2月から端を発した負担金問題ですが、気づけばもう12月と、10カ月が経過しました。そして、これまでに前原国交大臣は、本県が求めている負担金内訳などの詳細説明に応じる意向を示したうえで、「それでも払わない場合には完成が遅れる」との見解を示しています。これに対し知事は、「遅れないよう対応してもらえればいい」と仰いますが、仮に国が知事の求める対応をしなかった場合、開業が遅れてでも知事の言い分を通すのか、それとも開業の遅れは絶対に避けるお考えなのか。互いの主張がせめぎ合う中で大変答えづらい質問でしょうが、先行きが不透明な中で県民の不安が一層高まっていることを考えれば、知事の口からはっきりと方針を示して頂きたく存じます。

<損害賠償請求の可能性について>

報道によれば、石川県の谷本知事は「5年後の開業を前提に街づくりが進んでいる。開業が遅れると民間が損害を被る」と述べたとのこと。これは見方によっては損害賠償請求の可能性を暗にちらつかせたととれなくもありません。

そこでお尋ねしますが、仮に開業が遅れた場合、JRなど民間から新潟県に対し開業遅延分として損害賠償を請求する事態にまで発展する可能性について、知事の見解をお伺いします。

<本県の要望の実現性について>

何としても本県の要望を実現しなければならないことは言うまでもありませんが、現状は、知事が主張する新幹線貸付料の地方還元について、前原国交大臣は「貸付料はしっかりと新規建設に充てていく」と明言しておりますし、県内駅への全列車停車についても、国は「どの駅にどれだけの列車を止めるかはJRの経営判断」と突き放している。こうした状況を打破するために、今後どのような理論立てを講じ、どのようなかたちで要望活動を行っていくのか、知事の所見をお伺いします。

<プロジェクトチーム>

12月2日付けの日経新聞によれば、今月1日に都内で開かれた沿線各県の知事会議において、「新潟県が求めている停車駅問題を審議するため、国と沿線県、JRや鉄道・運輸機構も交えたプロジェクトチームを設けること」が提案され、「具体的に、新潟県が求めている全列車の仮称上越駅停車について、利用者見通しや運行効率などを踏まえつつ、沿線各地域の誘客対策なども考慮しながら『停車の在り方』を検討する」内容とのこと。日経新聞は、「新潟県の要求をいったん建設工事の流れから切り離して、集中審議する狙い」と指摘している。これに対し、前原国交大臣は、「ひとつの提案としてよく検討したい」と述べるにとどまったとされますが、プロジェクトチーム設置について知事はどのようにお考えなのか。そして、設置されれば知事ご自身は参加するつもりなのか、見解をお伺いします。

<係争処理委員会>

ところで、今月1日に総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」の初会合が行われ、国土交通大臣による鉄道・運輸機構に対する認可に対し、新潟県から審査申出を行うことが地方自治法に定める委員会での審査対象に当たるかどうかが不明確として、県に文書による追加説明を求めています。これを受け、次回21日の委員会で方向性を確認するとのことですが、今後の委員会で仮に「審査の対象とならない」と判断され県の申出が却下された場合、どのような対応をとるつもりなのか。また、今後、知事の意見を表明する場をいかにして確保していくつもりなのか、お伺いします。

<並行在来線>

ここで並行在来線についても2点お伺いします。

前原国交大臣は並行在来線について記者会見でこう述べています。

「大きな問題になっているのは並行在来線の問題であるし、地方の負担能力もかなり厳しいものになってきている。並行在来線を今までは地方自治体に課していたが、果たしてそれでいいのかどうかという議論は新たな視点として、基本的な考え方の中に取り入れていかなくてはいけないと思っている。」

並行在来線に関しては、もはや地方任せだけで運営できないことは明白であり、これまでの流れから考えれば、この大臣見解は大きな前進であることは間違いありません。JRからの経営分離を定めた前政権時代の「政府・与党申し合わせ」に代わる、「新たな仕組み」を改めて強く国に働きかけていく必要があると考えますが、知事の所見をお伺いします。

また、知事説明要旨の中で、「2014年度末にJRから経営分離が見込まれる並行在来線の利用促進のため効果的な施策の検討や、経営計画を策定し、経営主体の設立準備を着実に行っていく」とありますが、取り組みの進捗状況と今後のスケジュール、並びに並行在来線の維持・存続にかける知事の決意について、あわせて所見をお伺いします。

【おわりに】

北陸新幹線問題について、私が選挙区の上越市を回っていてよく頂戴するのが、「知事の言うことはもっともだ。だが、もっと上手くやれないのかね。孤立したらあとあと大変な目に遭うんじゃなかろうか。」と不安がる声です。

知事なりのお考えがあってのことでしょうから、信念を貫いて頂きたいと思いますが、一方で、こうした不安を感じる県民に対し、更に丁寧に説明をして頂くことが必要なのではないでしょうか。大変多忙なスケジュールとは存じますが、知事には、できるだけ近いうちに是非、上越地域において市民との意見交換会を開催して頂くことをお願い申しあげますし、上越地域の活力がストロー現象によって吸い取られることのないよう県からの力強いバックアップをお願い申し上げ、私の質問を終了致します。

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2009年06月29日

1、知事の政治姿勢について
まずはじめに、知事の政治姿勢を確認させて頂くべく、国内外情勢を絡めていくつかお尋ねします。

【国際】
<核兵器根絶>
アメリカのオバマ大統領は4月5日、プラハにおいて「核兵器根絶」を訴え呼びかける歴史的演説を行いました。国際社会の平和に向け大きく舵をきることが期待される一方で、イランでは核開発計画が急速に進行、そして北朝鮮は相変わらず国際社会の反対を無視しミサイル発射や核実験を実施するなど、未来をあざ笑うかの如くの行為が後を絶たちません。
対岸に北を見据える本県にとって、防衛の話だからといって決して国任せにするものではないことは言うまでもありません。プラハ演説に対する知事の見解をお伺いするとともに、我が国の核保有に対する知事の考えをお伺いします。また、核を取り巻く世界において、知事のイメージする「あるべき国際社会の姿」とは一体どのようなものか。併せてお伺いします。

<敵基地攻撃論>
北朝鮮の挑発的行動を受け、自民党内では核保有論と相まって「敵基地攻撃論」が話し合われていますが、これに対する知事の見解もお尋ねします。

【国内】
<景気の底打ち発言>
与謝野経済財政担当大臣は17日、「景気は底を打ったと強く推定できる」と明言し、主要国のなかでもっとも早く「景気底打ち宣言」をしました。これに対し、24日の説明要旨で知事は、「緊急事態を脱したという認識を持つべきではありません」と述べています。
私自身の体感もそうですが、失業率は上昇し夏のボーナスの大幅減が予想されるなど雇用や所得環境の悪化はこれからが本番と囁かれる中で「底打ち」と言われても、全くピンとこない市民がほとんどなのではないでしょうか。実際、日本経団連の御手洗会長も「底を打ったと言いながら、全く予断を許さない状況にある」と述べ、経済の専門家からは「底打ち判断は拙速」「選挙向けのパフォーマンスで、政権の末期的症状」との指摘が相次いでいます。
政府の「景気底打ち宣言」に対する知事の評価を伺うとともに、本県の景気動向からみて本県の「景気底打ち宣言」はいつ頃になると見込んでおられるのか、お伺いします。

<衆院選の争点>
さて、衆議院の任期をあとわずかに控える中、総選挙に向け国会では有効な争点を生み出すことに腐心しています。前回は郵政民営化を中心としたいわゆる小泉改革の是非が問われましたが、このたびの「骨太の方針09」で社会保障費自然増を毎年度2200億円抑制する方針を修正するなど小泉路線との決別を明確にした今、国民にとって最大の争点とは一体何なのか。知事の考えるあるべき争点をお尋ねします(複数で結構)。
私の考える争点のひとつが「消費税」です。この点、17日に行われた党首討論で麻生首相は「消費税増税を含む税制の抜本改革」を訴えていましたが、私は、まずは行革に不退転の決意で取組み無駄遣いを極限まで見直すことが最優先課題であり、そのうえで新たな負担をお願いしなければ国民は納得しないと考えますが、消費税に対する知事のお考えをお伺いします。
また、「官僚政治の抜本改革」こそが最大の争点と考えます。本来であれば内閣をサポートするべき霞が関組織。そのトップのひとりたる農林水産事務次官が先々週の記者会見で民主党の農山漁村再生法案を予断をもって批判したことはまさに「官僚政治の象徴」と言えます。この事務次官問題に対する見解も含め、官僚出身の知事から見た「官僚政治の抜本改革」に対する所見をお伺いします。

2、平成21年度補正予算案について
<補正後の県財政状況と財政運営計画との整合性>
現下の雇用・経済情勢が予断を許さぬ中、財政出動をもって対応することには異論を挟みませんが、一方で、これだけの財政出動となれば、県民は「将来につながる使われ方がなされるだろうか」とか「私たちの将来負担が増えるのではなかろうか」といった思いを抱くはずです。
そこでお尋ねしますが、「夢おこし政策プラン」の最終評価報告書が「経済成長率(名目)について、平成20年度まで年2.4%の目標達成は困難となっている」と評すとともに「県の各種経済指標も悪化傾向にある」とするなど世界的な景気後退の影響冷めやらぬ中、本補正予算における県の実負担額ならびに補正後の財政規模と現在の財政運営計画との整合性についてどのようにお考えなのか。また、6月補正はどのような効果・実効性を見込んで編成したのか、併せてお伺いします。

<経済対策としての基金事業の功罪>
今回、国の要請から8つの基金を創設していますが、これらは運用方式ではなく「取り崩し方式」とのこと。確かに、これであれば複数年にわたって切れ目なく経済対策をとれるメリットはあるでしょう。しかしながら一方で、予算の単年度主義との整合性が問われかねませんし、また、経済対策は迅速性が求められるにもかかわらず、すぐに執行できうるものでもない基金事業がなぜ経済対策の一部として顔をのぞかせるのか。加えて、執行する管理団体によっては不透明な人事にもつながりかねないことなど、経済対策としての補正予算における基金事業に対しては違和感を覚えざるをえませんが、この点、知事の見解をお伺いします。

<高校生授業料軽減等緊急支援>
ここで新たに創設される「授業料減免等臨時特例基金」についてお尋ねします。
政府は、各県の高校生授業料減免補助や奨学金事業の希望者が今後20%程度増加することを想定し、2009年度補正予算において486億円規模の「臨時特例交付金」をもって基金造成を支援することを決定。これを財源に、本県はこの6月補正で「授業料減免等臨時特例基金」の積立金として5億2525万円を盛り込み、2009年度から2011年度の3年間で基金事業を運用することで高校生授業料軽減等緊急支援を行うこととしています。
そこでまずお尋ねしたいのが、積立金5億2525万円の積算根拠です。3年間の取り崩し基金ですが、具体的に何をもってこの金額に至ったのか。公立・私立の学生数や基金交付基準などを含め、積立金の積算根拠をお伺いします。また、公立・私立それぞれの授業料減免対象学生数の推移についてもお伺いします。
また、今回県は、私立高校生を対象とした授業料減免補助に2割の自然増を見込んだ380万円を計上していますが、修学困難な生徒が今後間違いなく増加すると見込まれるなかで支援する額としてはあまりにも少なすぎると考えますが、県の見解をお伺いします。
文科省の交付要綱によれば、この臨時特例交付金のポイントは主に3点。1つは、「対象者の増加への対応」です。昨今の経済状況により学費軽減の対象者が急増した場合を視野に入れています。2つめは、「生活保護等世帯への補助単価等の拡大」を基金の対象としていること。単価増などを行った場合、国が基金の範囲内で2分の1を支援するものです。そして3つめは、「減免対象を授業料以外にも一部拡大」するとして「実質的に授業料と同等とみなすことができる給付金」にまで減免の対象を広げられる余地があることです。これは、例えば「施設整備費」などの授業料以外の納付金が大きい私立学校への支援に対処すべくものと言えるのではないでしょうか。
経済対策の一環として出された臨時特例交付金は、経済情勢の悪化で修学が困難となった生徒への支援が一義的な目的です。しかし、学校へ行くことのできない子供たちが私立によって救われている現実や厳しい公私間格差、そして結果、私学には家庭の事情などから経済的に厳しい子供たちが数多くいる本県教育の状況を考えれば、私学助成の拡充にまで目を向けて、厳しい格差に苦しむ学生やご家庭がより広く対象となるよう学費軽減制度の改善措置を行うべきではないでしょうか。
基金事業の具体的内容については今後検討していくものと考えますが、国の要綱が認める自治体裁量の幅を最大限活かして、例えば減免対象を私学の「施設整備費」にまで広げるなど、本県の事情を考慮した独自の基金事業を展開すべきですし、そのことが間違いなく本県教育の底上げにつながるとともに地方分権の本旨に合致すると考えますが、知事の所見をお伺いします。

以上のことから分かる通り、今回の補正予算の基金事業はその具体的内容を今後定めるとしており、いわばポイントは金額ではなく「執行」とその「効果」にあると考えます。知事におかれましては、補正予算における各事業の精神を改めて意識し、本県の個性を最大限活かしながら将来の新潟県の発展に繋がるような効果ある予算「執行」をお願い申し上げます。

3、農業について
<米価下落の影響>
今月時点で、国の備蓄量は適正な備蓄水準とされる100万トンにほぼ達しており、これ以上の積み増しを今年は望めない。そんな中、一部には「2009年産米は大幅に価格が下落するのではないか」、「一説には8千円/60kg近くになるかもしれない」との声も現場で耳にします。仮にそうした事態になった時、本県農業にどのような影響がでると考えられるか。また、その対策をどのように考えているのか。知事の見解をお伺いします。
米価の下落への備えとして「水田経営所得安定対策」が導入されていますが、周知のとおり、これは全農家を対象としているわけではありません。そのため本対策に未加入の農家への支援が非常に気にかかるところです。
集落営農も含め、水田経営所得安定対策に加入していない農家戸数及び面積は県内にどの程度あるのか伺うとともに、加入していない農家は国の「稲作構造改革促進交付金」による支援が受けられるはずですが、その支援内容はどのようなものか、お伺いします。
私が思うに、「稲作構造改革促進交付金」はいずれ縮小していくでしょうから、そうなる前に民主党が主張するような大規模農家に対象を限定することのない「戸別所得補償政策」の導入が不可欠と考えます。
知事が全国に先駆けて所得補償モデル事業を導入された勇気と英断に私は心からエールを送りますし、国会でも新潟県のモデル事業が話題になっていると伺っておりますので、是非このモデル事業が全国に広まることを期待します。

4、病院問題について
十日町市では先日、新十日町病院のこれまでの路線を見直すとして当選した新たな市長が誕生しました。また、新魚沼市長は小出病院を今あるままにするとして当選。ともに「県立県営」維持を主張している市長ですが、これまでの県としての基幹病院の運営方式を巡る議論の経緯や、知事が「県立民営」を譲れぬ前提としていることから、市長交代に伴う公的病院設置に向けた今後の対応が課題となります。

<市長との意見のすり合わせ>
18日の記者会見で知事は十日町病院についての質問に対し、「慎重に対応したい」と述べるとともに、これまでの経緯等について新市長がご理解頂くことが先決という旨の発言をされました。しばらくは市の対応を静観とのことでしょうが、改めて、今後どう対処するつもりなのか。そして、新市長誕生によってこれまでの方針の変更もあり得るのか、知事の所見を伺うとともに、仮に互いに譲り合わなかった場合、県として「凍結」までをも視野に入れているのか、お伺いします。
併せて、基幹病院ができたあとの現小出病院の経営形態と規模について新魚沼市長との話し合いの現状と今後の見通しについてお伺いします。

<新十日町病院>
また、新十日町病院の運営主体に関して、昨年の6月定例会で知事から「厚生連を想定して条件面の整理を行う」旨の答弁がありましたが、厚生連との話し合いの現状についてお伺いします。

<魚沼基幹病院>
魚沼基幹病院については今議会で素案が提出されましたが、肝心の病院を動かすためのトップ人事をはじめとした医師・人材確保にメドはついているのでしょうか。
本来であれば、院長あるいは将来の幹部、各科の医長クラス、看護部門、臨床検査技師などの医療職のトップを決め、その方々の意見をもって基本計画や基本設計を策定するべきものが、今回の素案では人材確保の見通しが未だ見えぬ中でハコの建設だけがスケジュールに盛られているという印象が否めません。
また、基本計画や基本設計の作成は、病院建設のプロや医療関係者が共同して行うのが望ましいにもかかわらず、なお現在、福祉保健部が窓口となっている現状は果たして妥当なのか。知事の見解をお伺いします。
そもそも、現在の小出病院や六日町病院が今後の方針を定めかねているのは、基幹病院の基本計画や基本設計の策定はもとより、その前提となる人材確保が進まないことに原因があるのではないでしょうか。地元住民の声を最大限尊重すべきなのはもちろんですが、県がリーダーシップをもちつつ地元と共同して調整するのが筋と考えます。県のリーダーシップが問われるこうした局面において、魚沼基幹病院ならびに地元自治体病院の整備に向けた知事の決意をお伺いします。
いずれにしても、基幹病院の設置が遅れることは、医師不足にさいなまれる本県が更なる苦境に追い込まれかねませんし、なによりも地元住民の方々が不安を抱く恐れがあります。更には、地元自治体病院である小出病院、六日町病院、ゆきぐに大和病院などの医師をはじめとする職員が先行き不安のためモチベーションを低下させる懸念もないとは言えません。「夢おこし政策プラン」の最終評価報告書でも「地域の福祉・保健・医療の確保」については「やや遅れている」とある中、現状打破に向けた知事の力強いリーダーシップをもって1日も早い整備がなされることを心から期待します。

5、夢おこし政策プランについて
<幅広い横の連携の促進>
「夢おこしプラン」が掲げるように、「産業の高付加価値化の推進」と「多面的な農林水産業政策の展開」はともに非常に重要です。こうした生活の糧を得るための施策は確かに大事なのですが、何かが足りないと感じてならないのは私だけでしょうか。
評価委員会は今回、この2項目に対し「やや遅れている」との最終評価を下しました。世界的な景気後退の影響がもちろん否めないとは思いますが、だからこそ、「産業の高付加価値化の推進」と「多面的な農林水産業政策の展開」は県の総合力を結集してより効果的に取組む必要があるのではないでしょうか。
知事がよく仰るように、本県にとって根幹をなす課題は人口の社会動態の減少に歯止めをかけ県人口を増加に転ずることにあるはず。これを前提に考えると、現在新潟県に住む人々がこれからも住み続けたい、あるいは若者たちがUターンIターンしたいと思わせる施策の提供が不可欠ですし、そこに「産業の高付加価値化の推進」と「多面的な農林水産業政策の展開」をどう絡め魅力的に仕立て上げるかが問われましょう。そのためには、産業や農林漁業の縦割りから生まれる施策のみではなく、幅広い分野、つまり雇用・教育・医療・福祉・安全・住宅・観光などが密に連携し絡み合った魅力ある生活環境を確保・提供することが極めて大事だと考えます。
知事が縦割りではなく横のつながりが大事との認識を示してることは重々承知しておりますが、例えば主に産業労働観光部が行っている「健康ビジネス連峰」。ここに福祉保健や教育、生活環境など幅広い部局が加わり横の連携を一層密にすることで、更にふくらみのある良質な政策が生み出されるものと考えますが、幅広い横の連携の促進に向けた知事の所見をお伺いします。

<直江津港の存在感向上を>
ところで、私の選挙区には直江津港がありますが、交通の結節点としても拠点性においても、そして歴史的に見てもその潜在力は極めて高いことは言うまでもありません。県全体の発展に向け、とりわけ2014年北陸新幹線開業を控え上越地域が注目を集めていることから、「夢おこし政策プラン」の中でうたわれている直江津港の機能強化と拠点性の向上について一層力強く推進していくべきと考えますが、知事の見解をお伺いします。

6、北陸新幹線整備について
<知事の考え方>
新幹線建設負担金について、知事は霞が関の対応を「説明が不十分」としていますが、一方で、この問題に対する麻生首相のリーダーシップについてはどのように評価しているのでしょうか。お伺いします。
県は国交省に対しこれまで、「県内駅への全列車停車」を求め、「貸付料の地方還元」を要望するとともに、建設負担金に対しては「詳細な中身を示すこと」を要望してきましたが、これまでのこのやり方で勝算はあると踏んでいるのでしょうか。それとも、何らかの秘策がおありなのか。本県にとって県益を損ねる事態に差し掛かっているのではないかと不安を抱く県民も少なくないはずですので、この点、知事からの明確な説明をお願いします。

<知事の覚悟>
県は、国からの説明が不十分として09年度分の新幹線建設負担金の一部42億円の支払いを留保していましたが、今回それを解除し補正予算案に計上。国の経済対策に呼応し、一旦棚上げにした格好となっています。これによって本県分として45億円の新型交付税が回ってくることになりました。但し、その45億円の中には「架線などの新規工事着手への改定認可」いわゆる「その2認可」分の事業を含んでおり、国は、配分の条件として「その2認可」への同意がない場合は、本県分の一部を他の線区に振り替える可能性を示唆しています。
こうした状況の中、知事は国に対し、経済対策としての効果の大きい「その1認可」分の事業のみを行うよう要求したと伺っておりますが、その要求を文書による契約としてしたためたのでしょうか。そうではなく県の一方的なコメントによる要求だとすれば、「その2認可」を含む予算上当然に県に同意を求める国側と、45億円は経済対策の一環として受けただけとする県との間で、もつれたあいまい状態に陥っていることになります。
私が懸念するのは、県の言いぶんで今は「一旦棚上げ」した格好になってはいますが、こうしたあいまいなもつれ状態は近くどこかでケリを付けなければならず、その時まで仮に本県が「その2認可」について同意しなければ、最悪「その1認可」分の事業費も召し上げられ、要調整分として提示されている総事業費45億円全てが無くなる可能性もあるかもしれないことです。そのうえ、もし不信感を抱いた国が本県の主張を全く認めてもらえない事態ともなれば、今回の件を機に広がったとされる周辺他県との温度差や国の不信感など、本県の県益としてあまりにもマイナスになってしまうおそれもあります。
最悪の事態も想定される中、知事としてどこまでの覚悟がおありなのか、お伺いします。

<周辺他県との連携について>
今回の建設負担金問題に対する知事の主張を私は正当性があると思っておりますし、ここまできたら逆に曲げることは許されないとも思いますので、おそれずひるまずたゆまずにドンと構えて信念に基づいて突き進んで頂きたく存じます。
ただ、前回の一般質問でも申し上げたように、気になるのが周辺他県との関係です。正当な主張を繰り広げながらもそれが政治力によって妨げられることは許さることではありませんが、国に要望するだけではない周辺他県を巻き込む努力といった政治的配慮や政治力も一方で必要なことは間違いないでしょう。特に、今問題となっている直轄負担金は全国的なものですが、新幹線建設負担金問題は特定の圏域にかかるもの。今後の整備負担の軽減やJRへの説得などの困難なミッションをこなすには関係者の連携プレーがなければまずなしえません。
この点、知事が一体どの圏域を見据えどのようにリードしていきたいのか具体的なビジョンが見えてこないことは残念なことです。事務方によれば、知事がもっぱら懇談会を行っているのは長野、群馬、福島、山形とのこと。ここに新幹線整備の当事者である富山・石川などが入っていないことに強い違和感を覚えざるをえません。周辺他県との連携を知事はどのような方針・ビジョンのもと行っているのか伺うとともに、北陸との連携について、その重要性も含めどのように考えているのか、知事の所見をお伺いします。
なお、これは私からの注文なのですが、「北陸新幹線建設促進同盟会」が行う総会の出席状況について、過去5年間の北陸3県・新潟・長野に限定して確認したところ、北陸3県は全て知事の本人出席、長野県は20,21年から知事本人の出席。これに対し、新潟県はというと、全て代理出席です。細かいところかもしれませんが、こうしたところからも周辺他県との連携に響いてくるかと思われますので、今後は代理ではなくできる限り知事ご本人が出席することが望ましいと思いますので、宜しくご検討下さい。
このまま北陸との連携に向けた努力をせずに手をこまねいていては、上越地域の衰退にもつながりかねないと危惧しています。まさしく具体的な連携策にかかっている。この点、例えば、広域観光での連携策を模索したり、連携渉外担当を担う新ポストの設置、糸魚川地域振興局内ないしは上越地域振興局内に専門チームを創設するなど、新幹線整備に向けた地ならしとして北陸との連携促進に向けあらゆる努力を行うべきと考えますが、知事の見解をお伺いします。
幸いにも、知事は論理的かつ明快な「政策」を有しておられるので、その正当性を訴え周辺他県に理解と行動を求めていく。「行政連携」ではなく「政策連携」を掲げて連携を模索して頂きたく存じます。ここでの努力は今後の道州制議論にとっても間違いなく有効なものとなるでしょう。

<上越駅周辺整備計画に対する評価>
ところで、今月に入り北陸新幹線の新駅として建設される仮称・新上越駅周辺の土地利用方針案が明らかになりました。高田や直江津の中心市街地との機能分担に配慮し、大規模商業施設の誘致を制限、玄関口としての位置づけを重視しているのが特徴で、現在市民を対象としたパブリックコメントを募集している最中です。
地元で集約中の案ということでお答えづらい部分もありましょうが、県全体の発展を考えた時、非常に重要な課題でもあります。県民が意見を出す参考として、ここで知事の考えを明らかにしておくことも大切かと思いますので、本案に対する所見をお伺いします。

<上越市との連携促進>
5年後に控えつつも、課題がまだまだ山積みの2014年問題において、課題解消には更なるスピード感とフットワークが求められます。この点、例えば、上越地域振興局内に「2014年問題対策チーム」を創設し、そこが日頃の情報収集をもって市と本庁との間の潤滑油になるとともに、市民・団体活動に対しても十分注視していく。加えて、先ほど申し上げた周辺他県との連携推進役も担ってもらうなど、今こそ組織を立ち上げるべきと考えますが、知事の所見をお伺いします。

【おわりに】
地方分権一括法によって改正された地方自治法には「国は、地方公共団体の自主性及び自立性が十分に発揮されるようにしなければならない」とあります。にもかかわらず、この趣旨が活かされる現実とは程遠く、相変わらず国による上位下達がまかり通っているのが現状です。今こそ地方が覚悟をもって霞が関の在り方を正し、官僚改革を成し遂げなければなりません。この点、真の地方分権の実現に向けて霞が関に立ち向かう知事の姿を私は大変力強く感じますし、引き続き頑張ってご活躍頂く事を期待せずにはいられません。
巷では、次期総選挙で地方分権をなそうと、自治体の長たちが立ち上がり政党を見極めるという動きもあるようです。泉田知事におかれましても是非、次期総選挙におきましては、真の地方分権を成せると確信の持てる政党は果たしてどちらなのか、しっかりと見極めて頂くことをお願い申し上げ、質問を終了致します。

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